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すまいりブックレビュー

「Smily Books Blog」(2014年からはこちら)

2012-07-08

[]脳を活かす仕事術 茂木 健一郎(PHP研究所)

1.脳の入力と出力のサイクルを回す

(1)感覚系(感動する、見る、聴くなど)と運動系(話す、書くなど)をバランスよく鍛えること

(2)感覚系の入力が多過ぎる場合が多いので、運動系は少しずつ日常的に行うこと

(3)相手に説明しながら話をまとめる(talk through)と、入力と出力のサイクルが回り出す

(4)作品を仕上げるには早めに出力(試作品)し、何度も入出力を繰り返した方がよい

2.情報整理にデフリーディングする

 ブログなどに自分の経験を書く事で、経験した事の意味を捉え直し、再構成する

3.創造性の作り方

(1)ひらめきの仕組み

 ①側頭葉のACC(前部帯状皮質)が面白いことを発見すると前頭葉のLPFC(前頭前野側頭部)に伝える

 ②LPFCはどの神経細胞を活発化させるか指令を出す

(2)「周囲が自分に求めること」と「自分がやりたいこと」のギャップを埋めるには創造性が必要

 ①自分の経験の中から、今まで気づかなかった両者の共通点を探す

 ②没我の境地

  意識して自分の個性を出そうとせず、周囲の要求に答える事に没頭する

(3)並列処理で無意識を活用する

 ①意識して行う逐次処理の他に、並列に無意識に処理している事がたくさんある

 ②課題はいつも身近に並列に並べ、時折チェックするとよい

(4)ノイズや揺らぎを大切にする

 目的に無関係な雑談や遊びの中から創造性が生まれる事がある

4.脳のモード切り替え

(1)モード切り替えの仕組み

 前頭葉の眼窩前頭皮質が脳のモード(集中、リラックスなど)を切り替えている

(2)ネガティブな感情の対処法

 ①最悪の事態をできるだけ詳細に想定する

 ②言葉にできない感情に名前をつけて意識化させる

(2)モードの切り替えを意識化する

 ①モードは経験の数だけ存在する(南の島でのんびりしている、知らない外国人に話しかけられるなど)

 ②自分から行動する事で積極的にモードを切り替える

5.ダイナミックレンジ

(1)専門性を追求しつつ、総合的な人間力も兼ね備えること

 核となる部分を持ちつつ、それ以外は柔軟にして、自分の価値観に反映させていく

(2)火成論と水成論

 火山爆発のように発作的に行動することと、人格や世界観をじっくりと変化させていくこと両方必要

6.仕事

(1)仕事とパッション

 ①情熱だけでなく受難の意味もある

 ②いろんな事に情熱を持って、難を受けるよう取り組むこと

(2)脳の可塑性

 ①機能的に何度でもやり直しがきく存在と考える 

 ②一度失敗しても新しい機能をまた獲得し、維持・保存することができる

[]教えない教え (集英社新書) 権藤 博(集英社新書)

1.人の教え方

(1)新人には、厳しく教える(接する)のでなく、プロの厳しさはどんなものか理解できるように優しく教えること

(2)教え過ぎてはいけない(Don't over teach)

 ①簡単に教えた事(相手から聞いた事)は、すぐに忘れやすい

  教えてもらわず、自分で苦労して理解した方が忘れにくく身に付きやすい

 ②コーチは、選手が自分でコツを掴むまで見守る事が本来の仕事

 ③コーチは選手に教えるのでなく鏡になる

  選手の状態を客観的な事実を教える「鏡」のようなアドバイスがよい

(3)放任でなく奔放主義の組織

 成り行き任せにするのでなく、自主的に個人が動くような組織がよい

2.”勝つ力”を育むコツ

(1)己を知るにはまず周りを知る事

 人のふり見て我がふりを見直せば、自分に必要な修正点、すなわち自分を知る事ができる

(2)情報は捨てていくと「引っかかる」

 ①情報は普段から捨てよう捨てようと思っていると、それでも自分に必要なものが引っかかってくる

 ②体と同じく頭の中もメタボ(情報過多)だとバランスに欠け、柔軟な対応ができなくなる

 ③個性的な人ほど人とは違った「引っかかる」感性が強いとも言える

(3)継続させるコツは80%の力で行う事

 ①20%分、最初から力を抜くように行うのでなく、全力で行いつつ、力んでいない領域を作り出すこと

 ②体力的には100%でやっていても、精神的な余裕は20%残す事

(4)プレッシャーは克服するのでなく軽減する事を考える

 緊張はゼロにしようとせず、前向きに攻め、トライする気持ちを出す事

(5)基本と応用(経験)

 ①基本と応用は鶏と卵と同じ

  基本から経験を積む事で応用が生まれ、その応用(経験)に裏打ちされた形で基本がまた結晶化する

3.伸びしろを長くする方法

(1)真似上手な人ほど伸びる

 ①自分がなりたいモデルを真似る時は、全体を俯瞰して真似るうち、自分のスタイルが身につく

 ②真似の仕方、やり方は自分で自主的に見つけるしかない

(2)専門外の事をやってみる事で、共通する基本に気づく

(3)迷うような状況に何度も遭遇し、決断していく事で、直感は磨かれる

 ①スポーツなど時間制限の中で体を使う場合、本番で迷いが出ている時点で負け

 ②本番で迷いがでないようにするには、普段から準備(練習の積み重ね)しておくしかない

(4)IDと感性の融合

 分析済のデータ(ID)は既に過去のものとなるため、今現在の現場状況(感性)と照らし合わせる事が必要

(5)組織の中ではバカになれる人が重要

 単なるバカではなく、状況を見て機転を利かせたバカをやって雰囲気を盛り上げる人が重要

4.壁を破る力

(1)よい流れの時も悪い流れの時も常に備えを怠らない

(2)実働時間8時間以外に自分磨きを費やす

(3)チームワークのために個を捨ててはいけない

 個人の技術を高めれば、チームプレイができるようになる