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2006-2-25

[]13階段 (講談社文庫) 著:高野和明

第47回江戸川乱歩賞受賞作。評判が良かったから期待してたけど……傑作キタコレ 人物の書き分けの上手さといい、読者をぐいぐいと物語の中へ引っ張っていく力と良い、とてもこれが処女作とは思えないほどストーリーテリングが上手い。特にラストの怒濤の展開は一瞬の気のゆるみも許さないほどに引き込まれた。メインテーマである『死刑制度』を多角的に、その上自分の主張を押しつけがましくなく書いているのも良好。それを軸にした人物達の苦悩の描写も重厚でシンクロしてしまう。エピローグで、重く苦いトーンの中、たったひとかけらの救いを提示して締めくくる形も憎い。

読後、死刑制度について考えさせられました。……こう書くとお堅くて手を出しづらくなりそうだけど、物語としては一級品なので満を持してオススメ。これがデビュー作っていうのは凄いとしか。他の作品も読んでみるか。

 評価:★★★★☆