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2006-2-12

[]となり町戦争 著:三崎亜記

話題の作品を今更読了。世間にものすごい勢いで取り残されている気がします。……冗談はさておき。非常に上手い作品だと思います。現実味のまるでない戦争を、妙に批判的に、悲観的に取り扱ったりせず最後まで『実感のないもの』として一貫させた書き方も、それを俯瞰する主人公スタンスも、何から何まで巧み。これで新人だというから大した物です。……でも、気に入ったかと言われるとNO。非常に上手い人ではあるんだけど、その技術だけで一作書きました、というふうに感じた。要は魂がこもってない。そのせいで、結局読んだ後に何も残らない。個人的には荒削りでも「俺はこういうのが書きたいんだ!」という気概が感じられる作品の方が断然好み。

戦争という題材を新しい見解で書いた、という意味では意欲作ではあるけど、好きになれなかったです。世間で評価されるのも分かるし、実際実力はあると思うので、地雷ということは全くないんだけど。

 評価:★★☆