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2004-05-25(Tue)

『原罪』(上)bk1書影

[][][][] P.D.ジェイムズ『原罪』  P.D.ジェイムズ『原罪』 - 香雪読書録 を含むブックマーク

P.D.ジェイムズ?『原罪』?全2冊(青木久惠?訳、ハヤカワ・ミステリ文庫、2000.4、上ISBN:4150766142・下ISBN:4150766150
bk1(上) bk1(下)bk1.jp(上) bk1.jp(下)
原題:ORIGINAL SIN by P.D.James, 1994
レビュー…http://homepage1.nifty.com/CLUBHOUSE/kousetsu/review/books/bko_sa.html#originalsin
55字内容紹介…

P.D.ジェイムズ『原罪』は心をえぐり穿つ小説(読書メモ)

だが、自分には弱者、純粋な人、傷ついた人を捜して、愛したい、受けるよりも与えたいと思う心理的欲求が周期的に起こる。これもその表われの一つなのだと気づいていた。これでは対等な人間関係を築けないことはわかっている。いかなる時も無条件に親切にするということには微妙に見下したところがあり、愛される側には残酷な仕打ちや無視と同様に重苦しく感じられるものだ。自分はこういう方法で自我を支えているのだろうか。自分は必要とされている、頼りにされている、あるいは正直な目で見れば、恩着せがましさ、精神的優越感の巧妙な変形でしかない情け深さで人から賞賛されていると思って。

(本書下p.205より)

読書中。非常に読み応えがあって、美しくて、面白い。が、読むことによって心の裏側までえぐり穿たれる、その傷の痛みに耐えねばならない。視点が章ごとに変えられ、構造はやはり荘厳な建築風。その建物の中を歩いていると冷え冷えとして気持ちが沈み込んでくる。だが冷たく深く恐ろしいながらも不思議に行く手はほの明るく光っているような気もする。人間の精神についての示唆に富み、ダルグリッシュはじめ登場人物はみな詩的で魅力的。

ところで謎解きの伏線のひとつとして、「解明すべき」とされる事象が途中からはっきり明記されるのだけれども、唐突に自明のこととして出て来るものだからそれがなぜ導き出されたのかがさっぱりわからない。傷一つでなぜそこまで?伏線判明のきっかけを「A・Dの第六感」ですませちゃうのかな。最後まで読み切ったらもう一度読み直さねば。

※過去の読書メモから。4/26/2001(Thu.)

★★★★/5

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