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読書ノート

2014-02-06

p.61

天照大神の神勅に日嗣(ひつぎ)の天壌と(とも)(きはまり)無しとこれ有り候処、神勅の相違なければ日本は(いま)だ亡びず、日本未だ亡びざれば正気(かさね)て発生の時は必ずある也。只今の時勢に頓着するは、神勅を疑うの罪、軽からざる也。(吉田松陰)

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」p.61]


ISBN:9784344983335

2014-01-26

p.273

例えば「元号法」の場合(…)

一部の右翼論者から、天皇の御生前において、崩御後のことを文案で規定するのは〝不敬〟であり、臣道(しんどう)に反するという非難をうけて驚いた。

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」p.273]

「皇祚は一系にして分裂すべからず」/青々企画代表 田中 卓 第23回



ISBN:9784344983335

p.271

国史の実相を洞察すると、(…)皇位の継承をめぐって、皇統に属する以外の豪族の野心家(…)皇族の中にさえも皇位につくために、出処進退を誤るお方あったことも、絶無とはいえない。しかし、その危機を防ぎ、国体を護持し得たのは、優れた英主天皇の聖徳と、忠臣義士の殉国(じゅんこく)の働きであった。

 この事実を忘れて、(いたずら)に皇統の「万世一系」を称えるのは、いわゆる美化史観に他ならない

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」p.271]

「皇祚は一系にして分裂すべからず」/青々企画代表 田中 卓 第23回



ISBN:9784344983335

p.266

 私自身も、戦前の男尊女卑の風潮の中で育った独り子だが、その男女観を大きく変化させられたのは、戦後の男女共学の教育に携わってからである。ことに大学の卒業論文を評価すると、上位の多くが女子であるのに驚いた。学長会議などで他の大学の実情を尋ねても、ほとんど同様だ。(…)

 伊藤博文や井上毅は、少なくとも男女観については、不幸な時代の人物であった。私が彼等を惜しむのはこの点である。

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」p.266)]

『皇室典範』に流れる”男尊女卑”思想/青々企画代表 田中 卓 第22回



ISBN:9784344983335

pp.263-6

『謹具意見』と題するけれども、(…)要するに、嚶鳴社の討論会の男統派を代表する島田・沼間の意見の紹介(…)井上毅も(…)伊藤博文もそれに同調して、明治の『皇室典範』が成立したのである。(…)

 そして彼等に共通する思想は、男子が妻以外に(めかけ)をもっても別に不道徳でなく、当然のこととしている点である。

 事実、幕末から明治初期に活躍した政治家の中には、公然と妾をたくわえていた実例が少なくない。

(…)井上毅も(…)側室(女子三人生む)が一人あった。

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」pp.263-6(傍線=傍点)]

『皇室典範』に流れる”男尊女卑”思想/青々企画代表 田中 卓 第22回



ISBN:9784344983335

pp.257-8

イソップ萬話集の中の「獅子と熊と狐」(…)

もはや悪賢い「狐」に当たる〝天皇制廃止ないし無関心〟論者が、ボツボツと姿を現してきているのを、私は実感している。

 一体、論争の目的と本質は何なのか、それを互いに反省し、解決を急がねばならないと思う。

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」pp.257-8]

イソップ寓話の戒めと吉報二題/青々企画代表 田中 卓 第21回


ISBN:9784344983335

pp.253-4

「皇室典範」の性格が、当初の〝皇家の家法〟から、増補の際の官報告示によって、〝国法〟に変わり、さらに敗戦後の改変によって、〝憲法の下位に当たる一法律〟化している(…)

もともと私は、(…)その身位を、法によって規制するのは間違いだ、という(…)瀧川政次郎博士の教を尊重しており、(…)大宝律令でも、天皇の身位や皇位の継承については、まったく言及されていないことを承知している(…)

明治に入って、欧米文化の影響をうけ、(…)〝皇家の家法〟と称する「皇室典範」が出来た(…)叡智を集め非常な苦心の結晶であることは十分に承知しているが、やはり、法典という制約には、予想外の欠陥がともなうものである。

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」pp.253-4]

要領『皇室典範改正私案』の解説について/青々企画代表 田中 卓 第20回



ISBN:9784344983335

p.250

 男系・女系などというから、男女の堅苦しい対立となるが、もともと子供は、(…)両性から生まれるのである。「夫婦相和シ」(教育勅語)こそが日本の、いや人類の道徳だ。

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」p.250]

皇家の万葉一統を護持するために― 次の「皇太子」は愛子内親王殿下が道理(2)―/青々企画代表 田中 卓 第19回



ISBN:9784344983335

pp.249-50

側室制の本質は、シナで盛行した男尊女卑の思想に通底し、近代日本では反時代的な弊風であるため、昭和天皇の御英断によって、完全に廃止されて今日に至っている。

(…)旧弊が、永続し得る道理がない。いや道理だけでなく、(…)歴史上の実証もある。常識ある国民ならば、今日の危機が、まさにこの点にあることを率直に認めねばならない。

 ところが不可解なことに、(…)

この重要な論点を避けて、男系男子に固執する(…)梯子をはずされても、まだ虹の橋で登れると空想するに等しく、空論という他はない。

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」pp.249-50(傍線=傍点)]

皇家の万葉一統を護持するために― 次の「皇太子」は愛子内親王殿下が道理(2)―/青々企画代表 田中卓 第19回



ISBN:9784344983335

p.247

問題は、現行皇室典範で「皇太子」の女性が否定されていないのに、「皇位」が「男子」に限定されているという矛盾である。この矛盾は当然、改められねばならない。(…)でなければ、(…)八人十代の女帝も、歴史の上から抹消されてしまうことになり、道理として許されないことになる。

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」p.247(傍線=傍点)]

皇家の万葉一統を護持するために― 次の「皇太子」は愛子内親王殿下が道理(1)―/青々企画代表 田中 卓 第18回



ISBN:9784344983335

p.236

 宮内庁としては、(…)慎重な気持ちがあるのであろうが、それも事によりけりである。(…)皇族の方々が名指しで(はずか)しめられているのに対しての、宮内庁、内閣官房連名の抗議で(…)二度までも抗議そのものを虚仮(こけ)にされて(…)問い詰める怒りの気概が感じられないのは不可解である。

 さらに(…)二回目の抗議が「宮内庁」だけで「内閣官房」が削られているのはなぜか。

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」p.236]

【緊急特報】二度吃驚の『週刊新潮』の超スクープ事件 (1)/青々企画代表 田中 卓 第14回


資料



ISBN:9784344983335

pp.221-3

産経新聞(五月二十七日朝刊)(…)佐伯啓思教授の「戦後憲法 正当性あるか」(…)

4月28日に政府は政権回復の式典を執り行った。(…)政府が現憲法の正当性について、暗黙のうちに大きな疑念を表明したことになると了解すべきなのである。

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」pp.221-3]

憲法も典範も改正以前に常識に還ろう/青々企画代表 田中 卓 第13回


ISBN:9784344983335

pp.203-5

憲法が論争で混迷すると国家秩序が乱れ、国威も衰微する。それにつけこむ外患もなしとしないであろう、私はそれを憂慮するのである。

(…)現憲法は(…)明治憲法より十年ほども長い。(…)それだけに困難のともなうのもまた必須である。

 総体的な憲法改正問題などは、国民の国体観がほぼ一致して、(…)古来の日本の伝統がよみがえり、国民精神が安定した段階でないと、かえって危険な政争を深刻にすることを、為政者は十分に心掛けてもらいたい。

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」pp.203-5]

憲法改正よりも皇室典範改正に注目せよ/青々企画代表 田中 卓 第10回


ISBN:9784344983335

p.193

私どもにとっては、敗戦後のY・P((…))体制を超克するために悪戦苦闘を重ねてきたのが、日本の〝戦後〟であり、それが「平和な時代」であるはずはない。

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」p.193]

【緊急特報】朝日新聞のスクープは山折論文の弱点を炙りだす/青々企画代表 田中 卓 第6回


ISBN:9784344983335

p.192

山折*2氏は、「平和な時代」の代表に〝江戸時代〟を挙げているが、(…)「鎖国」(…)『禁中並公家諸法度(きんちゅうならびにくげしょはっと)』や身分制度その他をもってきびしく統制したから、形式上の平安が保たれた(…)しかしその閉塞した社会に反撥した思想が、やがて倒幕・維新の原因となったこと、ご存知の通りである。

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」p.192]

【緊急特報】朝日新聞のスクープは山折論文の弱点を炙りだす/青々企画代表 田中 卓 第6回


ISBN:9784344983335

p.189

 心経写経は、もともと天災や疫病等に際して、その功徳を祈念して継承されたものである。(…)神武天皇の建国の大方針として日本書紀に伝えられているように、「夫れ大人(ひじり)(のり)をたてて、義必ず時にしたがう。いやしくも(おおみたから)に利あらば、何ぞ(ひじり)(わざ)をさまたげむ」という、御歴代天皇の国民(おおみたから)愛護救済の大御心の発露である。

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」p.189]

【緊急特報】朝日新聞のスクープは山折論文の弱点を炙りだす/青々企画代表 田中 卓 第6回



参考

藤井聡「『土木叩き』の民俗学」(土木を語る 第4回) - YouTube

ISBN:9784344983335

pp.177-9

もともと「祭祀王」などと言う言葉は敗戦後の一部学者の造語で本来の日本語ではない。(…)

敗戦後、(…)「象徴天皇」という前例のない奇妙な名義を生み出しただけのことであって、(…)“象徴”の用語に誘引された戦後の産物である。

(…)

佐伯*3氏の提案するのは、

「立憲天皇制」=「立憲祭祀王」

(…)「祭祀王」としての天皇は、「フィクション」として「(…)国民が承認できるか否かにかかっている」というのである。

 「フィクション」とは何か。(…)“作りごと、虚構”(…)「祭祀王」の背景には、このようなフィクションが隠されているわけだ。

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」pp.177-9]

評者は自らの”立つべき拠所”を明らかにせよ (中)/青々企画代表 田中 卓 第5回


ISBN:9784344983335

*1:「三笠宮崇仁(たかひと)親王殿下」

*2:山折哲雄

*3:佐伯啓思

2014-01-25

pp.157-8

日本国家の成立史上で、氏の発生する時期は、いまだ明確ではないが、私は三世紀頃と推定している。それまでは各地方に〝小さなクニ(地域)〟が散在していたであろうが。その場合、域内の各個人には何らかの氏名がついていても、その首長は〝キミ〟(君・公)のみを通称とし、氏はなかった。なくても通用したからである((…))。

 しかし、〝小さなクニ〟が次第に統合されて大規模になると、(…)首長も、氏がないと呼び分けられなくなる。これらの大豪族の氏((…))は、そのようにして自然に発生、ないし彼等を統一した大首長から賜与されたのである。ところが統一した側の大首長のみは、当然、氏姓がなくともキミ(公・君)で通る。これがのちの「天皇」であるから、皇室に氏なし、ということになるのである。

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」pp.157-8]


ISBN:9784344983335

pp.155-6

『古事記』の文中では、スサノヲの尊が天照大神に対して、(…)女子を生んだので清明心が証明されたというのである。これは『日本書紀』の内容とは逆である。

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」pp.155-6]

ISBN:9784344983335

pp.152-3

『典範』にはもともと改正規定が無いため、『増補』や『準則』の形で改訂したのである。〝皇庶子孫〟の存在も、昭和天皇の〝側室廃止〟によって、いつの間にか自然に、『典範』の中から消え去った

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」pp.152-3(傍線=傍点)]


ISBN:9784344983335

pp.149-50

 日本の歴史を顧みれば、皇位が〝兄弟相及ぶ〟時に、皇統が「分裂」し、乱が起きる場合が多い。(…)このことは、「直系継承」の重要さを示しており、現下の皇太子殿下以降の皇位継承を考える場合でも、参考とすべき原則ではなかろうか。

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」pp.149-50]


ISBN:9784344983335

pp.148-9

胤」(…)を用いると、この「胤」を〝タネ〟と解し、男性の〝精子〟の意味に説く(…)渡部昇一氏(…)この(たとえ)には実は出典(タネ?)があって、『訓俗遺規巻三魏叔子日録』に見える((…))。もちろん、シナの話である。

(…)

胤」は、「天子の子孫」すなわち「皇裔」と同じ意味で、本来、男女の区別自体は問題とならない。

(…)それ故に〈二〉で、わざわざ「男系に限る」と述べているのである。

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」pp.148-9]

参考


ISBN:9784344983335

p.146

〝お(つぼね)制度〟が廃止された(…)

当時に、〝側室制の廃止〟と〝男系世襲というシナ伝来の慣習〟との矛盾を解決しておくべきであったのに、(…)大慶祝の蔭に消え去ったことは惜しまれる。現在も同様な失敗を繰り返してはならない

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」p.146(傍線=傍点)]


ISBN:9784344983335

p.145

「一統」は皇家を中核とする同族・総体を含め、帯のようなゆたかな幅がある。「一系」よりも「一統」の方が、日本の歴史の実情に適している。

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」p.145]

ISBN:9784344983335

p.144#b

おそらく三、四世紀頃、朝鮮半島を経由して新文化のシナ宗族制が導入され、(…)制度の中に採用されて、法的に固定化した。天皇の側室制もこの時に公認化されたのである。

 しかし、その律令制の中でも、日本はシナと異なり、「女帝」が認められ、〝女子の口分田〟が支給されていた。

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」p.144]


ISBN:9784344983335

p.144

「――系」という表現を用いるとするならば、私は「メヲト系」とでも名付けたい。

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」p.144]


ISBN:9784344983335

p.143

九州方面では、古く〝女性首長〟が存在し(…)〝ヒコ・ヒメ制〟(…)つまり男・女の共同統治が行われており、子供は父と母の間に生まれるという意識が強く、男女の優劣をシナのように強調しない

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」p.143(傍線=傍点)]


ISBN:9784344983335

pp.142-3

殷の時代の後期には〝一妻多夫〟の現実があったらしく、(…)それが、周の時代には、(…)「一夫一妻多妾(たしょう)」や、「同姓不婚」「異姓不養」「民不祀非族」「父子一気」等を特色とするシナ独特の宗族制が成立するのである。

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」pp.142-3]


ISBN:9784344983335

pp.140-1

竹田恒和(つねかず)氏は、(…)恒徳(つねよし)王の三男であるため、生誕時すでに長男系の公式の「王」ではない。(…)完全な民間人ということになるのである。

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」pp.140-1(傍線=傍点)]

ISBN:9784344983335

p.139#b

ポツダム宣言(…)当時の日本は、天皇陛下御自らの御身の上も定かでなく、(…)多くの戸主が軍籍にあった皇族方も(…)苛酷な運命があるかも知れず、国民も、(…)公職追放・教職追放など、非情な境遇にさらされていたのである。皇族の方々が、最も案ぜられたのは、何よりも陛下の御身の上で、(…)御負担を出来るだけ軽くするため、臣籍降下をむしろ進んで申し出られた方々があったということである。

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」p.139]


ISBN:9784344983335

p.139#a

 昔の大宝・養老令にも、「皇親」(ほぼ現在の「皇族」に等しい)は、四世ないし五世で臣籍に降下する定めになっていた。

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」p.139]


ISBN:9784344983335

p.138

皇族宮家消滅という現実の前に、男系固執のグループの中でも、最近は、「女性宮家」の創設そのものに、(…)結局は同意せざるを得ない、という立場にある者が少なくないのである。

 ただし、(…)配偶者((…))は、現在の皇族をベストとするが、それが現実に不可能(…)だから、代わりの第一案としては、必ず「旧皇族」の流れを汲む御方に限ることを主張し、(…)それ以外の民間人は排除するという。

 第二案は、(…)占領政策の被害をうけて臣籍降下させられた十一宮家(…)の中から皇族に復帰していただくことにせよ、との条件をつける。

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」p.138]


ISBN:9784344983335

p.130

なお、上代においては、特別な儀式がなくても、皇太子になられるというそのことが、先帝の「太子」〈男女あり〉すなわち「御子」になられることを意味しており、皇位継承上の相伝が事実上の親子よりも優先していた((…)「中天皇をめぐる諸問題」を参照。『田中卓著作集』第五巻二一〇〜六頁に所収)

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」p.130]

ISBN:9784344983335

p.127

 平泉澄(…)「風稜日記」大正七年六月二十七日条(…)

 「今ノ世ニ於テ曲学阿世トイフハ民主自由ナドヲ唱ヘテ花々シク絶叫スル輩ナリ、/維新ノ志士ノ如ク幕府ト争フハ却ッテ易シ、今後俗衆ト争フハ非常ノ困難也

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」p.127(傍線=傍点)]


ISBN:9784344983335

p.125#b

是非、読者の注意を喚起しておきたいのは、〝誤報〟または〝デマ〟の恐ろしさである。

 古来、開戦には種々の要因があるが、誤報やデマほど判断を誤らせるものはない。近くはアメリカがイラク情報を誤って泥沼の戦争に陥ったこと、周知の通りであろう。壬申の乱の発起も、種々の学説があるが、私は誤報からきた疑惑、不信感が大きいと考えている。

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」p.125]


ISBN:9784344983335

p.125#a

大東亜戦争の敗北を経験した(…)当時、大学卒業後で国史を学び始めていた私が、ただちに連想したのは〝壬申の乱〟であった。それは、日唐戦争に敗れた後の日本が、外敵とは講和したものの、国内で(…)国家を二分して戦った悲惨な内乱である。そのため、私の最初の研究テーマは〝壬申の乱〟

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」p.125]


ISBN:9784344983335

p.124

西尾・保阪論に対して、(…)現在の論壇はほとんど黙して語らずで、資料を挙げての本格的な反論もなく、事勿(ことなか)れの姿勢に終始しているように思われる。

 この姿は、情けないというより、むしろ恐ろしい事態ではあるまいか。

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」p.124]


ISBN:9784344983335

p.120

 八木氏は、(…)次のような談話を発表した(朝日新聞『アエラ』平成十八年二月二十日号)

 最近、尊皇心の強い人に出会うと、皇太子ご一家3人がそろって皇籍を離脱したらいいという意見を聞く。彼らの言い分では、この際、東宮そのものをなくして、皇位継承の中心的存在を秋篠宮家にした上で、旧宮家の皇籍を復活させ、縁談を進めればいい、という考えだ。

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」p.120(傍線=傍点)]

ISBN:9784344983335

p.117

八木秀次氏の発言*1(…)

 「タイトルを見て、皇太子さまの廃嫡や皇位継承順位の変更、または秋篠宮さまが次期天皇に向けて強い決意(…)との逸話など(…)かと期待したのに、(…)」

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」p.117]

ISBN:9784344983335

pp.111-2

その御発言に対して、その場で、メディアには〝妃殿下の人格否定〟につながるようなスキャンダル記事を流す不埒(ふらち)な者はおりません、と断言し、反論するだけの自信と気骨のある記者が一人でもいたのかどうか

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」p.111-2]

資料


ISBN:9784344983335

pp.109-10

保阪*2氏は宮内庁と東宮側の対立を強調し、「この八方ふさがりの状況下にあって、(…)秋篠宮の存在感が増していると感じるのは私だけだろうか」(一〇〇頁)と、秋篠宮殿下の存在感を持ち上げている。

(…)他方、(…)斎藤吉久氏が、自らのメールマガジン(…)の中で、「皇室祭祀の伝統」に関し(…)「高まる皇太子の存在感」を主張している(平成二十一年正月十三日発行)

[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」pp.109-10]

資料


ISBN:9784344983335

p.109

実際は,宮内庁長官は,「皇室そのものが(…)ご病気の原因ではないか」といった論調がしばしば報道等で見られることに対し,両陛下が深く傷つかれた発言し,東宮大夫も長官の発言に同調し,このような論調には妃殿下も深く傷つかれている述べた

宮内庁長官と東宮大夫の記者会見をめぐる最近の皇室関連報道について - 宮内庁
[田中卓「愛子さまが将来の天皇陛下ではいけませんか/女性皇太子の誕生」p.109]

資料


ISBN:9784344983335

*1:「『週間新潮』(一月二十九日号)

*2:「「保阪(ほさか)正康(まさやす)」」(p.95)