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読書ノート

2018-05-21

p.141

女性がひとり親の家庭の平均年収は二〇一〇年に二百二十三万円(このうち、就労収入は百八十一万円(…)厚生労働省調べ)。(…)この額が「平均」だ

[田原牧『人間の居場所』p.141]

ISBN:9784087208917

pp.106-11

追放刑などで村や人別帳から外れた者たちが徒党を組み、表社会の外に一家組織を形成した。(…)

敗戦直後の混乱期には弱体化していた警察の代役を務め、(…)保守系の党人政治家たちのお抱え暴力装置となり、体制の一部に組み込まれた。

 だが、(…)治安維持も警察や自衛隊で完結できるようになり、自民党の党人派が官僚派の政治家に敗北するにつれ、その存在根拠は次第に薄まっていった。(…)

伝統的な利権は警察の天下り機関に奪われ、建設業などへの介入はこの市場に参入を狙う米国から「非関税障壁」の一部と見なされた。ヤクザ排除は米国政府からの要求でもあり、それを大きな要因として暴対法が登場してきたのである。

(…)「以前はヤクザが地元下請け業者の意を酌んでゼネコンに対してにらみを利かせていたが、それもなくなって、最近はゼネコンのやりたい放題が目立つ」(…)大企業には「警察の指導」で警察官OBが暴力団対策の専門家として再就職し、各都道府県には「暴力追放運動推進センター」や「社会復帰対策協議会」といった官製団体ができた。

[田原牧『人間の居場所』pp.106-11]


ISBN:9784087208917

2018-05-20

p.88

男女共同参画の流れを覆そうと、共同参画の理念の支えであるジェンダー((…))概念を否定しようとしていた。(…)

 その否定に性同一性障害は格好の材料だった。(…)

 それから十余年。いま「かわいそう」を支えてきた病気の根拠が消えつつある。二〇一八年に改訂される世界保健機関(WHO)による「疾病及び関連保健問題の国際統計分類(ICD)」の新バージョン(第十一版)では、性同一性障害が疾患リストから外されようとしている。病(障害)ではなく、個性にすぎないという捉え方だ。塗り替えのペンキは剥げ落ちつつある。

[田原牧『人間の居場所』p.88]


ISBN:9784087208917

pp.82-3

 二〇一一年。この年に水面下で何かが起きていた。この年の七月、(…)大手経済誌がほぼ同時にLGBT特集を組み、(…)それに連動するかのように、(…)大手企業が相次いで「LGBTフレンドリー宣言」なるものを打ち上げている。

(…)

 「昔のパレードの冊子作りは、協賛企業の広告を集めるのに四苦八苦だった。でも、今回は大企業が向こうから寄ってきて、しかもプロが助けてくれる」

[田原牧『人間の居場所』pp.82-3]


ISBN:9784087208917

p.78

考えてほしい。「身体の性」はともあれ、「心の性」とはいったい何なのか。(…)異性愛か同性愛かという性指向とは異なる。(…)心の性とは何を意味するのか。

[田原牧『人間の居場所』p.78]

ISBN:9784087208917

2018-05-19

p.70

二〇一一年度に自衛隊制服組官僚たちがつくった「国家改造計画」ともいうべき部内研究を読んだ。(…)公教育にも言及しており、そこには「成田闘争の正当化等国策妨害を教育するのではなく……」という記述があった。ちなみに一九九五年、村山富一(とみいち)首相(当時)は歴代政府の強硬姿勢について三里塚の住民たちに謝罪している。彼らはそうした史実もカーキ色に塗りつぶしたがっている。

[田原牧『人間の居場所』p.70]

  • no title(キャッシュ)

ISBN:9784087208917