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読書ノート

2018-03-03

pp.78-9,190

他の多くの社会科学や人文学の分野では(…)経済学でしばしば起こるような、大学院生が年長者の研究者に対して異議を唱えることによって大いに恩恵を得ることなどは、本当にまれなことであろう。しかし、モデルを用いることによって間違いをはっきりと強調することができるために、経済学では誰でもそれができるのだ。

(…)

 このような学問的見解に関する外見上の民主主義には、有益でない別の側面もある。経済学者は言語と手法を共有しているために、非経済学者による見解を軽視もしくは非難する傾向にある。経済学の討論に関わるルールに従う気がないと――あなたのモデルは何か?実証的証拠はどこにあるのか?と聞くだけで――経済学への批判が真剣に取り上げられることはない。学会の正式メンバーだけが、経済論戦の正統な参加者と見なされているからだ。経済学が内部からの批判には過敏に反応し、外部からの批判には過剰に攻撃的になるという逆説が生まれるのもそのためである。

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経済学者でない人への十戒

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七 経済学者は演習室と世論の前では言うことが違うことに気をつけよ。

[ダニ・ロドリック『エコノミクス・ルール 憂鬱な科学の功罪』柴山桂太・大川良文訳 pp.78-9,190]


ISBN:9784560095980