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読書ノート

2018-03-01

pp.65-6

モデルを生み出す思考方法には帰納的な要素が多く含まれている。そして、モデルは特定の経験的事実を説明するために具体的に考案されたもので(…)それ自身が最初に理論を構築する動機になったものであるため、その理論を検証するために用いることができないのだ。

 さらに、演繹的な仮説検証アプローチに正しく従ったものでさえ、経済学者が生み出した研究の多くは、厳密に言うと実際に検証可能ではない。(…)多くの学術活動が、様々なモデルに対して実証的な支持を与えることを目的として行われている。(…)その結果、専門家の人気を集めるモデルの変遷は、事実の存在そのものよりも、一時的なブーム流行、あるいは適切なモデル構築のやり方についての嗜好の変化によって起こる傾向にある。

(…)経済学では、状況がすべてなのだ。

[ダニ・ロドリック『エコノミクス・ルール 憂鬱な科学の功罪』柴山桂太・大川良文訳 pp.65-6]


ISBN:9784560095980