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読書ノート

2017-07-31

p.046

 円環の時間世界のなかでは、昼が夜になり、春が秋になり、生の世界から死の世界に還るというような時間展開はあっても、それは永遠の時間循環である。(…)

 たとえば縦軸の時間に依存するとき、私たちは歴史のはじまりがあったと考える。(…)この観念にもとづいて、物理学者は宇宙のはじまりを推理し、その終わりを描いてみようとする。

 ところがもし時間が円の上を循環しているのだとすれば、どこにも時間のはじまりも終わりもない。

[内山節『内山節著作集9 時間についての十二章』p.046]


ISBN:9784540141331