Hatena::Groupbook

読書ノート

2017-06-29

pp.176-8

 労働と富の流れが質的な限定をうけなくなる、とは、政治的な権利関係から独立に生産関係がくみたてられるようになるということだ。資本主義の自律性はここに由来する。(…)

これは働く側からみれば、カネがないと生活していけない(あるいは必要なものが手に入らない)という状態*1が社会のなかで確立されることを意味するだろう。

(…)カネなしで営まれていたようなことが、(…)カネで買うサーヴィスとして消費され(…)

カネを介さない相互行為の幅はせばまっていく。(…)

カネを払って富にアクセスする範囲を拡大することで、〈富への権利〉にもとづいて労働を組織化しその成果を吸いあげる可能性をひろげていくのである。

[萱野稔人『カネと暴力の系譜学』pp.176-8]


ISBN:9784309415321

*1:p.26