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読書ノート

2017-06-26

pp.39-44

 ドゥルーズ=ガタリは、国家のもともとの姿というのは「大土木工事の事業主」だったと述べている

(…)国家の暴力は、(…)労働を組織化するためにももちいられた。

 官僚制が国家の機構として発達してきた理由がここにある。

(…)労務管理、大土木工事をおこなうための技術、そしてうみだされた労働の成果の管理、こういったことを担うテクノクラートが必要となる。(…)「労働の組織化(l’organisation du travail)」は国家装置と切りはなせない10

(…)

 猪野健治によれば、いまあるようなかたちでのヤクザの起源は江戸時代の初期までさかのぼることができる。

(…)

 その原型の一つが町奴(まちやっこ)だ。

 町奴とは、人足の口入れ屋のまわりで形成された荒くれ者の集団のことである。(…)

 口入れ屋のおおくは浪人(失業武士)によって営まれた。(…)

当時の社会秩序から疎外された荒くれ者(…)を束ねて労働を組織化することは、同時に、暴力を組織化することでもあったのであり、その暴力によってかれらを締めつけることをも意味したのである。

[萱野稔人『カネと暴力の系譜学』pp.39-44]


ISBN:9784309415321