Hatena::Groupbook

読書ノート

2017-05-27

pp.xi-xii

生活は生の経済であり、人生は生の倫理であるが、両者の均衡をとりえなくなった生において生活と人生はともに崩壊する。

(…)人生が生活を意味付けるのではなく生活が人生を意味付けるという「生活による人生の簒奪」が、人生も生活も貧困化している。(…)

 私たちをいま支配しているかに見える経済の優位は結局、「時代の要請」や「トレンド」とみなされた生活様式という溶媒の中に、人生の意味を溶解させてしまう価値形成力の貧困に起因する。

[井上達夫『現代の貧困――リベラリズムの日本社会論』pp.xi-xii]


ISBN:9784006002497