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読書ノート

2016-10-14

pp.38-40

世阿弥において、(…)「面白さ」や「あはれ」を、森羅万象の自然にそなわっているという、「序破急」なる「成就」のリズムにおいて感得*1し(…)

無常のリズムそのものに「安定した自然」*2のリズムを重ねて感取する、(…)

「春は……、夏は……、」といった循環的な、その意味で恒常的な自然観において語られている(…)

無常とは、それがいかにむごたらしく暴力的に見えようとも、寺田寅彦の言い方をかりれば、「厳父」でもあり「慈母」でもある「天然」の、その無常(天然の無常(7))なのであり、その意味での「おのずから」なのでもある。

[竹内整一『「おのずから」と「みずから」——日本思想の基層〈増補版〉』pp.38-40]


ISBN:9784393312995

*1:p.21-

*2:山崎正和