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読書ノート

2015-03-18

pp.110-1

専門家たちは素人が介入できないウチの世界をつくり上げ、(…)多様な専門家たちの世界が展開する現代社会がつくられた。

 ウチとソトを切断する武器が、専門と称するものになったのである。(…)専門家として振る舞うことによって(…)

素人の介入できない専門家の世界をつくりだすこと、それが自分の安住の地をつくりだすために重要になった、と言ってもよい。(…)専門家と素人の垣根が壊れれば、自分たちの安住の地が失われるかもしれないことを、無意識の防衛意識が知っているのである。

 こうして生まれたのが、素人の介入できない現代的な権力の世界だった。暴力装置によって守られてはいないが、素人を排除するシステムをつくり上げることによって、それぞれの権力的世界をつくり上げたのである。

[内山節「文明の災禍」pp.110-1]




ISBN:9784106104374