Hatena::Groupbook

読書ノート

2014-04-17

pp.25-7

国民が選んだわけでもなく、また、国会で人選を決定したわけでもない。内閣が任命すればほぼ決まってしまい、(…)任期中の総裁罷免権はない(…)そんな人が、国民生活を大きく左右してしまう金利を決め、通貨の発行量をコントロールしている(…)

金融自由化を進めれば進めるほど、中央銀行の独立性は高くなり、その総裁の地位は(…)巨大な権力を持つだけでなく、シンボリックな権威が伴うものとなる(…)

 中央銀行総裁の権威と権力は、日常の感覚では理解することがかなり困難なので、(…)陰謀論が次から次へと生れる。(…)

それほど中央銀行総裁の地位というのは怪しげで微妙で強大なものなのだ。

(…)この不思議で巨大な権力が正当かつ正統であることを主張するには、総裁に就いた人物が「神の如き」振舞いをするしかない。任務において完璧を期すとともに、普段の言動においても批判の余地のない公明正大さを示さねばならない。つまり、中央銀行総裁は金融システムの中立性のシンボルでなくてはならないのである。

[東谷暁「金より大事なものがある」pp.25-7]


ISBN:9784166605453