Hatena::Groupbook

読書ノート

2014-03-07

pp.160-1

国家国民の行末を末永く決定するような重大な事実が、歴史のかなたに隠匿され、抹殺され、歪曲(わいきょく)されて、国民の眼を欺いたばかりでなく、後続の政治家、軍人、行政官をも欺瞞したことが、いかに恐ろしい結果を生んだかを、われわれは身近に見せつけられたのである。

 ある人はいう。(…)ことに情報の伝達が迅速になり、多様になり、密になり、自由になれば、われわれは、この惨禍から逃れ得るであろうと。

 だが、(…)マスコミ公害という新語を耳にし、また情報の偏向、コマーシャリズムの弊害を指摘されていることに再び不吉な予感を覚えるのである。

[石光真人編著「ある明治人の記録/会津人柴五郎の遺書」pp.160-1]


ISBN:9784121002525