Hatena::Groupbook

読書ノート

2014-03-04

xyn920140304

p.109

不平等や公害といった、平等と成長の負の側面として量的にもとらえやすい問題(…)以外の、たとえば景観にかんしては、(…)経済の成長や活性化に制約を課す論拠とは認められなかった。七〇年代からは、会社員が平日には家庭やコミュニティにほとんどかかわらなくなるという「会社主義」も進行してゆくが、これも規制するだけの価値観は存在しなかった。

(…)成長と平等にあくまで固執し、国内では景観や家庭、コミュニティの維持、国際的には援助以外の価値についてはほとんど犠牲は払われなかったのである。八〇年代後半以降にもなると(…)モラルなき経済行為に歯止めがかからなくなるが、その理由の一端は、ここに求めることができよう。

[松原隆一郎「消費資本主義のゆくえ」p.109]

ISBN:448005863X