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読書ノート

2014-02-26

pp.193-4

一九五〇年代と六〇年代においては、(…)自由貿易と小さな政府が、経済成長と発展を促進させる最もいい方法だという見解に賛成する者は皆無だった(5)。(…)

 一九八〇年代までに、北米の開発の専門家とその信奉者たちの支配的な見解は、劇的に変わっていった。国家は、経済成長のために隷属的に働く小間使いから、経済成長を阻止する主要な障害へ(…)国際分業は、脅威から救世主へと変貌し(…)一九九〇年代には、資本移動の自由化に対する熱狂もこれらのパッケージに追加された。このような物語は、世界銀行のような開発機関に新しい使命感を吹き込み、これらの機関が提示する政策提言を作り直していった。

(…)パッケージの初期のものは、いわゆる「ワシントン・コンセンサス」として成文化されている。これは一九八九年に経済学者ジョン・ウィリアムソンによってつくられた新語で、最初は当時の南米諸国が乗り出した改革に共通する要素のいくつかについて言及したものだった。(…)時が経つにつれて、(…)超自由主義者による呪文のようなより狂信的な手法へと変形され(…)

一九九〇年代半ばまでには、ウィリアムソンによる元々のリストの具体的な項目を思い出せる人はほとんどいなくなった

[ダニ・ロドリック「グローバリゼーション・パラドクス/世界経済の未来を決める三つの道」柴山桂太・大川良文訳 pp.193-4]


ISBN:9784560082768