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読書ノート

2013-09-02

pp.82-3

まさか日本書紀にまで「公共事業」叩きがあるとは…。しかも引用されている批判内容がすごい。読んだ瞬間某新聞社説かと本気で錯覚した。

実はものすごく根深いというか奥深い問題なのだねえ…。

 その斉明天皇であるが、『日本書紀』には即位の事情を記した直後に、異様な記事が書かれている。

 大空に、竜に乗った者が現れ、その姿は唐の人に似て、葛城山から生駒山へ駆け抜け、住吉の松の上から西に向かって馳せ去っていった……というのである。それが何者だったのか、その後どうなったのかは一切書かれておらず、嫌な余韻だけが残る。何か、不吉な事が起こる前兆のようである。

(…)

 斉明天皇は工事を好み、(…)数々の大工事を行ったために、人々の非難を受けたという(…)

 「たわむれ心の溝工事、無駄な人夫を3万余。垣造りの無駄7万余。宮材は腐り、山頂は潰れた」「石の山岡を造る。造った端からこわれるだろう」と、記されている(…)

 なお(…)発掘調査により、(…)遺跡が明らかになっており、それらの工事が行われたことはほぼ史実であると考えられている。(…)人々の非難(…)も、おそらく確かなことなのだろう。

[小林よしのり「女性天皇の時代」pp.82-3]


参考

藤井聡「『土木叩き』の民俗学」(土木を語る 第4回) - YouTube

ISBN:9784584124161