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読書ノート

2012-10-17

pp.122-4

| 00:53

ヒミコ時代の「神聖―世俗」を2人の人物(血縁の女性と男性)が分担する二重王権が“再建”されたということ。これに関して、注意をひく事実がある。

 それは、国内の文献にも、わが国に“女性の首長(しゅちょう)”がいたことが記されている点だ。

(…)

古事記(こじき)』、『日本書紀』、諸国の『風土記(ふどき)』などを点検すると、東北から九州にいたる広範な地方に33例もの女性首長を見出せることが、明らかになっている。

 史料の制約を考えると、この数はかなり多い。(…)

 その中で、「兄」や「弟」などの男性と“二重”権力を構成していたらしい事実を(うかが)わせるケースも、9例ほど確認できる。

(…)

“夫”との二重権力を確認できる例はない。

[高森明勅「歴史で読み解く女性天皇」pp.122-4]


ISBN:9784584123812