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2006-01-20

[][]806 12:33 806 - 雲上読記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 806 - 雲上読記 806 - 雲上読記 のブックマークコメント

涼宮ハルヒの陰謀 (角川スニーカー文庫)

涼宮ハルヒの陰謀 (角川スニーカー文庫)

 長すぎる。

 後書きを読んで過去最長の長さを持っているとあったが、その長さに全く見合わない物語だった。意味ありげだった伏線に意味はないに等しく、最後の落ちはあまりにも予想通りで、読み終えてから振り返ってみたところ、結局のところ「敵が登場する巻」でしかないことに気づき呆然とした。『涼宮ハルヒシリーズ』と『学校を出よう!シリーズ』、他の作品群はさておき、このふたつは谷川流の双璧であり、短編は粒揃い、長編は挑戦的で読了後に余韻を残すもので、しかも本書はタイムトラベル物と聞いて少なからず期待して読んだのだ。それが、どうして、こんな、シリーズ物のライトノベルの典型とも言える「敵が登場するだけの巻」に成り下がっているのだろうか。全く、信じられない。

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2005-06-30638-641

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絶望系 閉じられた世界 (電撃文庫 1078)

絶望系 閉じられた世界 (電撃文庫 1078)

 読了してから「なるほどなあ」と思った次第。確かに谷川流を読みなれていて、その魅力に取り付かれてしまった人間には不満で、読みなれてなく試しに読んでみた人には充分だろう。つまりは、そういう微妙なライン。狙いは悪くないけれど、この手の実験は既に行われているような気がしないでもない。実験作とパッケージされた箱の中に本当に実験作が入っていたら、驚いてしまう。いや、既に行われた実験だから、これはその再現なのか。だから、実験作なのかもしれない。

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2005-06-25636-637

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涼宮ハルヒの動揺 (角川スニーカー文庫)

涼宮ハルヒの動揺 (角川スニーカー文庫)

 シリーズ6冊目にして、3冊目の短編集。評判はあまり高くなかったが、面白くないというわけではなかった。今までの短編集には、一編か二編の割合で良質なSFがあったのだけれど、今回はそれがなかった。まあ、ただそれだけの話であるわけで、そういったSFを求めていた人には不満だったかもしれないが、そこそこに面白ければ満足という人にとっては及第点を越えている作品だろう。これまでのシリーズを、萌えで読んでいる人ならば、言うまでもなく必読だ。

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2005-05-04598-601

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学校を出よう!〈5〉NOT DEAD OR NOT ALIVE (電撃文庫)

学校を出よう!〈5〉NOT DEAD OR NOT ALIVE (電撃文庫)

 シリーズ五巻目。六巻目と上下分冊の関係になっている。

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学校を出よう! (6) VAMPIRE SYNDROME 電撃文庫 (0996)

学校を出よう! (6) VAMPIRE SYNDROME 電撃文庫 (0996)

 おおおおおおおお、何と言うことだ、何と言うことだ。これは許されるのか。ここまで書いてしまうことが許されるのか。ここまで迫って、ここまで迫っておきながら。ああっ! なんだ、谷川流。一体、何者なんだ。かーっ!

 思わず、うろたえてしまうくらい、本書は傑作。凄まじい。到底、及びつかない。メタ好きであれば、このシリーズは最早、正しく必読の領域だろう。読んで死ぬか、読まずに死ぬか、である。

 それにしても、ダブルブリッド悪魔のミカタもそうだったが、どうして電撃の吸血鬼が出てくる作品は、こうも凄絶なのだろうか。はあ。溜め息しか出ないぜ。

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2004-11-01483-500

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涼宮ハルヒの消失 (角川スニーカー文庫)

涼宮ハルヒの消失 (角川スニーカー文庫)

 素晴らしい。

 ハルヒシリーズと学校シリーズとでは、ずっと学校シリーズの方を気に入っていたけれど、今はハルヒの方こそ素晴らしいと思っている。と言うより、今までの三冊、憂鬱・溜息・退屈はこの消失を書くために用意された大きな伏線なのではないだろうかとさえ思っている。これは――とにかく、素晴らしい。

 心底、感じたのはあらすじで損をしているということ。冲方丁『カオスレギオン』や森博嗣の『四季』を読んだときも感じたが、あらすじを用意せず、ぶっつけで本編を読んだ方が絶対にいい。しかし表紙では得をしている。この表紙は見事なまでのミスリード。ページ207で明かされたその名前に自分は完全に驚かされた。

 先に紹介した二作もそうなのだが、何が損をしているかというと「主人公が今、どのような状況に置かれているか」それを気付くまでの経過が抜群に優れているのだ。これからこのシリーズを読み始めようと思っている人のために、あらすじは絶対に読むなよと忠告したい。現状把握という主人公と読者が完全にシンクロするその重要な経過は、あらすじを読んでいたら絶対に為されない。そこには現状が一言で説明され、読者が主人公に先んじて現状を知ってしまうことができるのだから。ああ、もったいない。

 それにしても、それにしても、ああ素晴らしい。きっと谷川流こそ、自分が求めていた作家なのではないだろうかとさえ思えてきた。もう谷川流がいれば、自分は不要だな、というぐらい。まだ残っている著作が三作もあると思うと、これからが楽しみで仕方がない。

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涼宮ハルヒの暴走 (角川スニーカー文庫)

涼宮ハルヒの暴走 (角川スニーカー文庫)

ザ・スニーカー』に掲載された短編二編に書き下ろしを一編加えた短編集。雑誌に掲載された「エンドレスエイト」と「射手座の日」は、『涼宮ハルヒの消失』よりも作中時間が前なので、未読の人は先に読むことを推奨する。

「エンドレスエイト」夏を満喫するためにプールに行ったり、盆踊りをしたり、夏の風物詩を極めるべくハルヒがSOS団を引き連れて大暴れするという内容……と、見せかけてしっかりとSFしてくれている。扱っているテーマは自分の大好きなもので非常に魅力的なのだけれど、展開がやや唐突なのが残念。主人公に現状を把握させるのと読者を作品世界に導くのを、同調させることを『涼宮ハルヒの消失』では、できているのでもう少し時間と文字数を掛けて、物語の核を見せて、かつそれを解決する方法に説得力を持たせてほしかった。

射手座の日」SOS団がコンピュータ研究部とゲームを使って勝負するといった内容なのだが、時間軸的に『涼宮ハルヒの消失』より前であることを考慮すれば、理に適っている。むしろこれを先に読まなければ『涼宮ハルヒの消失』における展開が理解できないのではないだろうか。良かった。

「雪山症候群」書き下ろしの一編、『涼宮ハルヒの退屈』に掲載されたある一編と対になっているように見えるが、それはミスディレクションであったという罠。『涼宮ハルヒの消失』の後日談的な趣なのだが、実をいうと趣旨がよく分からなかった。まあ、それなりに楽しめたので問題ないのかな。それにしてもこのシリーズ、展開が画一的に過ぎるような気がしないでもない。

 ベストなのは「エンドレスエイト」、実に良かった。

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