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2005-09-21698-701

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実験小説 ぬ (光文社文庫)

実験小説 ぬ (光文社文庫)

 浅暮三文異形コレクションだけでなく、SFマガジンメフィストにもっと書けばいいのに。もっと新潮とか群像にも。

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2004-11-01483-500

[][]魔法使いは缶詰にいる 完全版 魔法使いは缶詰にいる 完全版 - 雲上読記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 魔法使いは缶詰にいる 完全版 - 雲上読記 魔法使いは缶詰にいる 完全版 - 雲上読記 のブックマークコメント

http://www.so-net.ne.jp/e-novels/nov/a003/a0030016.html

 この脱力っぷりが堪らない、傑作。

 週刊アスキーに連載されたものなのだろうか、編集部はよく許したなと思うぐらい、浅暮三文の世間的にはあまり認められないであろう魅力が十二分に注がれている。「とにかく肩の凝らない小説を目指しました」と作者が言っているとおり、スクリーンで読んだのに全く肩が凝らなかった。途中、やや中弛みしたかなと思わないでもなかったが、最後の最後まで一気に読むことができたし、落ちもなかなか、いやあよくやるぜ、いや! よくあってくれたグレさん!! とでも言うか。

 しかし、あれだよなあ。本書は誉めては駄目だ。誉めないことが誉めることに通じるような気がする。意味不明だ。

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2004-10-01455-482

[][]魔法使いは缶詰にいる 第1~2回 魔法使いは缶詰にいる 第1~2回 - 雲上読記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 魔法使いは缶詰にいる 第1~2回 - 雲上読記 魔法使いは缶詰にいる 第1~2回 - 雲上読記 のブックマークコメント

http://www.so-net.ne.jp/e-novels/nov/a003/a0030009.html

 週刊アスキーに連載された小説の序盤部分、無料で読める。一ページ最大575文字までスペースが確保されており、小説部分は26ページあるので、改行などを考慮すれば原稿用紙にして30枚ほどになるのだろうか。「あなた」が主人公の二人称小説で、いつもの浅暮三文らしい軽妙でコミカルな筆致なので割り合い楽に読めたという印象が強い。

 ストーリィはゴールデンウィークを最大活用し、合計九日間の連休を得た「あなた」の話。とりあえず最初の一日を怠惰に過ごすために、スーパーマーケットで酒やら食材やらを買い求めたあなたは、帰宅して早速、一杯、引っ掛けようと買ってきた缶詰を肴代わりに開けようと思ったらそこから魔法使いが出てきて……というような、至ってシンプルでライトな話。二人称小説ゆえか、少しずつ「あなた」=「自分」が見えてくるという構造が何となく新鮮で良かった。二人称小説と言えば、北村薫の『ターン』が印象深い。あれは傑作だったと記憶している、本作品も中々に素晴らしい。続きを読むには完全版を購入する必要がある、まずは無料で読めるこの第一回から第二回を、試してみてはいかがだろうか。

[][]ワシントンの桜他 浅暮三文B級掌編集 ワシントンの桜他 浅暮三文B級掌編集 - 雲上読記 を含むブックマーク はてなブックマーク - ワシントンの桜他 浅暮三文B級掌編集 - 雲上読記 ワシントンの桜他 浅暮三文B級掌編集 - 雲上読記 のブックマークコメント

http://www.so-net.ne.jp/e-novels/nov/a003/a0030001.html

 いやあ、笑った笑った。これは面白い。計八編の掌編からなる掌編集なのだけれど、そのいずれも不条理だったり、俗っぽかったり、くだらなかったりして、妙に面白くて笑ってしまうのだ。全く、我ながら馬鹿馬鹿しいなと思いつつも、それでも読むのを止められない。何だかよく分からないが、とにかく最高なのだ。

「海驢の番」海驢はアシカと読む。これは訳が分からない、のだがそこがまたいい。海驢の番というのは他の海驢が休息を取っている間、一匹だけ起きて見張り番をする海驢のことである。では、その海驢が起きてしっかりと見張りをしている海驢がいるのではないか。不思議な妄念に取り付かれた男の物語。

「貰ったけれど」これは幾つかの御伽噺や昔話を、くだらなくリミックスしたもの。玉手箱を貰ったけれど、蓋が開かなかったので開けなかった浦島太郎の物語。トロイの木馬を送ったけれど、入口が開かなくて奇襲することができなかった兵士たちの物語。雀のツヅラを貰ったけれど開かなかった老夫婦の物語。くだらねえ。

「砂子」これはエロい。鳥取砂丘に鳴き砂という、踏むとキュッキュッと音を立てる砂があるらしい。鳴き砂を見物にいった男は、そこで喘ぎ声を上げる砂を見つけ……。

ワシントンの桜」これも俗っぽい。途中まで不条理系で、最後になってワシントンが桜の木を切った本当の理由が明かされるんだが……そんな理由かよっ!

ベートーベンは耳が遠い」かなり最初のうちから結末が予想できるが、やはり面白い。ベートーベン、アホだなあ。

「黄金の果実」これも不条理系か。御伽噺風なのだけれど、いくらなんでもロシアバナナ栽培ってどうよ。ああ、くだらねえくだらねえ。

「箴言」新宿下落合にあるアパートには、ソクラテスプラトンキルケゴールニーチェが逗留しているという。もう初っ端から訳が分からない。そしてアルサロに行ってソクラテスの名を騙ったり、行列のできるラーメン屋を探しているプラトンがあまりに情けない。そんな理由で残された箴言かよ。

「生徒」最後に持ってこられたのは、わりと堅実なショートショート。浅暮らしいブラックさが映える(主人公の名前はそのまんまブラッキー。……この名前は『カニスの血を継ぐ』のカバー折り返しに出てきた犬じゃないか!)珠玉の一編。途中まで訳が分からないのだが、ラストでなるほどと膝を打って、そのブラックさに震えられる一作。

 全体としてもうとにかくくだらない。こんな馬鹿っぽいの、浅暮でしか真面目に書かないだろう、そしてe-novelsでしか読めないだろうと。ショートショート好きであれば、是非とも一度は読んでもらいたい。

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2004-06-01368-396

[][]10センチの空 10センチの空 - 雲上読記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 10センチの空 - 雲上読記 10センチの空 - 雲上読記 のブックマークコメント

10センチの空

10センチの空

 大学卒業して、何になりたいか。未来に対し漠然とした恐怖は感じるが、何か行動を起こすほどの気力はない。大学四年生の敏也は、就職活動に専念することもできず、日々を曖昧に過ごしていた。ところで敏也には、他の人は持たないちょっとした能力を持っている。彼は十センチだけだが、空を飛ぶことができるのだ。

 質素だがセンスのいい装丁に、分厚くなく、普遍的なテーマを取り扱っていて、深くはないが、薄いわけではない。クリスマスプレゼントにできる本を目標に作られたと聞いて頷ける、丁寧な一冊。しっとりとした感動系だ。主人公が十センチだけ空を飛べることが明かされ、彼がどういった経緯でその能力を身に着けたか、その未熟な能力は何のためにあるのか。様々な謎が錯綜し、後半は一気に読めるが、逆に前半は徹底的に冗長な上、気取って書かれているから、本を読みなれていない人には放り投げられてしまう可能性がある。中々、難しい。

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