雲上読記 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2005-10-25

[][]731 16:02 731 - 雲上読記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 731 - 雲上読記 731 - 雲上読記 のブックマークコメント

 主に『増刊ファンタジアバトルロイヤル』に掲載された短編からなる短編集。収録されているのは、長編よりも時間軸が前の物語で、長編では既に出会っているキャラクタたちの出会いなどが描かれている。長編のネタバレは一切されていないので、長編を読もうかどうか迷っている人は本書から手を取ることを推奨する。トリックや展開に不自然なものはあれど、メリハリをつけようという作者の意志は見えるし、キャラクタの魅力も凝縮されているからだ。各章の引きを評価したい。短編連作という形式だが、一気に読みたい気分にさせてくれる。また相変わらずイラストも素晴らしい。武田日向はライトノベルレーベルで最もいいイラストを描くイラストレイタのひとりではないだろうか。

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2005-10-20

[][]725 23:05 725 - 雲上読記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 725 - 雲上読記 725 - 雲上読記 のブックマークコメント

荒野の恋〈第1部〉catch the tail (ファミ通文庫)

荒野の恋〈第1部〉catch the tail (ファミ通文庫)

 主人公は十二歳、今日から中学生。読み始めてストレートに思ったのは若いということ。初心忘るべからずという言葉を引くまでもなく、自ら天然の若さを持っていると思っているこの秋山をして、思わず「若ッ」と叫んでしまった。少女にはこうも世間が見えておらず、こうも小さな出来事に心を衝き動かされてしまうのだろうか。驚愕した。まあ、主人公の山野内荒野は少なからず特異な環境において育っているので、全ての少女がこうであるとは限らないし、むしろある面において特化しているというのは分かるけれど。それでも若い。そして、そんな若い主人公が恋をしてしまうのだ。このドキドキは少女の薄い(でも大きいらしい)胸を易々と引き裂いてしまうのではないだろうか。読んでいる方までドキドキしてしまった。ドキドキ。

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2005-10-12

[][][]717 17:54 717 - 雲上読記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 717 - 雲上読記 717 - 雲上読記 のブックマークコメント

ブルースカイ (ハヤカワ文庫 JA)

ブルースカイ (ハヤカワ文庫 JA)

 第一部が非常に秀逸。中世ドイツの暗鬱で閉塞的な雰囲気や、そこで暮らす、そこで暮らしていかざるをえない者たちの苦悩や葛藤。そういったものが十歳という少女の視点から実に素敵に描かれている。惚れ惚れした。ファンタジィ的な用語の使いまわしやガジェットにも胸が震えた。対して第二部は近未来を舞台に、ライトノベルやリアル・フィクションを遠巻きに巡る談議のようなものが繰り広げられる。ダサいが、命名するなら少女論、みたいな感じだろうか。

 問題は第三部。第一部や第二部の主人公は、それぞれ第三部の主人公と出会うことによって生きる力や悩みごとに対する解答を与えられるのだが、果たして彼女自身はどうなのだろうか。何の変哲もない、普通の女子高生として描かれた彼女はタイムトラベルを経て何か変化があったのだろうか。と言うか、そもそも見知らぬ異郷に放り出されてなお生きようとした彼女の生き様を先に読ませられている身としては、彼女がその生涯において特に試練を受けることなく平凡に生きていたというのが拍子抜け。不満が残る。

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2005-05-04598-601

[][][]GOSICK4 愚者を代弁せよ GOSICK4 愚者を代弁せよ - 雲上読記 を含むブックマーク はてなブックマーク - GOSICK4 愚者を代弁せよ - 雲上読記 GOSICK4 愚者を代弁せよ - 雲上読記 のブックマークコメント

 たいへん面白かった。混沌の欠片を知恵の泉を使って再構成し、場合によっては他の人(=読者)に分かりやすいように言語化する。作品全体に散りばめられた伏線を、からめとるように回収し、過不足のない手法にて見せる。まさしく推理、まさしくミステリ。三巻も素晴らしかったが、四巻もまた素晴らしかったなあ。一巻や二巻で敷かれていた伏線まで回収されているのではないだろうか。や、面白かった。イラストは絶妙だし、個人的には三巻から面白くなってくるし、そうでなくともこの四巻は傑作なので、このシリーズは必読だと言い切っておこう。

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2005-03-19552

[][]GOSICK 3 青い薔薇の下で GOSICK 3 青い薔薇の下で - 雲上読記 を含むブックマーク はてなブックマーク - GOSICK 3 青い薔薇の下で - 雲上読記 GOSICK 3 青い薔薇の下で - 雲上読記 のブックマークコメント

 シリーズ三作目。

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2005-03-16549

[][]砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない - 雲上読記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない - 雲上読記 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない - 雲上読記 のブックマークコメント

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない (富士見ミステリー文庫)

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない (富士見ミステリー文庫)

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2004-11-01483-500

[][]推定少女 推定少女 - 雲上読記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 推定少女 - 雲上読記 推定少女 - 雲上読記 のブックマークコメント

推定少女 (ファミ通文庫)

推定少女 (ファミ通文庫)

 かなり期待して読んだのだが、あまりよく分からなかった。続き物なのかな。

 もう本当に途中までは面白くって仕方がなかったのだ。主人公がどうして逃げているのかも分からないし、現実なのか夢なのか今ひとつよく分からないところや、作者が読者に対し妙な自覚的なところも。全部が全部、狙ったような台詞回しには首を捻らないでもなかったけれど、全体的に面白いなと思った。けれど問題は後半。はっきり言って、訳が分からないのだ。「これはきっと夢の中だろうな」的な適当な展開が続き、「いつになったら目が覚めるんだろう」なんて思っているうちにそれがずっと続いてしまい、「え? ひょっとして本気で書いてるのか??」なんて頭を抱え、そのままエンディング――と。

 タイトルの意味もよく分からないし、ネットで本書を誉めている人もなぜ誉めているのか分からないし、ひょっとして自分の読解能力が足りていないのではないかとさえ思えてくる。いや、しかし、でもなあ。むう……。

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2004-06-01368-396

[][]GOSICK2 その罪は名もなき GOSICK2 その罪は名もなき - 雲上読記 を含むブックマーク はてなブックマーク - GOSICK2 その罪は名もなき - 雲上読記 GOSICK2 その罪は名もなき - 雲上読記 のブックマークコメント

 外出許可がなければ学園から一歩も出られないヴィクトリカ。彼女に好意を持っている留学生の九城一弥は、退屈を払拭する謎を求めるヴィクトリカに、ある新聞の記事を見せた。その晩、学園を脱け出そうとしているヴィクトリカを見つけた一弥は彼女を止めようとするか、強引な彼女に引きずられ山奥の村にまで連れて行かれてしまう。外界から閉鎖された、その孤独な村では、ある祭が執り行なわれようとしていた。

 前作と比較してサスペンス的な要素は少なくなっているが、萌えミステリは大きく上昇している。特に〈名もなき村〉の正体は、ミステリ的な定番で期待通りに決めてくれて大いに満足した。ストーリィ的な前進もあったし、一作目が楽しめれば二作目も期待できる作品だと思う。またイラストも特筆したい。ゴシックファッションや長髪から背景まで、緻密な描きこみは、ストーリィを盛り上げるのに一役も二役も買っている。(富士見ミステリー文庫

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