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2004-12-01501-512

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新・それでも作家になりたい人のためのブックガイド

新・それでも作家になりたい人のためのブックガイド

 本書は人気作家の作品を実例に、主人公の決め方・書き出し・会話の書き方・その他もろもろ、多彩な面から小説の書き方を研究している実用書です。人気作家として挙げられているのは、太宰治三島由紀夫はもちろん、綿矢りさ金原ひとみ舞城王太郎清涼院流水石田衣良宮部みゆき片山恭一浅田次郎小川洋子などにも及びます。人によっては、参考にするために紹介されているのではなく、反面教師にするために挙げられていて、中々に辛辣です。

 本書を実用書として用いたいなら、第二講義「ブックガイド篇」が、本書を小説について語っている対談として読みたいなら、第一講義「心構え篇」と第三講義「実践篇」が力を持ってくるだろう。第二講義の「小説入門書ミシュラン」や、第四講義「必読書一〇〇選」なども充実している。

 仮に小説を書く人間に小説家小説屋がいるならば(このふたつがどう違うかは定義しない)、この本は徹底的に小説屋を貶し、小説家として小説家を書くこと、ひいては小説家として生きることを指南している。少しでも真剣に小説を考えるつもりがあるならば、本書はそれこそ必携必読だろう。ただし、とても難解である。読み終えて一言「難しい」と漏らし、ページを繰ったら、本書の旧版である『それでも作家になりたい人のためのブックガイド』の宣伝が打ってありました。曰く――「10年前に出版した『それでも作家になりたい人のブックガイド』が難しすぎるという声に答えて新版にしたのが『新それなり』です。新版を読んだ方に、上級編として旧版『それなり』をお勧めします。――どうやら、新版の本書は易しく書かれたようです。

 最後に。234ページより二葉亭四迷の「言文一致」の解説から引用「よく考えてみれば、ほとんど崩壊しつつある話し言葉やメール文体を使って携帯小説を書く行為などは、第二の、しかし安直な言文一致といえてしまうかもしれない。」

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