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2006-01-11

[][]796 22:00 796 - 雲上読記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 796 - 雲上読記 796 - 雲上読記 のブックマークコメント

さいえんす? (角川文庫)

さいえんす? (角川文庫)

 なーんーのーわーるーふーざーけーでーすーかー、これは?

 拍子抜けもいいところ。東野圭吾ってこういう文章が恥ずかしげもなく書けてしまう作家だったのか。「ダイヤモンドLOOP」および「本の旅人」にて連載されたエッセイを集めたもの、400円。まあ、書くのは自由だけれど、どうして『容疑者Xの献身』で注目を浴びているであろう、今この時期に発表したのか理解できない。

 誰に向けて書かれているのか検討がつかない。理系トリビアかと思ったらただの愚痴で、本の話を始めたと思ったら野球の話になり、テレビのコメンテータみたいな発言をした次の瞬間には議論放り投げて結論を出していないし。そもそも面白いものがひとつもなかった。推敲せずにブログに書き散らしたものレベル。出版してしまった角川も連載したふたつの雑誌も、完全に舐められていたとしか思えない。いやあ、何なんだろうね、これは?

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2005-12-08

[][]772 17:03 772 - 雲上読記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 772 - 雲上読記 772 - 雲上読記 のブックマークコメント

猫にかまけて

猫にかまけて

 町田康を読んでみようと思い立ったとき、猫好きなら『猫にかまけて』だと断言されたので、その日のうちにamazonを用いて本を取り寄せた。届いた本を早速、紐解いてみると著者が猫と暮らす日常を綴った日記風のエッセイだと分かった。著者あるいはその家人が撮ったのであろう、写真も適度な間隔で挿入されている。

 ちょうど真ん中と終盤、都合、二回も涙ぐんでしまったのだが、読後の感想として、本書はあまり秋山の好むところではない。と言うのも、冷静に考えると、本書で用いられている技巧は、実に安易なものなのだ。序盤部分において、実にくだらない、でも微笑を誘うような日常をダラダラと描いておいて、終わりに近づくにつれ、その日常が実は他の何物にも代えがたい大切なものだったと示すのだ。しかも、終わりが近づくにつれ、それを匂わせるような記述をしつこいくらいに繰り返しているのだ。こんなことをされては、泣かざるをえないではないかと思う。だって、実体験としてペット――この他人行儀な言葉は未だに慣れない――との別れを経験したことのある人が読めば、かつての日常がフラッシュバックしない訳がないのだ。限りなく、反則に近い。ずるかった。

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2005-11-30

[][]762 19:40 762 - 雲上読記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 762 - 雲上読記 762 - 雲上読記 のブックマークコメント

森博嗣の TOOL BOX

森博嗣の TOOL BOX

 森博嗣の身近なところにあるもの――マウス、スイッチ、ドライバ、天秤、時計、飛行機――そういったものを毎回、ひとつテーマとして取り上げて、写真と一緒に紹介しているエッセイ集森博嗣は何度も何度も何度も何度も同じ話をするが故に、彼の著作を全て読みきってやろうと頑張るファンは何度も何度も何度も何度も同じ話を読むことになるのだが、本書は具体的な何かから話が始まるため、収録されていた内容はわりと新しいものが多かった。フルカラーで読みやすくさせる工夫が随所に見られるため、気軽に手に取ってページを進めることができる。中々いい森博嗣だった。

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2005-05-31620-622

[][]本棚探偵の冒険 本棚探偵の冒険 - 雲上読記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 本棚探偵の冒険 - 雲上読記 本棚探偵の冒険 - 雲上読記 のブックマークコメント

本棚探偵の冒険 (双葉文庫)

本棚探偵の冒険 (双葉文庫)

 装丁が素晴らしい。そして程よい短さが絶妙である。ことあるごとに印税原稿料をネタにするのは森博嗣に似ているような気がするが、森博嗣がどこか人を食ったような、揶揄するような雰囲気があるのに対し、喜国雅彦は、基本的に自分が面白いと思ったものを楽しみながら書くので読んでいて楽しい。エッセイ集には、身の回りの面白い人をからかいながら表現するものが多い。そういうものを読むのも面白いけれど、やはり、自分の好きなものを好きなように語っているのを読むのが面白い。

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2005-05-29616-619

[][]ミニチュア庭園鉄道3 ミニチュア庭園鉄道3 - 雲上読記 を含むブックマーク はてなブックマーク - ミニチュア庭園鉄道3 - 雲上読記 ミニチュア庭園鉄道3 - 雲上読記 のブックマークコメント

 どうやらこのシリーズは今回で完結らしい。完結とは言え、活動自体は続けており、そのレポート森博嗣個人サイトにて続けられているので、完結するのは本の方である。感想としては、まあ、いつも通り。森の著作はどれも面白い。今回、特筆したいのは庭の工事。レンガを敷き詰め道を作ったり、井戸を作ったり、橋を作ったり、そしてそれらをライトアップしているのだが、その写真が見ていてとても面白い。どうやら自分は鉄道そのものより、それを包む空間――箱庭、の方に興味を感じるようだ。

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2005-05-15606-608

[][]働く女は敵ばかり 働く女は敵ばかり - 雲上読記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 働く女は敵ばかり - 雲上読記 働く女は敵ばかり - 雲上読記 のブックマークコメント

働く女は敵ばかり (朝日文庫)

働く女は敵ばかり (朝日文庫)

 フェミニズムの世界では有名な人らしい。味も見ておこう、という軽い気持ちで読んでみた。書いた時期によって三部に分かれているのだけれど、面白く読めたのは、書き下ろしで表題作にもなっている「働く女は敵ばかり」これは凄まじい。予断がない。いやあ、読んでよかった、もっと早くに読んでおくべきだった。

[][]無印良女 無印良女 - 雲上読記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 無印良女 - 雲上読記 無印良女 - 雲上読記 のブックマークコメント

 想像していたものとまるで違った。もっと恋愛とかフェミニズムとかセックスとかコンプレックスとかトラウマとか、そういうものを書いている人だと思っていた。実際は身の回りのちょっと面白い人を、面白おかしく書いている――そういうエッセイだった。まあ、楽しく読めた。

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2004-10-01455-482

[][]工作少年の日々 工作少年の日々 - 雲上読記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 工作少年の日々 - 雲上読記 工作少年の日々 - 雲上読記 のブックマークコメント

工作少年の日々

工作少年の日々

 これは森博嗣小説以外の作品の中で、かなり上位に入ってくる作品だろう。帯に初の連載エッセイと書いてあるのだけれど、『小説すばる』に連載されたものをまとめたエッセイ集である。森博嗣作品でエッセイ集というのは、割と多かった気がするが、その大半は他のいかなるジャンルに分類することもできず、仕方なくエッセイと言われているようなものだ。日記とかチャット集とか質疑応答集とか、普遍性のないジャンルを世間は認めてくれないらしい。

 小説以外の作品の中では上位に入ると言ったが、その理由は本書にはかなり森博嗣色が凝縮されているのだ。例えば日記などの場合、森博嗣らしさは妙に分散されていて、溢れかえる文字列の中から森博嗣特有の詩的さやシニカルさを拾い上げて楽しむのだが、本書の場合、探さずともそこにあるというぐらい森博嗣に溢れている。ファン以外の人間には、全く、何を言っているのか意味が分からないと思うが、森読者であれば共感が得られるだろう。本書はかなりサービスされており、濃く楽しめる。Vシリーズを読んだ後に、S&Mシリーズを読むような感じである。

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