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2006-01-29

[][]813 12:45 813 - 雲上読記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 813 - 雲上読記 813 - 雲上読記 のブックマークコメント

うそつき―嘘をつくたびに眺めたくなる月 (新風舎文庫)

うそつき―嘘をつくたびに眺めたくなる月 (新風舎文庫)

 日日日の書く小説から面白い部分を抽出するとするならば、それは「キャラクタ」という一言に収斂される。その事実が克明に明かされてしまった一作。はっきり言って、本書は日日日著作の中では群を抜いて面白くない。恐らくその理由は、キャラクタの凡庸さが理由だろう。キャラクタに魅力がないだけで、こうも小説として面白くなくなるものかと驚愕した。

 思うに、この小説は一般小説として書かれたのではないだろうか。レーベル新風舎であることも少なからず影響しているかもしれない。故に、破天荒でいかにもライトノベル的なキャラクタ性は排されたのかもしれない。しかし、だとすれば本書はコバルトやホワイトハートにある良質な恋愛小説の足元にも及ばない。やはり、或いは、まだ。日日日ライトノベルという領域においてしか光り輝くことができない。

 ただ、このタイトルは日日日著作の中ではベストである。

[][][]814 20:21 814 - 雲上読記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 814 - 雲上読記 814 - 雲上読記 のブックマークコメント

ビリーバーズ 1 (ビッグコミックススペシャル)

ビリーバーズ 1 (ビッグコミックススペシャル)

ビリーバーズ 2 (ビッグコミックススペシャル)

ビリーバーズ 2 (ビッグコミックススペシャル)

 何もかもが夢幻。何がリアルで何がアンリアルなのか、最早その区別をつける必要性すら感じさせず、だからと言って自分が望み自分の見る世界こそが本物の世界などという、程度の低いメタに落ちてしまっているわけでもない。これは虚構の中で、虚構性を認めつつも他者と共有できる現実に存在する世界を信じようとする物語だろう。

 それにしても暴力的であった。文字で埋め尽くされたコマや、惰性で延々と繰り返されるエロシーンに、唐突な場面転換とメタとネタ。もう少し若いときに読んでいたら、あまりにも鮮烈な夢想に打ちのめされていたかもしれない。

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