雲上読記 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2005-12-01

[][][]763 14:30 763 - 雲上読記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 763 - 雲上読記 763 - 雲上読記 のブックマークコメント

クリック~佐藤雅彦超短編集

クリック~佐藤雅彦超短編集

 本書を小説にジャンル分けしてしまうことに、一抹の躊躇を覚えないでもないが、小説の持っている裾野の広さを考えると、本書も必ずや受け入れてくれることだろう。

「超・短編集」と銘打たれた本書は、いわゆる超短編的な作品の中でも、文体演習的な作品から構成されている。基本的に見開きでひとつの作品になっていて、右側に題があって左側に本文がありたいへん読みやすい。ページを捲ってみると、前の見開きの続きになっていたりして、二段落ちが楽しめる。最高だった。

[][][]764 17:01 764 - 雲上読記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 764 - 雲上読記 764 - 雲上読記 のブックマークコメント

玉響荘のユーウツ (トクマ・ノベルズ Edge)

玉響荘のユーウツ (トクマ・ノベルズ Edge)

 四日後の正午までに五百万円を返済しないと、身体中の指を切り下ろす――不幸のどん底に陥った大道寺志郎はしかし、直後に二千万のアパートを相続する。現金を手に入れるため、志郎は早速、アパート住人から六部屋分の退室届けを奪おうとするのだが……。

 飛鳥彼方さんだったであろうか。「退室届けを手に入れるために主人公が挑む幾つもの難問、それらは全く関係がないように見えて、実は裏では繋がっていて、最後が見事」というような評を書いていたように記憶している。とにかく読んでいて楽しかった。目的を達するために主人公が我が身を省みず、奔走するのだけれど、その様が最高に格好いい。そしてこの結末! 持ち上げて、うっかり手を放して、斜め下から突き上げる! 先の見えない展開にページを繰る手も止まらない。面白かった。

 読了後に、見慣れないレーベルであることに気がついた。トクマ・ノベルズEdge(http://www.tokuma.jp/edge/)、既刊に『優しい煉獄』や『ヤングガン・カルナバル』があった。新書版ライトノベルレーベルだろうか、公式サイトも狙った作りだし。

トラックバック - http://book.g.hatena.ne.jp/sinden/20051201