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2005-05-14602-605

[][]ブギーポップ・バウンディング ロストメビウス ブギーポップ・バウンディング ロスト・メビウス - 雲上読記 を含むブックマーク はてなブックマーク - ブギーポップ・バウンディング ロスト・メビウス - 雲上読記 ブギーポップ・バウンディング ロスト・メビウス - 雲上読記 のブックマークコメント

 久しぶりのブギーポップ。前作より少し持ち直したと聞いていたから僅かに期待していたのだけれど、個人的には戦闘物に徹してしまった前作『ジンクス・ショップへようこそ』の方が好きかな。本書では235ページに始まる一節だけが、かろうじて興味深く読むことが出来た。後は悲しいまでに惰性で読んでしまった。

 また、本書では今まで世界観的な繋がりしか持たないと思っていた『ソウルドロップの幽体研究』が実は、この世界観の中でかなり重要な意味合いを持つ、いずれ「ブギーポップ」シリーズに登場しても不思議ではないと思われるほどの記述がある。まだ『ソウルドロップ』を読んでない方なら、本書を読み終えてから手に取るといいだろう。

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眠り姫 (富士見ファンタジア文庫)

眠り姫 (富士見ファンタジア文庫)

 貴子潤一郎という作者は、あるいは乙一と同じような道を歩むのではないだろうか――。本書は大きな可能性を感じさせる短編集である。

「眠り姫」とても短い。もっと長くても読むのに値すると思うが、この青春を目を瞑って駆け抜けるような疾走感、あるいは目眩めく酩酊感が読者に涙を誘うのではないだろうか。荒削りだが、紛うことなき傑作の原石。素晴らしい。――また、読了後に表紙を見ると、しっかりと刻まれたものを認識し、それが意味するものを連想し、涙が止まらない。

「汝、信心深き者なれば」個人的に本書の中でベスト。現実を蝕む悪夢と狂喜、「眠り姫」同様、荒削りではあるけれど否めない説明不足が生み出す不足感が耐えようのない衝撃を読者に与えている。

「さよなら、アーカイブこれは面白くない。が、それはこの異色さに塗れた本書の中にあるからこそ。けしてレベルが低いわけではない、きれいにまとまっている。あるいはだからこそ、期待しすぎてしまい肩透かしを食らったのかもしれない。

「水たちがあばれる」これは世界観が異様。「さよなら、アーカイブ」と同じく、解答が与えられているがゆえに、余韻を十全に楽しめないのだが、それなりに面白いしミステリもしている。

探偵真木1 ヘルター・スケルター」「探偵真木2 カム・トゥギャザー」「探偵真木3 孤独のRunaway」貴子潤一郎の持つ幅の広さを見せに見せた連作。こいつはハードボイルドまで書けるのか! と愕然とした。この才能、凄まじい。特に二作目。犯人を見抜くために麻雀で勝負するのだが、その描写が、その駆け引きが絶妙。素晴らしかった。

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ザ・スニーカー』で連載中の作品をまとめたもの。短編連作という形式を取っていながら、未完。本編とは異なる時間軸で進められている。特に本編のネタバレを行っているわけではないので、本編の一巻を手にとって受け付けなかった人は、この短編集で再挑戦してもいいかもしれない。

[][]ムシウタ 04.夢燃える楽園 ムシウタ 04.夢燃える楽園 - 雲上読記 を含むブックマーク はてなブックマーク - ムシウタ 04.夢燃える楽園 - 雲上読記 ムシウタ 04.夢燃える楽園 - 雲上読記 のブックマークコメント

ムシウタ04 夢燃える楽園 (角川スニーカー文庫)

ムシウタ04 夢燃える楽園 (角川スニーカー文庫)

 前作『03.夢はばたく翼』以上に主人公“かっこう”の出番がない。また、前作と異なり、今ひとつラストの緊迫感が足りず、楽しむことができなかった。――が、本書でメインに描かれている菰乃村茶深という女の思考は面白かった。最低ランク局員である彼女は、自らを脇役として、今現在、物語の中心にいる主役たちを引きずりおろして、自らが主役になろうとしているのだ。この巻の主人公は、他の誰でもない彼女であるというのに。

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