雲上読記 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2005-01-01513-524

[][]地球精神分析記録〈エルド・アナリュシス〉 地球・精神分析記録〈エルド・アナリュシス〉 - 雲上読記 を含むブックマーク はてなブックマーク - 地球・精神分析記録〈エルド・アナリュシス〉 - 雲上読記 地球・精神分析記録〈エルド・アナリュシス〉 - 雲上読記 のブックマークコメント

 狂っているのは自分なのか、それとも世界なのか……狂っているのは読者なのか、それとも作品なのか。いやあ、凄いわ。凄い凄い。もう何て言うか、ただひたすらに凄い。凄い凄い。凄いしか言ってないようだけれど、凄いね、これ。凄い。

 こういう凄い作品を読むとつくづく思うのが、SFに求められるのは、架空の世界を現実の世界と読者に誤認させるほどの筆力。ひょっとしたらこの小説に描かれている世界こそが正しくて、今、この小説を読んでいる自分は眠っているのではないかと錯覚させるほど、本書に描かれている作品世界は緻密で、これ以上はないと言うほどに綿密に設計・構築されている。その密度がもう濃くて濃くて堪らないのだ。確かにこれを一度、読ませられれば世の山田正紀ファンは、山田正紀に夢中になって狂うしかないだろう。それだけのパワーとキャパシティをこの作品は持っている。しかし残念かな、自分には殆ど届かなかった。さすがに1977年に書かれたというだけあって、当時は斬新で目新しかったかもしれない構造は、今の読者である自分にとって今ひとつ。しかし、それでもやはり本書には、読者に凄い凄いと連呼させるだけのパワーがやって、そういった点ではやはり上手いなあ、素晴らしいなあと思う。うん、凄かった。

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