雲上読記 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2004-08-01420-436

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ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫)

ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫)

 オーディションに号作した七人の男女が山奥のペンションに集まった。電話は通じ、バス停も近く、雪も降っていないが、そこが吹雪の山荘であるという設定で彼らは舞台稽古を行う。「死体ピアノのそばに倒れていた」というメモと共に消えうせる俳優や、ゴミ箱の中に捨てられた「この紙を鈍器とする」というメモ、そしてペンションの裏に落ちていた血液の付着した花瓶――。果たして一連の事件は芝居なのか、それとも現実なのか。

 状況が非常に面白い。雪は降ってないし、電話も通じるのに、吹雪の山荘に閉じ込められたという設定で演技の稽古をする登場人物たち。電話を使ったが最後、オーディション合格が取り消されてしまうという理由で、事件が現実なのか芝居なのか確認できないというジレンマ。中盤部分が中だるみしないと言う、究極的に魅力あふれる設定なのだが、結末はややもったいないと思った。裏表紙に「驚愕の終幕が読者を待っている!」とあったので、つい最後の一ページでどんてん返しが来ると思ったのだが、さすがにそれはなかった。

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