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2004-06-01368-396

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10センチの空

10センチの空

 大学卒業して、何になりたいか。未来に対し漠然とした恐怖は感じるが、何か行動を起こすほどの気力はない。大学四年生の敏也は、就職活動に専念することもできず、日々を曖昧に過ごしていた。ところで敏也には、他の人は持たないちょっとした能力を持っている。彼は十センチだけだが、空を飛ぶことができるのだ。

 質素だがセンスのいい装丁に、分厚くなく、普遍的なテーマを取り扱っていて、深くはないが、薄いわけではない。クリスマスプレゼントにできる本を目標に作られたと聞いて頷ける、丁寧な一冊。しっとりとした感動系だ。主人公が十センチだけ空を飛べることが明かされ、彼がどういった経緯でその能力を身に着けたか、その未熟な能力は何のためにあるのか。様々な謎が錯綜し、後半は一気に読めるが、逆に前半は徹底的に冗長な上、気取って書かれているから、本を読みなれていない人には放り投げられてしまう可能性がある。中々、難しい。

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