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2004-06-01368-396

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七回死んだ男 (講談社文庫)

七回死んだ男 (講談社文庫)

 同じ一日を九回繰り返し、最後の一回が決定版となる――主人公の大場久太郎は、そんな不思議な症状「反復落とし穴」を持つ高校一年生。毎年の正月、彼は、一代で成り上がった渕上零治郎の屋敷を訪れ、兄弟や従姉妹たちと共に後継者の指名を待つことになる。今年も同じように祖父の家を訪れた久太郎だったが、なんと祖父が何者かに殺されてしまう、そしてちょうどその日、彼は「落とし穴」に嵌まってしまい、祖父を救うために九回の繰り返しを行うことに……。

 俗に言う同じ一日を何度も繰り返すタイプの作品、ただしその回数は九回と決まっている。主人公は毎回、犯人らしき人物を拘束し、祖父を殺させないようにするのだが、その度にその人物の以外の誰かが犯人になってしまうという捻りが効いている。しかも本書は、ただのシステムが面白いだけの小説に留まらず、しっかりミステリしているし、ラストにはどんでん返しも待ち受けている。時間物が好きな自分としては、同じ日を繰り返すというだけで高評価なのに、思わぬミステリまであって本当に楽しめた。冗長になるのを避けるために、コメディやラブを取り入れているのも良かった。

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