雲上読記 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2004-06-01368-396

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お葬式 (角川ホラー文庫)

お葬式 (角川ホラー文庫)

 主人公は大学受験を間近に控えた女子高生。ある日、父を失った彼女は、母親の指示に従い、先祖伝来の弔い方で父親を弔うことになる「お葬式」。新米フロントマンの杉野は、ホテルに伝わる怪談に脅えながらトラブルを処理していく「ホテルエクセレント怪談」。無言電話に困っていた西田直人はある晩、交通事故に遭遇しゾンビとなってしまったバイトの後輩を部屋に泊めることになる「十二月のゾンビ」。恋人を殺してしまった主人公は、山奥で不思議なお寺に迷いこむ「萩の寺」。東ヨーロッパ原発事故が発生したのを知った鳥山は、大学中の知り合いにそれを言いふらして不安感をあおる「心地よくざわめくところ」。

 第6回日本ホラー小説大賞短編賞、受賞作を標題作に、四篇の書き下ろしを加えた短編集ホラーと言えば、大抵はおどろおどろしい作風で、異様な物語と奇々怪々と綴るものだと思っていた。まさかこんなに爽やかで、心地よいホラーがあるとは思ってもみなかった。標題作の「お葬式」は、ちょーテキトーな感じの女子高生による一人称で、語られている内容は不気味なのに、その筆致はあまりに軽く、あっけない。他の四篇も、事件そのものはホラーで恐怖を感じるもののはずなのに、あっけからんと書かれているため、読んでいながら笑ってさえしまう。軽いタッチに加え本当に短いので、非常に読みやすかった。

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