『20歳までに5000冊』企画

『20歳までに5000冊』企画 日誌

2005-11-23

[]時の声(11月21日読了21:06

創元社から1969年に出たやつ。

ここ最近、ちょいちょいバラードの作品を読んでいるわけですが、この人の作品、一言で言えば「だるま落とし」だと個人的には思います。あまりに当然すぎてそれを受け入れていることにすら気づかないようなもの、それが無ければ世界の認識すらもできなくなってしまうようなもの、つまり、だるま落としの一番下の部分にあるやつをスパーンって蹴っ飛ばしたのがバラードの作品…かしら。表面上は何にも変わらないように見えるけれど、その世界はグラグラしていて不安定な上、基礎がないわけだから、根本的に破壊されている。だから、バラードってすっごく破壊的な作家なんだろなあ、と思ったのです。

2005-09-12

[]コカインナイト 21:40

コカイン・ナイト (新潮文庫)

コカイン・ナイト (新潮文庫)

うん、面白い。

弟が放火殺人の容疑で逮捕されちゃって、それを信じられない兄さんが弟の住んでいた町に向かう。純然たるミステリ、なノリで話がしばらく進むんだが、そのうち異変が起きる。登場人物の何とかさん(名前忘れた)が生み出す、崩壊した町の姿が徐々に浮かび上がってきて、真実を知ると同時に主人公の兄さんもその崩壊した町の幻想に囚われていく。

謎解き小説としてのミステリは、探偵が現れて謎を解いて、それで話が終結してしまう、閉じた小説。それなのに、この話はそうはいかない。謎を解いたことで開けてしまった世界がそこには、ある。

これは面白い、ね。

バラードの他の作品も当たってみよう、と思わせるに十分な弾。