2005-12-04江夏の背番号は28
■ 小川洋子 『博士の愛した数式』 新潮文庫


- 作者: 小川洋子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/11/26
- メディア: 文庫
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★★★★☆
第一回本屋大賞受賞作(たしか本屋さんが選んだこの1冊みたいなのりの賞だとおもったけど違う?)
事故のより記憶に障害をうけ、80分の記憶しか持たない博士、義姉の家の離れ一人住む彼のもとに家政婦として働くこととなった女性とその息子
登場する人たちが皆やさしい、博士から√と呼ばれることとなった息子と博士とのやり取りが切ないくらいにやさしい。最後まで読み進めると博士をほっておいたと思えた義姉でさえこのやさしい世界のまぎれもない一員であると思える。でもそれが全然嫌味に見えないのがすごいことだと思う。
映画化も予定されているようだが、この作品の映像化はちょっとどんな感じになるだろう、本という媒体から受ける印象がよすぎるかもしれない
作中で登場するオイラーの公式はたぶん数学が築き上げた世界が単純でかぎりなく美しいことを明らかにする証明だと思える、円周率、虚数、自然対数といった存在がこんなに綺麗な公式に中に納まるなんて、
数学と阪神タイガースに栄光あれ。
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