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2006-3-28

[]傀儡后 (ハヤカワJA) 著:牧野修

牧野修小林泰三と同系統と言われている訳がよく分かりました悪趣味極まりない舞台設定といい、人の醜悪な部分を喜々として描写している点といい、なるほど確かにこれは小林泰三(ひいては江戸川乱歩)の傍流だわ。特にこの作品はΑΩに似てますね。頭の中に鮮烈なイメージを浮かび上がらせる描写力はさすが。なかでも街読みのビジョンを文字で完全に再現している様は圧巻の一言。その上で言葉・文章のリズムに一々気を遣っているのも凄いとしかいいようがない。もうこのイメージの奔流に流されるままに読み終えてしまえるほど。ただ、話も同様に流されて流されて訳の分からない方向へ行ってしまうのが難点。内容はいくつか枝分かれしているのですが、それも収束したようなしないような、イマイチ釈然としない。もはや話が私の理解できる範囲を超越していました。

話がもっとよく纏まっていたら文句なく良作認定だったんだけどなー。でも内容二の次で文章のみで読めてしまえるのも確か。小林泰三が好きな人にお勧め

 評価:★★★☆

2005-10-17

[]アシャワンの乙女たち (ソノラマ文庫) 著:牧野修 絵:山本ヤマト

ジョグレス進化!! もしくは、念心! 合体! GO! アクエリオン!! 電車で読んでいたから笑い堪えるのに必死だったよw

主人公達が通っている女子学園は実は悪・ドゥルジと戦うためのアシャワンの乙女を育てるための学園だった! 特撮っぽいアクションストーリー。後書きにあった、この作品のモチーフにした特撮がなんなのかはさっぱり分かりませんが、それ抜きにしても面白かった! 普通だったらこの三倍はかけるだろう内容を350Pに凝縮していて、どう考えても詰め込みすぎなんだけど何故かそれが気にならない。ダイジェストに陥りそうなところもなし。ストーリーはというと、今時こんなのありか? というくらいに分かりやすい勧善懲悪正義を愛し悪を断つ! やっぱり根本的にこういう分かりやすいのが好きみたいです、私(王道とかベタとか割と好き)百合っぽい女の子の掛け合いに和み、合体バトルに燃え、全力疾走した物語は、最後まで息切れすることなく駆け抜けました。特撮らしくぶっとんでいて、突っ込みたいところは色々あるけど、それは野暮というものでしょう。

勧善懲悪とかベタとかアクションとか特撮とかが好きな人は是非。冒頭に書いた奴はどうしても突っ込みたかったところですw いやーぶっとんでいた。

 評価:★★★☆

2005-8-30

[]王の眠る丘 (ハヤカワ文庫JA) 著:牧野修 絵:小菅久美

まんまスティール・ボール・ランファンタジー。うはー、これで自分の足で走るキャラとかいたらもっと完璧だったのにw これのが発行先なので全くのオリジナルなのよね。

ということで、スティール・ボール・ラン十二国記が3:1の比率でブレンドされた世界観ファンタジー。いや、スティール・ボール・ランは三章であらかた終わっちゃったけど。順当に面白かったです。第一章の虐殺で掴みはOK。つねに緊迫感があるため、だれることなく最後まで楽しめた! キャラはこの分量の割に多いけど、どのキャラも立っているので全く無問題。鉄輪格好いいよ鉄輪。少し強引なところがあったものの、全体でみるとたいして気にならないかな。ただ、最後のあれは正直うーん……といったところ。確かにタイトル通りではあるんだけど、それまでが王道な展開だっただけに、捻られてもなぁ……。個人的にクライマックスは神皇のもとに辿り着く前に終わっちゃっていた気が。しかも戌児側よりも鉄輪達の方が燃えたかな。

ともあれ、なかなか面白くて満足。この人の作風とは違うらしいけど(話を聞く限り小林泰三に近いらしい。この本からは考えられない)、とりあえずまたなにか読んでみるかな。

 評価:★★★☆