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2005-11-11

[]十八の夏 (双葉文庫) 著:光原百合

読了後きれいさっぱり何にも残らない短編集。個々の短編は特に出来が悪いってわけじゃないんだけど……というかむしろ無難すぎて何にも残らない罠。

花をテーマにした連作短編集感動ミステリー。……ミステリー? まあそれはさておいて。作者はこれがデビュー作らしいけど……なんかもうすでにこなれてしまった感じが。どの作品も手堅く無難にまとめすぎて、読んだ後しばらくしたら忘れてしまいそうな話ばかり。要は没個性。記念すべきデビュー作なんだから(賞を取ったのはともかく)もっと冒険しようよ。最初の2篇は恋愛小説なんだけど、どちらも別に他の作品でも読めそうな感じがして、つまらなくはないんだけど普通。かといってミステリーに特化した『イノセント・デイズ』は一昔前の二時間サスペンス臭がきつくて短編集から浮き気味で微妙。そんな中、『兄貴の純情』は主人公の一人称と兄貴キャラが生き生きしていて割りと楽しめた。これだけは作者らしさが伺えていい感じ。

非常に優等生な作品。個人的には「私はこういうのが書きたいんだ!」という気概が感じられた方が好きなんだけどなあ。

 評価:★★★

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