Easy Reading

(非)日常(通常の日記)へ
鴉とオレンジ(HP)へ
2005 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2006 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 10 |

2005-6-14初めてなのに一気に更新。

 普通の日記id:happy_daysの方で書いてます。

[]ミゼリコルドの聖杖 永遠はわが王のために (角川ビーンズ文庫) 著:高殿円 絵:椋本夏夜

先月刊行したバルビザンデの宝冠に続く完結編。著者のデビュー作、マグダミリアの改訂版。

あらすじ省略。自信持って言えます、傑作。前編の期待を裏切らず、むしろそれを軽く上回る出来映え。正直、決着の付け方は強引だった点があり、完成度が高いとは言えないのですが、展開やキャラにぐいぐい引き込まれてしまった時点で私の完敗。目が離せず一気に読了。バルビザンデの方が少年の成長物語+一国を巡る革命譚なら、ミゼリコルドは一国を巡る革命譚+結ばれなかった幼なじみの悲恋物語、といった感じ。後者は脇役のエピソードなのだけど、何度読んでも泣けて泣けて。ごめんなさいツボすぎます。反面、本筋はどんでん返しの連続の上にハッピーエンドに終わってほっと一息。短編はぬるーいコメディ。息抜きにはちょうどいいかな。つかバカップルバカップルw。

本当に素晴らしい物語でした。超満足。まだ読んでない方はバルビザンデと合わせて是非。

 評価:★★★★☆

[]踊るベリー・メリー・クリスマス―フルメタル・パニック! 著:賀東招二 絵:四季童子

順安事件でダメになった修学旅行の代わりとして、陣代高校の二年生はクルーズでのパーティーに招待された。喜んで搭乗する生徒たち。だがそれはアマルガムの計画だった--。

意外にもあっさりと三角関係解消。いやまあ最初からどっちが勝かはわかってたけどね。このネタでだらだら引っ張る作品が多い中では潔い。ストーリーはいつもの長編フルメタ。本筋のかなめ達側より公爵側の方が緊迫感あって熱かったかな。いや、かなめ達側もそれなりに面白かったんだけど、ちょっと追い込みが足りなかったかも。まぁ、敵のサイズが小さいし、危機感が少なかったってのもあるけれど。→ガウルンはやっぱり死んでた様子。うーん、読みが外れた。それと、ラストの二人の密会が意味深なんだけど……あれは一体?

フルメタは後は最新長編を読めば追い付くかな。早く読みたいんだけど……金次第。

 評価:★★★☆

[]音程は哀しく、射程は遠く―フルメタル・パニック!サイドアームズ (富士見ファンタジア文庫) 著:賀東招二 絵:四季童子

昔の知り合いの女性に会ったクルツは、今の狙撃兵という身分を隠し、嘘をつく。それを機に、クルツは再びギターを手に取る。表題作他4編が収録された、ミスリルが主役の短編集

すげぇ。いや、面白いとかそういう意味でなく、よいこのじかんで語られる怒涛のAS蘊蓄に驚嘆。こんな細かいところまで考えてたのか作者。うわぁホントすげぇ。表題作は普通にベタないい話。先生のあれは昼ドラみたいなベタすぎだと思わなくもないけど、まあ許容範囲。クルツ格好いいなあ……と思った矢先に温泉編が……いや、あれもアホで楽しかったんですけどね。挿絵つきでアホとお色気倍増。書き下ろしはオチが分かって残念

そこまで笑えたってわけじゃないんだけど、AS蘊蓄のすごさを考慮してこの評価。いやぁホント凄いものを見た。

 評価:★★★

[]夏変幻 ピストル夜想曲 (講談社X文庫 ホワイトハート) 著:青目京子 絵:たかなぎ優名

帝都守護隊に協力する壇上映はある誘拐事件で一ノ宮純という青年を救い出す。無事解決したかに見えた事件だったが、死んだはずの犯人から脅迫状が届き、映とシンは純の護衛に当たることに。暗夜変の続編。

順当な続編。メインである映とシンは前回よりもキャラ・立場が明確になっているし、前回のように詰め込み過ぎた感も無し。展開も、先は読めるけど起承転結はしっかりしているから面白いんだけど……惜しいなあ。今回は脇がどうも弱い。いや前回も弱かったけど、霧江はまあ謎めいたキャラでしたし何より彌禰が強烈だったので気にならなかった。彌禰は今回出番少ないからなあ……。純については最初、日向子と似たような感じだったけど、中盤から変わりましたね。差別化できてたんじゃないかな。

面白いことには変わりないし、上手くなってると思うけど、私は夢中になれた分、前作の方が好きかな。あ、さすがに今回は百合要素はなかったです。

 評価:★★★☆

[]Dクラッカーズ―接触‐touch (富士見ミステリー文庫) 著:あざの耕平 絵:村崎久都

一ヶ月前に外国から帰って来た梓は美加、裕子と同級生で幼なじみの景のことについて喋っていた。その途中、景と仲がよかったらしい麻里奈が屋上から転落、意識不明の重体に。景にまつわる嫌な噂を聞いた梓は彼の無実を信じ、美少女探偵千絵と共に捜査する。その過程の中で、梓は『カプセル』と『セルネット』について知ることに--。

ミステリー要素がなくなってから面白くなった』と各所で言われてる割には、セルネットの設定を利用した推理はそれなりだったし、そもそもカプセルセルネットの設定自体が面白い。なかなか見ないけど理にはかなってる。キャラも(景はまだ謎めいてるけど)いい感じだし、本当に途中までは面白かったんだけど……終盤が超わけわかめ。いやあもうろくに説明がないから結局何がなんだったのかさっぱり分からん。悪い意味で驚きの連続。あぁホント勿体ない。確実に続編前提なのに、中途半端に終わらせているところもマイナス

とりあえずこの巻だけでの評価はこんな感じ。うーん、これから面白くなるのかな?

 評価:★★☆

[]Missing〈13〉神降ろしの物語・完結編 (電撃文庫) 著:甲田学人

学校は既に手遅れなほど怪異に侵されていた。武巳は保健室での一件以来、安らげない時を過ごしていた。その武巳を使い、魔女対抗の準備を進める小崎摩津方。自らの願いを叶えるため、宴の支度をする魔女・十叶詠子。タイミングを伺う空目達。そして最後の儀式が始まる--。人気オカルトホラーシリーズ完結。

あぁ、終わってしまった。前回感じた不安は杞憂に終わった……かな。伏線は大体回収されていたと思うし。意外と綺麗に纏まった気が。(ネタバレ)→こういう、推測する材料を与えて一部は読者の想像にお任せ(想二の行方とか俊也は結局どうなったのか、とか)な結末は賛否両論ありそう。私はこれで良かったと思うけど、エピローグが本当に各キャラのその後を語るだけだったのが残念。特に稜子は後半ほとんど出番無しで蚊帳の外状態だったので、あれじゃ中途半端すぎ。最後に武巳と稜子のシーンが欲しかった。それに十叶先輩についてもなあ……死ぬ間際に一言意味深なことを言うくらいでよかったと思う。それもあって消化不良。それとこの結末に持っていくなら、別に13巻もかける必要はなかったんじゃ……? 結局殺して終わり、なんてこんな長さかけた話の結末としては正直拍子抜けだと思う。摩津方格好良かったよ。摩津方の失敗はあれを弟子にしたことだと思う。あまりにも役立たずすぎて腹立ってきた。でも最後、都市伝説で締めたのはよかったかな。背筋がぞっとした。

私は確か中三の夏にはまったので、足掛け四年このシリーズに付き合ってたわけですか……。長かった。次回作(があるかどうかは分からないけど)期待してます。

 評価:★★★★

[]シャドウテイカー〈5〉ドッグヘッド (電撃文庫) 著:三上延 絵:純珪一

リグルリグルの件から一ヶ月後。葉は日常生活に支障をきたすまでに記憶を失っていた。そんなおり、茜は新たなアブサロムを連れた蔵前司に会ったという--。ホラーアクションシリーズ完結編。

面白かった、ホント面白かったんだけど……やっぱり急ぎ足だったというのは否めない。特に最後はいくらなんでも詰め込み過ぎだよなあ。320Pはやっぱり短かったか。→VSアブサロム編とVS黒の彼方編の前後編にしてくれたら言うことなかったんだけどな。←話の展開や結末自体は素晴らしいもので、それだけに惜しいところ。シャドウテイカーというタイトル意味には納得。ずっと気になってたんですよね。四章ラストとエピローグでの裕生と葉の会話は泣きかけ萌え尽きました。私の萌えツボど真ん中。

不満はあれど、楽しませてもらいました。ダーク・バイオレッツの方も金があれば集めようかな。

 評価:★★★★

[]機械仕掛けの蛇奇使い (電撃文庫 (0916)) 著:上遠野浩平 絵:緒方剛志

帝国ゴウクの皇帝ローティフェルドには骨董品を集める趣味があった。その一つに戦鬼ルルド・バイパーの封印された鉄球があった。その封印を解く場に、ローティフェルドも立ち会う。だがそれは、これから起こる波乱のはじまりだった――。

………。上遠野氏の昔の作品は良かったなぁ……と懐古的な気分に浸らざるを得なくなる出来。表現も*1ただひたすら陳腐で気持ちが冷めるものばかり。つーかいい加減ブギーやらナイトウォッチやら他のシリーズに甘えるのやめてください。今までのリンクはまだおまけ程度で済んでたけど、これはちょっとやりすぎでしょ。これ以外の氏の作品読んでない人には訳分かんないと思う。これさえなければ、ジャグヘッドの決着はまだ納得のいく範囲だったのですが。グートヴァルザの方は引っ張ってるのに雑魚過ぎやしないかと。そして適当に誤魔化したようなラスト。ユイ・フォリアの書き方は良かったけど、それくらいだもんなぁ、褒められそうな場所。

あぁぁ………本当になぁ、どうなのこれ。地雷まではいかないけど、決して及第点という作品ではない。昔は良かったのに……。

 評価:★☆

[]バッテリー 3 (角川文庫) 著:あさのあつこ

部活動禁止を宣告されてから数ヵ月、巧はくすぶったままだった。夏休みが終わって部活動が再開すると、強豪横手との練習試合を取り付けるために戸村監督レギュラー対1,2年の紅白試合を企画する。今年一月に完結した同名シリーズの三作目。

野球ものとはいっても、登場人物の心理描写に重きを置いているのでその方面に疎くても充分楽しめる。今回は前巻のようなシビアな展開が続くわけでも話が進むわけでもなく、次巻へのつなぎといった感じ。いわゆる“タメ”の状態。ただ、全く進捗が無いかといえばそうでもない。今までは巧の物語だったのですが、ようやく゛バッテリー゛巧と豪の物語になったかな。とりつく島もない巧にもようやく愛着が湧いてきたし。書き下ろしの短篇は普通にいい感じ。青波視点はろくになかったからなぁ。

次からいよいよきつい展開になりそうな感じで続きが待ち遠しい。文庫が出るまで気楽に待ちます。

 評価:★★★☆

[]69 sixty nine (集英社文庫) 著:村上龍

1969年高校三年生のケンは自分たちを見下すようにする教師に腹が立ち、好きな美人にアピールするのも含め、アダマ達仲間とバリケード封鎖を計画する--。映画化もされた青春小説

……超外れ。ただでさえ文体や立ち振る舞い等から滲み出る主人公のガキでDQNなところが肌に合わないのに、それを肯定し正義と見なす世界観に読んでいて本当に腹が立つ。というか善悪の書き方が二分化しすぎてて、どうにも人物が薄っぺらい。その上、最後の祭のシーンとか、うまくやれば盛り上がりそうなところが一杯あるのに流しちゃったりしていてどこで盛り上がればいいのかさっぱりわからない。盛り上がらない=青春小説としてダメってわけじゃないけど、かといってそれ以外に魅力的なものがあるわけでもなく。

あとがきはこの作品らしく、何かとカンに障るものでした。村上龍は初読みなんだけど、もしかして肌に合わないのかな?

 評価:★

[]蛇にピアス 著:金原ひとみ

スプリット・タンに興味を持ったルイは、同棲しているアマの紹介で彫り師のシバと知り合う。舌ピをすると同時に、セックス一回で背中に龍と麒麟を彫ってもらうことに。それから数日後、ルイが新聞で見つけた暴力団員傷害致死事件は、もしかしたらアマが起こしたかもしれないもので--。芥川賞受賞作。

処女作だからってのもあるけど、やっぱり下手ですね。アングラ的なものを書くには掘り下げが全然足らないし、描写も稚拙。全体的に薄っぺら。よくこの時点でデビューさせたなぁ、としか。でもいい所がまるでないってわけではなくて、終盤の展開は主人公の心理描写が光って盛り上がったし*2ダメ人間バカだけど一途なアマが結構気に入ったので。別にこういうキャラがツボってわけでもないんですけど。

いずれ上達すれば良作を書きそうだけど、この時点で芥川賞を与えたのはやっぱり先物買い&話題作りだとしか(まあものすごく今更だけど)でも蹴りたい背中よりは楽しめました。

 評価:★★☆

[]魔法飛行 (創元推理文庫) 著:加納朋子

私も物語を書いてみよう――。瀬尾さんにも軽く後押しされ、駒子は自らの日常を物語として書くことに。日常の些細な不思議を物語にして瀬尾に送ると、彼からの解決編が返ってきて、更に知らない誰かから感想が来て――。ななつのこの続編。

前作のななつのこと同じで、解決編に驚いたりはしないんだけど、どこかほっと安らかな気持ちになれる作品。いやぁ、クロス・ロードの解決編にはこの作品らしくなく背筋がぞくっとして、何となく居心地の悪さを感じたけど、ラストでその印象も反転して安心。優しさに包まれた、ってこういう話のことを言うのかな。それくらい読んでいて癒される。表題作とラストの情景が凄く綺麗。特に表題作は二人の関係もツボだった。幼なじみ+素直になれないの波状攻撃。ラストもあれが最良だったんじゃないかと。ただ、→結局あの男の子を轢いたのは誰だったんだろう……?←ここだけ気になった。

前作の雰囲気を引き継ぎながら更に洗練された作品。表紙のイラストも非常に合ってる。癒されたい方は是非。

 

 評価:★★★★

*1ロストメビウスの時に感じた読みづらさはなかったけど

*2:それまで主人公の心理がさっぱり分からなかったというのもあるけど

konbuzykonbuzy2005/06/16 15:12お久しぶりです、happyさん!
こちらの方に読書感想は移されたのですね。
またちょくちょく見て参考にさせていただきます。
よろしくです☆

happy_dayshappy_days2005/06/19 02:44またまたどうもです☆
色々思うところあって移しました。いや、深刻な問題とかは全くないのですが。
ともあれ、以後もよろしくです。