2009-08-26
■ [感想]サマーウォーズ(岩井恭平)
大筋は映画のノベライズで、小説としてみると何だか淡々とした抑揚の無い展開に終わっちゃっているとは思うけれども、映画を見たあとに読むとまま面白い。夏希の性格に関する描写が映画よりも豊富で、小説自体がどうこうよりも逆に映画を振り返るときに新しい視点が加わったのが良かった。映画は夏希と健二が会話を交わしている場面って実は半分もない(気がする)んだけれども、それでも最後の最後できちんと落としているのが実は唐突な描写だったなぁと思い直したり、健二が数学オリンピック目指したわけは実はこういうことだったのか(あくまで小説設定なんだけれども)とか、そういう視点。特に夏希と健二の関係性の描写が映画とは微妙に軸がずれているように感じて興味深かった。

- 作者: 岩井恭平
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2009/07/25
- メディア: 文庫
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