烏鹿覚書

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2006-06-30

[][]機本伸司『神様のパズル』

神様のパズル

2006.05.18初版(ISBN:4758432333)

若竹七海の「ぼくの~」を出先への行掛けに読み終えてしまったので、帰る時に何か読む物を、として手に取ったのが本作だった。偶然と言えば偶然だけど、偶然も考えようには必然となるわけで。つまり「私が某書店に入って文庫コーナーに積まれていたこの作品を手を取り購入しその4日後に読み終わる」という事は世の中の理に組み込まれていた、とかなんとか。世の中の理って奴を読み解けばこの世のありとあらゆる事がわかると仮定するから、その先に個としての自分の存在について読み解く事が出来るから、その世の中の理の裏側にある"神様のパズル"を解こうと思う人が出てくるのだろうか。

物理にちょっと齧ってていた経験があるからなのか、結構すんなりと読む事が出来た。というか展開が気になる作品というのに久々に出会えた。この本への出会いが世の中の理に組み込まれていたとするならばその理を紡いでいる方に素直に感謝したい。

大学卒業間近で物理を専攻している主人公と、試験管ベイビーとして生まれて飛び級で主人公と同じ大学に通っている天才少女、その二人が所属するゼミのディベートの話題が"宇宙の作り方"、天才少女の理論を基に建設されている実験施設、その施設の傍に住む農家のおばあさんとの出会い。日記形式で綴られているので読む側としても区切りつけて読みやすい。

ただ、人を選ぶ作品だな、という意識はある。今度この作品の映画化が決定しているそうだが、どれだけ万人に理解してもらえる作品になるかor見る人を選ぶ作品となるか、脚本家の腕の見せ所になるだろう。どれだけこの作品を2時間位の中に詰めれるのか、そういう意味でも今から楽しみにしている。

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