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2011-02-24

私たちが孤児だったころ

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私たちが孤児だったころ

カズオ・イシグロ 著

入江真佐子 訳

久しぶりに時間に余裕ができたので、じっくり本を読んでみたいという欲求に駆られる。純文学を読みたい。文学はやはり原語でなくてはと思い、日本の作家を探したがなかなか思うようなものに行き当たらず、以前からちょっと気になっていたカズオ・イシグロの本を読んでみた。

「日の名残り」という映画をご存じの方も多いと思う。何年も前に観て大変気に入って、あんな感性を持つ原作者の作品を読んでみたいと思っていたのだ。原作を読もうと思ったが、止めた。あの作品の良い印象を壊したくなかったからだ。

選んだのは「私たちが孤児だったころ」。元々英語で書かれた本なので翻訳が気になったが、そんなことを気にせず読める良い訳だった。あの映画の印象と同じく、文章の密度が高く、丁寧に書かれている感じだ。

本を楽しむには話自体のおもしろさということがあるが、もう一つ私が期待するのは文体から得られる楽しみだ。じっくり楽しむにはじっくり書かれた本でなければならない。私が好きな種類の本は、絵にたとえるなら印象派の絵のように、ごく微細な一筆一筆によって描かれた深みのある人物像のような作品だ。大胆な筆使いで強いインパクトを与えるタイプの絵ではなく。一つ一つの文章が緻密に構成されて、深い陰影を帯びた巧緻な完成品となる、そういうタイプの本。この本はまさにそんな種類の本の一冊だ。

映画でも本でもほんの冒頭の部分で最後まで面白く楽しめるかどうかが分かる。カズオ・イシグロの本は、最初のページで最後まで楽しめそうだと確信した。

キャッチコピーの表現別グラフィックス

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キャッチコピーの表現別グラフィックス

発売元:パイ・インターナショナル

一言で人の心をつかむキャッチコピー、言葉好きのわたしにはたまらない一冊だ。これも誕生日のプレゼント。わたしのことを充分理解しているねぇ。もっとも、漏れ聞くところによると本の選択にはずいぶん迷ったらしい。つまらない本を見たときの般若のようなわたしの顔を想像して選んだのか知らん?

この本に説明は要らない。本屋にさりげなく入店し、優しそうな店員がいることを確認し、平置きになっているであろうこの本を手に取り、じっくりと隅から隅まで見て楽しんでもらいたい。

遊びの博物誌

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遊びの博物誌

新・遊びの博物誌

坂根 巌夫著

娘たちが保育園や小学校の頃にわたしが読んだ本。

遊びとは何か。その神髄がここにある。こどもたちはお仕着せの形や既成概念にとらわれることなく、身の回りのありとあらゆるもので、遊ぶことができる。これこそ遊び、即ち創造性の原点だ。そんな原点を是非とも確保しなければと思っていろいろな本を購入したが、これはその中の一つだ。目次を見ると、「本でない本」「無限音階」「匂いの地図」「不可能な形」「隠し絵」「歴史の造形」「いたずらペンダント」といったタイトルが並び、エッシャーのだまし絵から、数学者が考案したというゲーム、迷路など、様々な種類の遊びが紹介されている。

自分で作れるものは少ないが、わたしは「回転する蛇腹」というのを作ってみた。円に構成された蛇腹が内側から外側へと回転するというものだ。それぞれの面に絵を描いておくと面白い。

この本は実際に作ってみるための本ではなく、遊びとは何かをつかむための本であり、親や保護者が読んで、自分の暮らしに活かす本だ。

この本は現在絶版になっているが、古書として販売されている。是非おすすめしたい一冊だ。子どもを育てているいないにかかわらず、みんなが楽しめる。ユーモアもある。

ゲスト



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