高森太郎の日記。@B-g 本の虫の書庫

 ライトノベルを中心に読む本の虫で専門学生の、書籍に関する日記であります。

 このページについて、about it?を、できましたらはじめにお読みください。はてなアンテナにこのページを追加(ログイン中のみ有効) I-knowへこのページを追加(ログイン中のみ有効)

ご案内

高森太郎の日記」というものもございます。そちらもよろしくおねがいします!
評価について。たぶん一般的な基準と違います。一度読んでいただけるとうれしいです。

日記を絞込み

<< 2004/09 >>
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30

2004年09月30日(木曜日)

[][]今月の三冊200409

 bookグループ通年企画「今月の三冊」、2004年09月分であります!

 例によって順不同です。

  1. 石田敦子『アニメがお仕事! (1)』(ISBN:4785924608
  2. 小川一水『導きの星』シリーズ
    1. 『導きの星 (1) 目覚めの大地』(ISBN:4894569434
    2. 『導きの星 (2) 争いの地平』(ISBN:4894561255
    3. 『導きの星 (3) 災いの空』(ISBN:4758430268
    4. 『導きの星 (4) 出会いの銀河』(ISBN:4758430799
  3. 桜庭一樹『推定少女』(ISBN:4757719957)

 ……正直すげー迷いましたが、とりあえずこうなりました。というか途中ちょっと微妙に反則なきもしますが……(汗

 次点と言うか、ほとんど入るくらいで『BLOODLINK(4) 天使の幻影』『ゼロの使い魔(2)風のアルビオン』も。

 『KURAU Phantom Memory(1) Phase1 Children of the Quatum』もなかなかよかったかも。

トラックバック - http://book.g.hatena.ne.jp/TakamoriTarou/20040930

2004年09月26日(日曜日)

[][]平坂読?『ホーンテッド!?

ホーンテッド! (MF文庫J)

『ホーンテッド!?

著/平坂読? イラスト/片瀬優?

発行/メディアファクトリー MF文庫J

 十年以上の付き合いの中、殺気すら覚える瞳をもつボーイッシュな幼なじみに、むんず、と腕をつかまれて屋上に連行された裕紀をまっていたのは、その幼なじみからの「好きです!」という告白だった。

 実はうすうす感づいていた裕紀は、「ちょっと考えさせてくれ」。すると、彼女は妙に晴れやかな顔で「待ってる」と走り去っていった。

 そして屋上から彼女を見る裕紀、彼女は、グランドを越えて、校門をこえて、無理な左折をしてきたトラックに、

 裏表紙のあらすじによると「アンチ・正統派ラブコメディ(?)!」だそうであります。第〇回MF文庫Jライトノベル新人賞優秀賞受賞作品、9月発売のMF文庫Jの新刊。

 えっと、どちらかたというと少々ひねくれ、そして自分が一番普通だと思っているが本人もかなり変わってて、基本嘘つき寝言、と言う感じの主人公と、なんというかはっちゃけた、変わったという言葉につきる登場人物……たとえば超人だったり、自殺志願者の超霊感不思議少女だったり……そして幽霊だったりする人々との物語であります。

 基本コメディ、というか「アンチ・正統派」のラブコメディと言う感じで、まぁまさしくけっこうラブコメディ。設定はあちこち見も蓋もないんだけど、だけど、そのなんというかなー、それをそれだけにほっといてないので、結構読むときにそこら辺の知識があれば、ちょっとずしりと響く部分もあるかもしれない。

 自分は、やっぱりそのヒロインとかじゃなくって、ブーメランばばあがなかなかいいキャラしているな~というかあの理不尽さがいいかもとか。

 以下ネタバレ含む。

 そして、プロローグから便宜的本編というものにはいるんですが、ここでこうくるかと思います。いきなりシリアス。いきなり雰囲気がかわって「うわ」と言う感じでした。

 また、読んでいると……最後の引きが、ちょっと不安を感じさせたり。

 また、文章としては結構特殊で、なんというかな、文庫のページを、文章としてとらえているのではなく、画面としてとらえて文字を大きくする、位置をずらす、会場をきる、などの手法を多用しています。これだめな人は要注意です。

評価は10中7。今後に期待。

トラックバック - http://book.g.hatena.ne.jp/TakamoriTarou/20040926

2004年09月25日(土曜日)

[][]ヤマグチノボル『ゼロの使い魔 (2) 風のアルビオン』

ゼロの使い魔(2) 風のアルビオン (MF文庫J)

『ゼロの使い魔 (2) 風のアルビオン』

著/ヤマグチノボル イラスト/兎塚エイジ

発行/メディアファクトリー MF文庫J

 相変らず下僕である才人であって……ついにやらかした才人は、犬扱い。ワンとしかしゃべらせせないルイズ。そんな痴話げんか(?) をやっているころ、ある日、トリステインの王女、アンリエッタが学院に現われる。そして、彼女は極秘に二人の前にあらわれ、「土くれ」を捕まえたルイズと才人たちを見込んでとある任務を頼まれる。それは、今戦乱の只中にある隣国アルビオンの皇太子から、手紙を返してもらって欲しいと言う……。そして旅立った才人たちの前に現われた、グリフォンを駆る騎士、ワルド子爵……彼はなんとルイズの婚約者で……?

 異世界に、よりにもよって魔法が出来ない『ゼロ』という二つ名を持つ少女「ルイズ」の使い魔として召還されてしまった、という少年が主人公の『ゼロの使い魔』2冊目。 MF文庫J9月新刊。

 今回は「美しき王女の願いを聞き旅立つ」「恋敵登場」「陰謀渦巻く」という王道!……ただし主人公は「犬」と呼ばれるという……。一巻の意表をつくというか、結構こう、すげえアイデアと言う感じでしたが、今回は転じてその状況からかなり王道でした。そしてそれを書ききっているという。

 以下ネタバレ含む。

 そして、なんだかんだいって、学院の、『微熱』のキュルケや『雪風』のタバサなども合流してきます。そして……。

 なんというか、はっきり行って途中で先が見える。それぐらいまっすぐなんだけど、こういうまっすぐな作品って意外と最近みなくて、そしてそれを癖のない王道的な文章で書いているというかんじ。

 そして……物語的には決着がつきましたが……たぶん次に影響しそうな感じです。彼女……次はどう思うのでしょうか。そして戦乱は近づいているということでしょうか……。

 それから自分は何気に今回のキュルケがなんとなくいいかも~と思ったり。いや、ああいうのがじゃなくって、ちゃんと貴族的というか魔術師をやってるな~というか。

評価は10中7.5。三巻でお会いしましょう、とのことです! というわけで続き待ちます!

トラックバック - http://book.g.hatena.ne.jp/TakamoriTarou/20040925

2004年09月23日(木曜日)

[][]神代明『Holy☆Hearts!(4)勇気をくれる、なかまです。』

『Holy☆Hearts!(4)勇気をくれる、なかまです。』

著/神代明 イラスト/緋賀ゆかり

発行/集英社

 休暇の終盤。ジンジャーとアリシアの実家のある白都への旅行にでかけ、十分に休暇を堪能したキュノ、ジンジャー、アリシアの三人を待っていたのは昇格試験。勉強のできるジンジャーに教えてもらったりと三人で仲良くすすめる。そして、その中で、アリシアは「シスター・スノーフレイク」のことについて、シスター・レオナの元へ行くが……。

 仲良し三人組の、ミュータントと戦うものとしてのシスター養成学校での物語四冊目。9月発売のスーパーダッシュ文庫新刊。

 今回もほのぼの~です。なんというか安心して読めるゆっくりできるかんじであります。そして、前回の一番最後で旅行に出かけたキュノのその後と、前巻とは完全につながっているかも。 また、あとがきによると次でスノーフレイク編は終わると言うことなので、前、中、後ぐらいの関係でした。そして、なんというかやっぱり事件を追っているんじゃなくて、キュノの日々を追っているのがなんともいいかんじ。やっぱりこれがこの小説のおもしろさというか、ゆっくりのんびり、微笑みながら読むということなのかも。

 そして、そのなかでもでついに時がきます。軸となるストーリーがやっぱりだんだん強まってきていて……

 以下ネタバレ含む。

 そして、ついにキュノは決定的な場面に立ち会ってしまいます。

 ……なんというかすっごくライトでふんわりしているんだけれどそれだけじゃないかも……。というか結構味わい深い感じになっていた世界征服物語の方ですし。期待。

 あと、ジンジャーちゃんのお母様がなかなかいいかんじでした。というかそういう彼女の娘だからそういう風に育ったんだろうな~というのが、ちょとしたことですけど思い浮かんで。きっと結構留守がちだけど、娘に会うとちょっと過激なことをしちゃうんだろうな~みたいな。

 そのほか、課外授業編というのも巻末に収録。いつものキュノの視点ではなくて、違う二人の視点での物語です。

評価は10中8。次でスノーフレイク編は最後とのこと。楽しみに待ちます。

 また、スーパーダッシュ文庫の巻末の既刊リストを確認しました。シンプルでいいかんじ。これで結構一気買いがしやすくなるというものです。感謝。

トラックバック - http://book.g.hatena.ne.jp/TakamoriTarou/20040923

2004年09月22日(水曜日)

[][]桜庭一樹『推定少女』

『推定少女』

著/桜庭一樹 イラスト/高野音彦

発行/エンターブレイン ファミ通文庫

 町を走るパトカー。それに追われて、一人の少女A……巣篭カナは、普通の15歳から振り落とされて、逃げていた。 家出というには深刻なその逃走に、ついに追い詰められて、ダストシュートへと足を踏み入れる。

 そこには、先客がいた。 それは、銃を握ったままの全裸の少女……。カナはその少女「白雪」とともに逃げる。街を出て逃げた東京で、カナは自らの後ろに黒い視線を感じ始め……。


 ファミ通文庫2004年09月新刊。


 自分の町を田舎と思い、閉塞感を感じながら、しかし当たり前の日々を過ごしている一人の少女がある日突然日常から欠落してしまう。なんというかな~、帯に『新・青春エンタテイメント』とかかれていますが、たしかに新感覚で、不思議な感じ。というか主人公の少女がなんかすごくリアルで……。徹底して主人公の視点で物語が語られているのがなんとも不思議で、だから物語の全貌みたいなものは、全体は一人の少女が知れる程度のことしか語られない。どこまでがどうで、どこからが違うのかなんて分からないけれど、それがなんかすごくリアルな感覚。

 そして、たぶんこれ、読む人によって全然印象がちがうだろうな~と言う感じがする。主人公より年下の男、女、まさに同じ年の男、女、年上……。また置かれた状況とか。だけど、そのなかであんまりこう、わけがわからないと言うことは無い気がして。

 以下ネタバレ含む。

 と、いいつつ、中学校時代というものがごそっとぬけている自分の場合だと、本当に現実に即して、そこを思い出してと言うことは無いんだけれど。 だけど、いろいろやってみて、それは悪いことではない、と思う。

 また、読了後の感覚がなんともふしぎ。というか読んだあとで、主人公のカナがそうしたであろうことと同じように、全体のことを考えると、なんか本当に、なつかしいというか、思い出を思い出すようななんとも切ない感覚になるのが、やっぱりこの物語りだなぁ。と思う。

 また、adramineさまもおっしゃってましたが、自分も、ちょっとライトノベルというより文学系のにおいがしたかもです。それはイラストが扉絵のみであると言うこともあるんでしょうが、しかし全く丸投げで。

 結構注目かも。

評価は10中7.5より上。実は桜庭一樹氏の本は初。ちょっと探してみよう。

トラックバック - http://book.g.hatena.ne.jp/TakamoriTarou/20040922

2004年09月21日(火曜日)

[][]山下卓『BLOODLINK (4) 天使の幻影』

『BLOODLINK (4) 天使の幻影』

著/山下卓 イラスト/HACCAN

発行/エンターブレイン ファミ通文庫

 東京湾アクアライン、海ほたるを超えて対岸へ。 和志は、カンナ、弥生とともに、久々に遠出をしていた。それは、世をすてて、あの倉庫に着てからはじめてのこと。 久しぶりの外出に、はしゃぐカンナ。そしてはじめは気が乗らなかった一志も楽しむが、しかし夜、和志は海岸に呼び出される。そこには、蜻蛉が……。

 『BLOODLINK』1年半ぶり……になるんだ…… というやっと出た新刊。ファミ通文庫9月新刊。

 読み始めて、あ~すっかり忘れていると前巻を引っ張り出してきて読む。完全に続いています。この間の後から本のわずかな時間しかたっていないと言う感じであります。

 そして今回は、物語のキーとなる部分、過去、人間関係と、そして新たなる一歩へ踏み出すための物語であります。和志の前に、あまり姿を現したことの無い人々があらわれ、そして和志はひとつのもたらされた光明に向かって進んでいく決意をします。

 そして、やはり、キャラクターというか……カンナちゃんが魅力的でありまして。というか出てくる女性がみな結構魅力的で、そして、それに振り回されている感のある主人公を筆頭にしたやろうともと(ぉ

 決して明るい話じゃないんです。ですがなんとなく希望があると言うか、二人名代上部と言うか、そういう全体に流れる、根底的な雰囲気がいい。

 以下ネタバレ含む。

 というわけですが、今回はあまりストーリーが動いていません。しかし、あとがきなどを読んで思ったのですが、多分次にはつなげる話でした。

 そして! ラストのほうの男二人の会話がなんともあつい。やっぱりおっさんきゃら(と言うには少々若いけれど(汗))好きとしてはあのシーンがなんとも味わい深くてよかった。

評価は10中8。今回で役者がそろった感じであります。絶対に続きだしてください!

トラックバック - http://book.g.hatena.ne.jp/TakamoriTarou/20040921

2004年09月20日(月曜日)

[][]読書人生に大きな影響を与えた一冊

 bookグループ企画、読書人生に大きな影響を与えた一冊、です。

 幼い頃に読んだ順番で、下に行くほど最近読んだ本です。(出版年数ではないです)

  1. 『バーコードファイター』著/小野敏洋ISBN:4091420419
  2. 『甲殻機神ヤドカリくん』 著/小野敏洋(ISBN:4091492517)
  3. 『電人ファウスト』著/上山徹郎ISBN:4091493157
  4. 『機動戦士ガンダム』著/富野由悠季ISBN:4044101019
  5. 「八十日間世界一周」著/ジュール・ヴェルヌ (中学校の図書館の『世界文学全集』収蔵版。詳しいことは失念してしまいました)
  6. 『ブギーポップは笑わない』著/上遠野浩平ISBN:4073080407
  7. 『ブラックロッド』著/古橋秀之ISBN:407306035X
  8. 『「なりたい自分」になる心理学』著/国分康孝 (読んだ単行本版・絶版ISBN:4837915795)(文庫:4-8379-0960-4)
  9. 『おもいでエマノン』著/梶尾真治ISBN:4199050086

 って、読書年数それほど長くないのであれなんでありますが、挙げてみると結構数が増えてしまいました(汗、原体験のようなものも入れております。また、自分の読書遍歴みたいな感じになってますが……(汗

[][]小野敏洋『バーコードファイター

『バーコードファイター

著/小野敏洋

発行/小学館 てんとうむしコミックス?


 読書人生に大きな影響と言うか……間違いなくこれがかなり原体験になっているであろう漫画であります。詳細は今日の読了。『バーコードファイター』をごらんいただくとして……、ここでかなり嗜好がかなり決まりまして、おそらくここで普通の少年漫画というものにそれ以前のような魅力を感じなくなったのかも。

 機械のようなものが好きな自分は、このバーチャルな感じと、それから登場人物たちがすごく好きでした。あと、例の「トラウマ」もいっちゃえば、かなり色々な嗜好にも関係しているんじゃないかなぁ、とか思っています。下手すると自分の「萌え」の原点の一つがここに……(ぉぃ

 そういえば、今のバーチャル世界に入ってと言うような少年漫画ではかなり初期というか出始めの先駆ではないかとか。

 また、ここでは単行本として取りあえげていますが、一番最初に読んだのは当然コロコロコミック連載作品でした。


[][]小野敏洋『甲殻機神ヤドカリくん』

 たしか、一番最初に「ほし~」という強い意志の元買った単行本だったとおもいます。そして、これ800円しているんです。他の単行本の二冊分。そして確か発売されたときにすぐ買ったんだと思います。まだ当時小学生だった自分は、かなり、もうかなりの強い決意と意志と、そしてかなり母などにごねて、買ってもらったんだろうなぁ、と。

 この本は、まさしくジュブナイル。出会いと別れと冒険と、幼なじみと友達と、そしてじいちゃんと。そしてちょっとのエッチ。そして未確認生物と。

 今読み返してみて……なんというか近未来、それもすごく近くってリアルで、変わっているようで世界が違う、引退したロボット工学の権威が引退して孫のためにロボットをつくってるとか、そういう世界だけどやっぱりそれほど変わらないとか。

 なんというか「パイプの中にうんぬん」とかそういうものがなんとなくあまりリアルな未来として感じられなかった自分としては、なんかこっちのほうが、すごくなんか未来として感じられたり。一見何の代わりも無いんですがね。あと、ねえちゃんに夕食を抜かれた主人公がコンビニに買い食いしに行くところなんかもなんかすげえ未来だな~って思えました。その当時。

 それから、たとえば何気ないこと、自分と同じ年ぐらいの少年が主人公なんですが、幼なじみがいて、そしてすでに父親とともに長い間外洋で暮らしていて、そして少し他の人とすこしずれてしまっている、だけどちょっと特別な、身近にあこがれるような少年がなんかすごくまぶしいっていうか、すげえなぁと。


 そして冷静に考えてみると、

  • めがねっこ
  • ロボット
  • ちょっとナチュラルな近未来

 さらにネタバレになるからかけないような部分とかんがえると、見事に自分の今の好きな傾向にあたる。だから好き、なのか、もしかしたらここから来ているのかも。

 そして、今思うと結構SF。 あ~、絶版になっているのがすごく残念な作品。バーコードファイターとともに復刊してくれないかしらと思う。

甲殻機神ヤドカリくん復刊投票受付中!べつに復刊情報があるから書いたわけではないですけれど(汗 ですが気になる方は投票してくれるとうれしいです。

 そしてその関連で今検索していたところ、非常に興味深いものが。STUDIO ZODIAC カテゴリ『ヤドカリくん 企画』。あとがきで書かれている宮地忠浩氏がかかれいているblogだとおもいます。もともとアニメーション展開をかんがえたものだったそうです。さまざまな記事がかかれていて……がんばって~待ってますから! 地味だけれど、だけど今の時代のほうが合うんじゃ無いだろうか。というか是非NHKの教育のアニメーションなんかで……。


 そして、これを読んで、ものすごくいろいろ感化された後……

[][]上山徹郎『電人ファウスト?

電人ファウスト (てんとう虫コミックススペシャル)

『電人ファウスト?

著/上山徹郎

発行/小学館 てんとうむしコミックススペシャル

 そうして、コロコロコミックから次へと進む決定的なきっかけになったのはこれ、『電人ファウスト』でありました。物語は完璧に未完、というかおそらく打ち切りだったのでしょう。コロコロコミックではたしかにすげえ無理がありました。というか浮きまくっていた。だけど、それが決定的でした。

 なにしろハードボイルドで、そして過去のありそうな登場人物。そして主人公はたしか女子高生で少年漫画の登場人物としては異例と言うほど高く、さらにその前に現れ、彼女を保護すると言うロボットの男は……なにやらすごく過去がありそうな、ハードボイルドな男性で……明らかに成人男性でした。

 というわけで浮きまくっていたわけですが、派手ではないが一筋筋が通った論理があり、そしてシャープな必殺技と、そして個性的なロボット、そして主人公の父親を監禁しているロボットは、少女型で……。

 これを食い入るように読み、そしてこれの連載が終わった後、著者の上山徹郎氏が次に手がけた『ランポ』がコロコロコミックから別冊コロコロコミック、コロコロコミックスペシャルに移動するしたころ、コロコロを買うのをやめたのでした。 というか続き読みたい……。

 そして、そのころ、同時進行で……

[][]『機動戦士ガンダム?(1)』

機動戦士ガンダム〈1〉 (角川文庫―スニーカー文庫)

『機動戦士ガンダム?(1)』

著/富野由悠季</span</p>

発行/角川書店 角川スニーカー文庫

 そして、小学校高学年時代に読み始めたのが、機動戦士ガンダムの小説版。正直言いましょう。無いようかなりの部分理解できてなかったと思います。が、もちろん当時だからこそ理解できたこともあるはずですが。

 なぜ読み始めたかというとそれはまさしく、親友ともいえる友人の影響でした。友人が生粋のガンダム好きでありまして、彼の影響で。

 そして読んで一番最初のラスト……すげえショックでしたね。ものすごくショックでした。そしていろいろ考えさせられまして……それから、その後、宇宙世紀のガンダムシリーズを全巻読破する! などということをやりまして、ここでだいぶ活字の本を読むという習慣がつきました。それ以来、それほどどんな小説を読んでも難解だと思うことはない、と言うぐらい癖の強い本ですし(汗。そして、ここで活字の小説と言うものに対して抵抗がなくなったのだと思います。ここから、活字中毒にまっしぐら、かも。

 そして、この頃、すでに学校にはあまりゆかず、不登校児というやつでした。

[]ジュール・ヴェルヌ「八十日間世界一周」

「八十日間世界一周」

著/ジュール・ヴェルヌ

発行/不明……というか失念しました(汗

 小学校高学年から不登校児であった自分が、中学校で行ったのが、定年退職を迎えた教員の方が専門の相談員としてつめている「相談室」という場所にいました。畳敷きで、もともとは宿直室だったところで、学校の校舎の間に挟まれるように、そして周りに木が植えられていて、学校の中であって学校の中では無いような部屋でした。

 そしてそこで、図書館から本を借りてきて読むということをはじめます。そして、そこでは、原作版の『アルセーヌ・リュパン』シリーズ。あの猿顔のほうではなくて、原作のほうです。それをずらーっと読破した後、その後の、世界文学全集というのに手を出しました。といっても、それほど読めるものではありませんので、かなりの厚みがあり、そして量もあり、百科事典並の代物、さらに借りられたことが一度も無いという典型的なものでして、そのなかで選んだのが、著/ロバート・ルイス・スティーヴンソン「宝島」、そしてこの著/ジュール・ヴェルヌ「八十日間世界一周」が収録されている巻でした。

 ……って、いま「そういえば八十日間世界一周の著者ってだれだろう」と検索したら、いきなりあの「月世界旅行」や「海底二万海里」「地底旅行」のジュール・ヴェルヌが著者であると出た。次回SF大会「HAMACON2」のタイトル「ヴェルヌが見た夢」にもなっているジュール・ヴェルヌ!、えっと……つまり今知ったわけでして、まったく知らずに読んでいたわけである。うはぁ。


 というわけで、翻訳者もわからないのだが、読んだ自分はあっというまに引き込まれ、そして、最後の劇的な変化がすさまじく、そして最後の種明かしを読んで、え~?な、なんでそうなるんだ?と地球儀を引くやら、いろいろやった。そして、あたまをかかえるが、なんともあのすがすがしさが!

 ここで、ここで、SF小説の下地が出来た?とも思える。今見ると冒険小説とかいろいろなジャンルなんだなぁ、と思うのだが、そのころは全く予備知識がなく、ぱっと手に取ったのである。どこかで名前を聞いたことがあったのであろう、にしてもすさまじい出会いであったと思えたり。

 そして同時に、この世界文学全集シリーズで、(その中でも二巻にも及んでいた!)著/マーガレット・ミッチェル 『風とともに去りぬ』も読んだり。と、図書館にある本をごそごそと読みました。

[][]著/上遠野浩平『ブギーポップは笑わない?

ブギーポップは笑わない (電撃文庫)

『ブギーポップは笑わない?

著/上遠野浩平 イラスト/緒方剛志?

発行/メディアワークス 電撃文庫

 そんなころ、家では同時進行で、その頃やっとできていた古本屋さんで100円の本……セイバーマリオネットJの小説版やら読んでいたような気がする。(気がするというのは良く覚えが無いのだ。この時期のことは)そのほか、レンタルビデオでアニメを借りてきてはぐたーっと見続けたり、プラモデルをずーっと作り続けたりしていた。

 そして、そのころ、ガンダムの世界に自分を引きずりこんだ(笑 親友の彼が、ある日「これおもしろいんだ、読んでみろ」と持ってきてくれたのがこれ、ブギーポップは笑わないだった。と記憶している……というのは、それまでも、友人はそのほか、富士見ファンタジアの長編などを持ってきてくれていた……ような気がするが、あまり記憶が薄く(すまんです…… これが一番印象に残っているというか間違いなくこれがライトノベルの世界に片足をつっこんだきっかけだったんであります。


 はじめてみたとき「なんだこりゃあ」という印象だったが、読むにつれてあっという間に引き込まれた。なんというかその中にある「痛み」みたいなものが、なんか不思議な感覚が、芝居がかっているしゃべり方をしているやつらが、そんな雰囲気がなんというかすごく新鮮でありまして、そしてすごく沁みてくるものがあって。

 そしてたしか時期もそんなころだったんでしょう、正月のお年玉をはたいて、既刊大人買い(ぉ そのころのライトノベルのスペースなんて、漫画の10分の1より少なかったぐらいで、コーナーになっていたかどうかあやしいぐらいだったのですが、幸いそろっており、それを食い入るように読み込んだ覚えがあります。そこで、ライトノベルの世界に嬉々として飛び込んだわけでした。

[][]古橋秀之『ブラックロッド』

 そして、その後、再びその友人が持ってきたもの……それがこれでした。ええ、すげえインパクトでした。とりあえず「勇壮なマーチ調にアレンジされた般若心経」でノックアウト、その後どっぷりと。あとあとがきを読んで「うわ、悪人が書いているんだ」と素でおもいましたもの(笑 うわ、ここには自分の良く知らない世界があるとか。

 そのあと自分は、『ロードス島戦記』やら『フォーチュンクエスト』やらをざっくり読みますが、同時に『都市シリーズ』(というか川上稔)にはまり今に至ってみるとか、ですが、

 今だと、あちこちで「電撃を語るならこれを読め」みたいな紹介がされている本だと聞きましたが、しかし、友人のおかげでこうなったわけでした。

 そしてその後、ライトノベルにのめりこみ、抜ける気もさらさらなく、いろいろ本を読んでいるわけであります。

[][]国分康孝『「なりたい自分」になる心理学』?

「なりたい自分」になる心理学 (知的生きかた文庫)

『「なりたい自分」になる心理学』?

著/国分康孝

発行/三笠書房? 知的生き方文庫?

 そしてだいたい中学卒業のころでしたか……いろいろあって、その親友が、工業高校を受験するといい始めて、そして自分も、今ままでもかなり不安定だったのですが、さらにいろいろ考えるようになりました。

 しかしなにもわからない、しかし経験を積むように出て行く勇気と言うか、そういうことはとてもじゃないと出来ない。けっこう苦しんでました。それを抜ける一冊となったのがこれ、『「なりたい自分」になる心理学』でした。

 ここでは知的生き方文庫版にしてありますが、読んだのはソフトカバー版でした。これは読書人生、というより人生についていろいろきっかけになった本かもしれません。今にして思えば、いかにもそこら辺にあふれていそうな本のタイトルです。しかしいろいろがたがたになっていた自分にとって、一つの光明というかたしかなきっかけになりました。

 なんというか、まずこれを読んで、そしてその後、いろいろなこの手の、自己啓発系の本に手を出して、一時期狂ったように呼んだことがあります。いろいろなものの考え方を知り(当然ほとんど無選別に選んできたので、その頃まだあまり作家で本を買うという感覚が無かったですし、対立する意見とか多数ありました)、だけれどそれがある程度のきっかけになりましたね。

 そして、まぁいろいろありまして、通信制高校ですが、進学する決意を固めて、いろいろ始めます。

 そして二年生からアルバイトを始めるようになります。早朝の二時間半と言う時間ですが、結構お金はいただけたので、それの大半を本につぎ込み、そしてライトノベルを読み込むようになります。

 買っては読み、買っては読み。ひたすら読みました。ええ。

[][]梶尾真治『おもいでエマノン』

おもいでエマノン (徳間デュアル文庫)

『おもいでエマノン』?

著/梶尾真治 イラスト/鶴田謙二?

発行/徳間書店 徳間デュアル文庫


 とりあえずの最後は、これ。です。

 高校時代に、「アニメージュの徳間書店文庫をやるらしい」、と言う話で「へ~」といった具合でした。そのとき、書店に平積みにしてあった本で、鶴田謙二氏のイラストが目に飛び込んできまして。うわ、なんだこりゃあ、すげえ、なんというかきれいな人……。なんだろう。とかね。

 というわけで、デュアル文庫と言うのが出たらしいぜ、というのとともに思い、他の文庫より比較的高かったにもかかわらず購入します。

 SFとして意識して読んだ小説はこれが始めてか?と言う本でありまして、だからといってSFにばかすか手を出すようになるわけにはなりませんが、これをきっかけにして、SFと言うものをある程度意識し始めました。

[]まとめ。

 なんとなく「読書から見る人生」な感じにもなってますが(汗 こんなかんじです。 大きな影響というのは、自分のようにカンが鈍い人間は、後になってから分かることなので、とりあえずあれですが……もうすこしすると『第六大陸』とか『夏のロケット』とかあげているのかなぁ、とか。


 現在の時点での『読書人生に大きな影響を与えた本』はこんなかんじであります。

トラックバック - http://book.g.hatena.ne.jp/TakamoriTarou/20040920

2004年09月14日(火曜日)

[][]鎌池和馬『とある魔術の禁書目録(3)』

『とある魔術の禁書目録(3)』

著/鎌池和馬 イラスト/灰村キヨタカ

発行/メディアワークス 電撃文庫

 上条当麻は、ある日、記憶には無いが、どうやら知り合いらしい少女……御坂美琴と出会う。やたらと勝気で、自動販売機を蹴っ飛ばし、あろうことかそのLevel5の電撃で自動販売機を破壊する……。なんとなく巻き込まれて、いた当麻だったが、そこに、そっくり……美琴に全くの生き写しほど良く似た少女が。妹?と思う当麻だったが、二人の間に流れる異様な雰囲気を感じ取る。

 そして、当麻は、その日の後、もう一度御坂妹に出会う。そして、その場には、『一方通行(アクセラレータ

)』と呼ばれるレベル5の超能力者が……

 人間の本来持たぬ能力『超能力』を引き出すために作られた学園・学術都市を舞台にした物語、とある魔術の禁書目録(インデックス)三冊目。9月発売の電撃文庫新刊。


 といいますか、わ~い!やっと「ビリビリさん」こと御坂美琴が登場ッ、そして、今回はヒロインでありますよ! 今回はレベル5の超能力者、御坂美琴と、そして御坂妹がヒロイン……そして、もう一人の『一方通行』と呼ばれる、レベル5の超能力者が……。

 というか自分は美琴、なんというか久しぶりに使いますが、『萌え~』ですよなんといってもですね、とりあえずあ~書きたいけどネタバレはやばいと言うかなんというか。

 あ~あ~あ~。あ、今回はインデックスや、巫女な少女なども、ほとんど出てきません。が、そんなことはどうでもいいくらいに美琴が、美琴が。そして、ストレートな展開です。王道です。

 えっと、ちょっとえらそうに書きますが、やっぱり……一巻二巻で感じた荒削りさは相変わらず。意図的にやっているのかもしれませんが、「あ~これいらない」とか、この一行のおかげで思いっきり素になっちゃった、とか思う部分が多々(汗 ですが、しかし、それでもやっぱり魅力的でもやっぱりこの得体の知れないパワーが。自分は結構楽しく読みました。なのでこれから期待……って前、一巻のときも自分そんなようなことかいてますな~(汗 だけど、あとちょっとでもっと万人向けになる気がする。だから、今はやっぱりその、そこら辺が出ているので読む人を選ぶかな~とはちょっと……。

 二巻よりすごくおもしろかった。そして、一巻、二巻に比べてすごくストレート。

以下ネタバレ含む。

 というか、けっこうスプラッターであります。そして王道というかほとんどパターンみたいな話で、ストレートでよかった。

 ……さらに言うと、この作家の方はどうも、いろいろな記号、符号を重ね合わせて、計算してあえて組み合わせている気がします。が、それが筆力、さらに自分の感覚になっていないからどうもそれぞれが分離して、いまいち中途半端になっているのではないかと思う。さすがに佐藤ケイ氏の域まで逝けとは言わないけれど(汗 おしいな~と(大汗

 だけど、勢いがあっておもしろくて、ところどころぞくぞくとするような情景が頭に浮かんで、そこがすごくいいかんじで、パワーがある。鉄橋で、沈んだ夜の闇と、少女、とか、人権侵害に「あんまり」とルビをふるところとか。

 そして!今回はイラストもさらに気合が入ってます。とりあえず表紙は読み終わってからあらためて見ると違った味わいがあるし、イメージをそのまんま抜き出した感じで、すごくあってていい感じ。

評価は10中7。引き続き、続きに期待。

トラックバック - http://book.g.hatena.ne.jp/TakamoriTarou/20040914

2004年09月13日(月曜日)

[][]bookグループ企画『秋の夜長にこの一冊』。

 bookグループ企画、秋の夜長にこの一冊。自分も選んでみました。

 秋の夜長……本を通して違う世界へと旅立ってみたい感じです。読んでいて、ふと顔を上げると窓からのぞく秋の月……そんな情景に似合うかな~という本を選んでみました。

[][]『秋の夜長にこの一冊森岡浩之『星界の紋章』

星界の紋章〈1〉帝国の王女 (ハヤカワ文庫JA)

『星界の紋章』

著/森岡浩之 イラスト/赤井孝美

発行/早川書房 ハヤカワ文庫JA


 データは近年スペースオペラの名作、『星界』シリーズの第一巻です。アニメにもなりました。

 物語は、広大な戦乱の宇宙を舞台に、麗しのアーヴのラフィールと、そして地上出身ながら、アーヴ貴族となってしまった少年、ジントが出会うことから始まる、長いストーリーです。

 独自言語をも作り上げたと言う著者の森岡浩之氏の世界観と、そしてそのなかを行く少年少女が、次第に絆を深めていく……そういった物語です。なんとも回りくどい森岡浩之氏のキャラクターですが、なんともいとしい感じであります。

 星界の紋章は、全3巻ですが、星界シリーズとして、現在『星界の戦旗』が三巻まが入手できます。

 秋の夜長、じっくり世界に浸ってみては。

[][]『秋の夜長にこの一冊上遠野浩平『ブギーポップは笑わない


 いわずと知れたブギーポップシリーズの第一巻。これもライトノベルの革新にもなった物語です。

 不気味な泡……それは、世界の危機が迫ると、浮き上がる泡……。

 日本のどこかの街、少し山の中にある学校を舞台に、たくさんの人間の視点でつむがれる物語。不思議で、すこし悲しい感じのする、なんかどこかにせつな的な、そんな雰囲気のある物語です。

 場所は日常、だけど日常を裏返したらそこには……。

 そして、物語の登場人物たちが語る自分の物語は、なんとなく、自分の一部とも重なる感覚があると思います。

 自分は、

  1. 『ブギーポップは笑わない』(ISBN:4840208042
  2. 『ブギーポップ・リターンズ VSイマジネーター Part.1』(ISBN:484020943X
  3. 『ブギーポップ・リターンズ VSイマジネーター Part.2』(ISBN:4840209448
  4. 『ブギーポップ・イン・ザ・ミラー 「パンドラ」』(ISBN:4840210357
  5. 『ブギーポップ・オーバードライブ 歪曲王』(ISBN:4840210888
  6. 『夜明けのブギーポップ』(ISBN:4840211973

 と、ここまで、シリーズ6巻目まで、できたら一度にそろえて、読み始めることをお勧めしたいです。


[][]『秋の夜長にこの一冊円山夢久『リングテイル 勝ち戦の君』


 電撃ゲーム小説大賞を受賞した、ファンタジー。

 物語は、なんと言うかすごく丁寧に作られたファンタジー世界を舞台に、一人の魔術師見習いの少女が、ひとつの幸運により、大魔術師の弟子になり、そして彼女は、王の戦列へと加わることとになります。 そして彼女は、王の行軍の後ろを歩きながら、彼女はちょっぴりやせたりなんかしながらも、旅を通して成長していきます。

 そして彼女は大切なものを手に入れる……。


 シリーズとしては、この後、『チャズ編』として続編が出てますが、この対象受賞作は、一策だけで完結しております。もっとも、これをよんだら、彼女のその後が気になって読みたくなるでしょうけれど。

 その他、同じく円山夢久著の本『リビスの翼』(ISBN:484022031X)もおすすめです。こちらは、初秋、まだ残暑が残る秋のはじまりに。

[][]『秋の夜長にこの一冊』樫尾真治『おもいでエマノン』

 ファンタジー……いや、SFです。一人の『エマノン』という女性をめぐっての短編連作。著者は梶尾真治氏なんですが、近年では、黄泉がえりで大ヒットを飛ばしました。(と言うのを自分はついこの間までまったく知らなくて、普通に素でテレビで黄泉がえりを見て「ええ話や~」とやっていたら原作としてでてきて初めて知ったと言う……大汗)その彼の作品であります。

 ある日、一人の青年は、フェリーの中で、とある女性に出会います。彼女は自分のことを「エマノン」となのるのですが…。

 なんとも不思議な雰囲気のある物語です。えっと、検索すればたくさんでてくるですが、とりあえず、あまり予備知識をもたずに読んで欲しい。

 不思議な雰囲気と、そして切なくとも長い刻を感じる……。

 シリーズとして、『さすらいエマノン』『かりそめエマノン』『まろうどエマノン』と続いています。

 イラストは、美しい女性と髪と裸体と海を書く、鶴田謙二氏でありまして、これも魅力であります。

[][]『秋の夜長にこの一冊』向山貴彦『童話物語』

童話物語〈上〉大きなお話の始まり (幻冬舎文庫)

『童話物語』

著/向山貴彦 イラスト/宮山香里

発行/幻冬舎 幻冬舎文庫


 こちらも壮大なファンタジー。文庫版で二冊、結構厚みがありまして、読み応えがある書籍であります。

 親も無く、孤児。つらすぎて、他人にも、自分にもやさしくできなくなってしまっていた少女が、ある日、妖精と出会う。しかしその妖精はおそるべき問いに対する答えを探しに、地上に降りてきていたのだった。

 しかし、妖精を見られてしまい、小屋を焼かれ、そして土地を追われた彼女は、当てもなくさまよう。妖精を恐れるあまり、追ってくる者たちから逃げながら、彼女が出会ったものは……。

 作りこまれた世界観。そして彼女とともに……。友情の物語、信じるということとは、と言うお話です。成長の物語でもあります。

 和製童話ファンタジーの金字塔、だそうであります。自分は、特に誰かに進められたわけじゃないのに、なぜか手にとって、すっかりはまりました。

 なんかいじ~んときたことか。泣けます。

 秋の夜長に、ゆっくりと時間をかけて読みたい本です。

トラックバック - http://book.g.hatena.ne.jp/TakamoriTarou/20040913

2004年09月12日(日曜日)

[][][]壁井ユカコ『キーリ(6) はじまりは白日の庭 下』

キーリ (6) はじまりの白日の庭 (下) 電撃文庫 か 10-6

『キーリ(6) はじまりは白日の庭 下』

著/壁井ユカコ イラスト/田上俊介

発行/メディアワークス 電撃文庫

 植民祭の真っ最中の街、ウエスタベリで、不思議な世界に迷い込んだキーリ。そこで、少年たちと出会う。キーリにとって彼はすごく身近で、しかし知らない人で……。

 壁井ユカコ『キーリ』最新巻。前巻5、はじまりは白日の庭 上 からの完結編。9月発売電撃文庫新刊。


 今回は上巻からの続きであります。完全な続き。文章の中を少し書けば上巻のネタバレになってしまってかけません……。かなり衝撃的なラストから、キーリが迷いこんだ世界……。そこで、キーリはさまざまなものを見て、体験して、そして戻ろうとします。

 また、電撃hpに掲載された田上俊介氏による漫画『ガラスの向こうの彼によろしく』も収録。

 キーリは、大抵一つ一つ続いているけれどエピソード的に独立した短編と、そして本編がつながっていると言うスタイルが多いですが、今回は全編、一つのストーリーです。一巻で盛り上がった複線が、収束していく下巻。

 以下ネタバレ含む。

 なんというか、ハーヴェイ、兵長が過去に対しての話……というのが「はじまりは白日の庭」でありあました。

 自分は、おやじキャラ好きなのでありますが、兵長がなんかよかった。なんというか口やかましいけど、やっぱりこの三人のなかで、一番大人なのは兵長だな~とか。

評価は10中7.5。これから「始まりは白日の庭」を読もうという人は、必ず上下そろえて読んで下さい。そのほうがしあわせになれるかも。

トラックバック - http://book.g.hatena.ne.jp/TakamoriTarou/20040912

2004年09月09日(木曜日)

[][][]小川一水『導きの星(1) 出会いの銀河』

導きの星〈4〉出会いの銀河 (ハルキ文庫―ヌーヴェルSFシリーズ)

『導きの星(1) 出会いの銀河』

著/小川一水 表紙口絵イラスト/村田連爾? 挿絵イラスト/反田誠二?

発行/角川春樹事務所 ハルキ文庫ヌーヴェルSFシリーズ

 大戦を越えたオセアノは、統合連合の元、初めて二足歩行したオセアノ人『歩き人チキ』と同じ名前を持つチキを代表者に、ついに宇宙へ行くまで発達していた。 それは、司が地球、統一国連の意思を離れて、高い技術をオセアノ人に提供したから……そして高度な技術を手にしたオセアノ人たちは……。

 小川一水『導きの星』最終巻、完結の四冊目であります。

 今回は、三巻で噴出した問題が、収束していきます。なんというか「これはいったい……」と思っていたことのかなりの部分が収束して行きます。そして……。

 いや、さすがに最終巻でありまして、密度の高い物語。そして、今までの巻にくらべて、巻のなかで流れる時間が短いです。そして、じっくりと、人類と、そして人類が導いてきた生物達との大きな転機が描かれます。

 なんというか……読んでいって、なんかクライマックスは、ぞくぞくしました。なんというか……あれが世界の行く末か。と。

 そして、その後車を運転しながら、ふと思ったりします。「もしかしたら、この地球も導きの星が」とか。そこまでは考えすぎとしても……以下、ネタバレ含む、その1。

 あまりちゃんと見つめることも無いし、あまり見つめる必要の無いことですが、何事にも限界はあります。物理世界であるかぎり、すべては有限。ならば、地球人類にもあのように技術が進みすぎて……ということはありえるだろうと、そして、その先に人類が進む道は……それが小川一水氏はこう描いたか……と。 老い、停滞した地球文明と、そして宇宙へと羽ばたいたばかりの地球が導いた星の文明……。

 一番印象的だったのは、ついに地球へと降り立ったオセアノ人の反応。「これほどの……」と驚くシーン。確かに文明とはそうなのかもとおもったり。別に文明を代えるものが、それを越える文明を持つものであるとはいえないと……。

 そして、同時に二組のカップル。生物として全く違う二人でありますが、彼、彼女の三人で……そのギャップというかがなんかすげえよかった。

 そして! やっぱり魅力的なキャラクター達です。登場し、司とともにオセアノを導いていく三人のアンドロイド・目的人格たち。『アルミティ』『バーニー』『コレクタ』たちですが……なんだかいい娘たちでありまして……それぞれ個性が強くって、だけどどこか統一した感じがあって……バーニーは生存担当の目的人格で、戦い、生存をつかさどります。好戦的であります。そしてコレクタは科学担当。冷静……冷淡ともいえる冷静さと正確さを追求します。そして、アルミティ。彼女は経済担当。経済をつかさどり、そして三人の目的人格をまとめるような存在であります。一見一番普通ですが、結構暴走するかも……。 読み始めた頃は普通だったんですけど……読んでいく上での彼女達の成長が。そしてそれぞれ……いいなぁ。と。

 そして! 時を越えていく司たちの前に現れる、オセアノ人の、右耳の折れた女性……。彼女はどの時代でもキーになっていくのですが、その彼女達がまたいいかんじなのであります。ところどころで青春してます。


 以下ネタバレ含む2

 最後はハーレムエンドですか?(コラ というわけではなく、やはり最後は司は選んだわけですね。ただ、それが結局そういう(ぉ

 という戯言はほっといて……時をわたってきた司たちが、一番最後にたどり着いたオセアノで、チキに出会うのですが、彼女と、昔の話をする司、というのが、すごく印象的でありまして……。

 そして!なんといっても最後はベテランなキャラクターの方々です。彼らは長い長いときを不死になり統一国連の議員として世界を束ねている方々……。外見が若いが、しかし老練した雰囲気を持つ二人、議長をつとめ、長いときを見る人、そして戦場で散った一人……いいキャラクターであります。

 実は一番一途で純だった、と思えるひげのおじさんが……何気に一番好きなキャラかも。。時の彼方で……ふたたび司と会うことがあるのでしょうか。

 それからちょっとだけえらそうなことを言うと……もっと壮大に展開しても思い白いかな~とか。思ってみたり。いくつか、たぶん小川氏もわかって小さくした部分があるだろうから、そこをもっと大きく広げて壮大に。そこがもうちょっと違っていたら……星雲賞で、第六大陸と導きの星は完全に票を食い合って共倒れ、などという妙な事になっていたかも(ぉ


 そしてイラスト。四巻の口絵にあるキャラクターファイルのチキがなんともわ~~~かあ~い~。というかんじなのであります。そこら辺が本文のところどころにある描写や話とともに、なんとも不思議な感覚に。それがさいごに「ああ」となんとも不思議な感覚が。

 そして……やっぱりこれを読んだ後に、空を見上げて、やっぱりちょっともしかしたら……という感覚にひたってみるのもいいかも。

評価は10中8.5 意外と読む人を選ぶかもしれません。このボリュームですから。ですが、おすすめです!

 かなり著者氏があとがきで『導きの星のBGMはエディエマス「世紀を越えて」』といってましたが、自分ちょうどこの曲が入ったCDを聞きながら読んでました。読みながら「うわ~あいすぎ」とか思ったり。

[]bk1はてな質問『読書人生に大きな影響を与えた一冊

Hibi@bookさまで拝見したbk1はてなの質問 でありますが、非常に興味深いと言うか、こういうこと一度は聞いてみたいことであります。

 というわけで、とりあえず人力検索エンジンはてなで質問したいことはあるけれど、なかなかできない自分。皆さん気合を入れた回答しているし、なんというか自分が一度聞いてみたいことを質問してくださっていたので、とりあえず乗っからせていただく。なんか本好きの本への愛が滲み出しているような回答ばかり。読んでいてあれこれ読みたくなる。

 と、言いつつ……のっかりどころか……実は人力検索エンジンはてな関連でポイントを使うのはじめてかも(汗


 読書人生に大きな影響を与えた一冊……これ、そのままbookグループの企画にならないでしょうか。思いっきりパクリですが(汗 さらに貴様まだ『秋の夜長に~』にも参加できて無いから企画も何もあるかと言う話ですが(大汗

HebiHebi2004/09/09 22:37いいですねー、グループの皆さんの一冊を知りたいものです。というわけでrou6331さんに許可を請うてみました。

トラックバック - http://book.g.hatena.ne.jp/TakamoriTarou/20040909

2004年09月08日(水曜日)

[][]小川一水『導きの星(3) 災いの空』

導きの星〈3〉災いの空 (ハルキ文庫―ヌーヴェルSFシリーズ)

『導きの星(3) 災いの空』

著/小川一水 表紙口絵イラスト/村田連爾? 挿絵イラスト/反田誠二?

発行/角川春樹事務所 ハルキ文庫ヌーヴェルSFシリーズ

 ついに産業革命をなしえたオセアノ。蒸気機関ができ、技術は急速に発達していた。 司たちは、そのなかで登場した天才発明家は、空を目指すと言う天才発明家に接触して、技術の発展を促す。

 そしてオセアノ人はその先に、今までのふたつの勢力の戦いの歴史を終わらせようと動き出す。そこで司は、ついに重大な決断を迫られる……。

 小川一水『導きの星』三巻目。読了。

 今回は産業革命から世界大戦まで。そして物語は最終間に向かって一気に盛り上がって行きます。そして、ついに……大きな謎の一つが明らかになって、それによって司は決断を迫られます。それは良く考えると、彼が今の立場から別離することを意味するわけで……。

 そして、だんだん人間のように、しかし人間とどこか違う風に成長してきたオセアノ人たちの、ところどころに出てくる慣用句がなんともいいかんじでありまして。人間よりわずかに小さいかれらの姿を想像し……。それはやっぱり人間と違う価値観で、なんかなんとなくほのぼのしちゃう感じであります。それがなんともいい雰囲気なんでありますよ。

 以下ネタバレ含む。

 そして! 今回の見せ場はやっぱり飛行機を作り上げたオセアノ人の恋人でしょう。 というか最後のほうのシーンでも「あらやだ」っていっている彼女がなんか……。一番響くと言うか……。

評価は10中8.5。 次で物語は完結。 即座に手に取る。

トラックバック - http://book.g.hatena.ne.jp/TakamoriTarou/20040908

2004年09月06日(月曜日)

[][][]小川一水『導きの星(2)争いの地平』

『導きの星(2)争いの地平』

著/小川一水 表紙口絵イラスト/村田連爾? 挿絵イラスト/反田誠二?

発行/角川春樹事務所 ハルキ文庫ヌーヴェルSFシリーズ

 惑星オセアノに住むスワリスと、ヒキュリジの知的生命体。ほとんど同じ生物である彼らだったが、しかしついに惑星を二分する争いに陥っていた。 惑星を導いていく観察官の司と三人の目的人格の少女たちとともに、再度介入する。 それは、お互いに戦いの悲惨さを思い知らせ、武力の均衡を作り出そうと言うものだったが……。

 その頃、司の直属の上司、マーサ・クック夫人が月へと呼び戻されていた。そこには、統一国際連合の議員達が……

 『第六大陸』『復活の地』の小川一水の導く物語。第二巻。読了。

 今回は、帝政の時代、宗教発生、そして近代科学の興りです。 帝政の時代では、司たちは過去である意味自分達が招いてしまった対立を均衡させようとするわけですが……。また、司と、司の上司、マーサ・クック夫人以外の地球人類が出てきます。そして物語が動き出します。

 しかし結構素朴だったオセアノ人が、文明らしきものを築いていくさまはなんともたのし……と思っていたら、あっという間に展開が変わって……

 以下ネタバレ含む。

 気がついたら宗教を生み出し、さらに宗教が弊害になって発展が止まりそうになっている、科学と言うものが出てきます。 そしてやはりそこの始まりは天文学なのですが……。そして帝政の時代も終わりを告げるわけです。

 そして地球の人々……あのじーさんがなかなかいい感じで……たぶんこの先のストーリーのキーマンなんだろうなぁと。

評価は10中8。続きが気になりますが、すでに買ってあるわけです!というわけで続き~。

トラックバック - http://book.g.hatena.ne.jp/TakamoriTarou/20040906

2004年09月05日(日曜日)

[][]小川一水『導きの星 (1) 目覚めの大地』

『導きの星 (1)  目覚めの大地』

著/小川一水 表紙口絵イラスト/村田連爾 挿絵・イラスト/反田誠二

発行/角川春樹事務所 ハルキ文庫ヌーヴェルSFシリーズ

 銀河に進出した後、たくさんの異星人とであった地球人類は、まだ宇宙に達していない彼らを導き、宇宙航行種族にすべく、活動を行っていた。しかし予想以上に文明の数は無数に増え続け、そして長い時間を地球の人々から別れ、減刻睡眠を繰り返しながら見守っていく観察官は圧倒的に足りていなかった。

 異例ともいえる若さ、19歳観察官になった辻本司は、三人の女性……しかも美少女型だが、非常に個性の強いアンドロイド三人とともに、担当の星の知性生命体スワリスの導きの星となる。しかし、予定外の形でファーストコンタクトしてしまい……。

 星雲賞を『第六大陸』で受賞した小川一水氏の作品で同時に星雲賞にノミネートしていた作品。おそらく第六大陸が時期をはずしていたら、これと『イリアの空、UFOの夏』『マルドゥック・スクランブル』の三つ巴になっていた可能性が高いだろうと言う作品。全4巻。読了。

 導きの星となって惑星を導いていく物語……というか、一人の青年はやっぱり若い青年司は、一人じゃそれほどできないので、三人の目的人格……アンドロイドの少女達とともに見守っていく。 司は減刻睡眠で眠りにつき、三人の目的人格がその間見守る。そして導く必用があれば司をおこす……というものなんだけれど。

 SFの分類として「ファーストコンタクトSF」というものがあるらしい。とりあえず未知の知的生命体との出逢い、なんだけれど、この世界では恒星間飛行を行っている人類は、思ったより多くの地球外知的生命体と出会ってしまって、しかも彼らはみな宇宙に出てくるほど文明が進んでいない知的生命体ばかり。そして悩んだ末に見守ることにするのだが……ということであります。一巻は原始狩猟から、炎を覚え、そして鉄器を覚え、大航海時代へ。

 導いていく生命体は、スワリスと司が名づけた生命で……なんというかうさぎとねずみとリスの中間生物と言う感じであります。文章だけなんだけれど、そのしぐさみたいなのが丁寧に書かれていてなんともかわいいんでありますよ。しかし、そこは地球人類との違いで、やはり違いも多くて……。


 そして読んでいてたのしいのは、物語が進むにしたがっての成長度合いかなぁ。と。司はその時代で出会った人々や世界をのこし、眠りについてそこで再び目覚めます。そのとき一緒に物語りも飛んで次に行くのですが、その成長がなんともうれしいといか、なんかいーかんじなんであります。

 それから、三人の目的人格のなんともかしましいこと。「目的」人格でありますから、三人ともなんともすげえ偏ってまして。というか個性的な三人がいいかんじ。

 見かけ結構とっつきにくいかんじでありますが、読み始めると一気に読んでしまう感じであります。

評価は10中8。実はすでに4巻まで買ってありまして。というわけで続き!

 ところで、近所の書店はSFはあまりそろっておらず、ヌーヴェルSFシリーズなんて新刊がうっていれば奇跡、ぐらいの勢いなのですが、なぜかこの導きの星は四冊そろってこっちを見てました。(ぉ と言うか普段全く無いのになぜだ? 第六大陸も無いので、星雲賞受賞記念とかそういうわけでもなさそうなんだけれど……。

トラックバック - http://book.g.hatena.ne.jp/TakamoriTarou/20040905

2004年09月04日(土曜日)

[][]富田浩史?『KURAU Phantom Memory(1) Phase1 Children of the Quatum』

クラウ―ファントムメモリー〈1〉 (MF文庫J)

『KURAU Phantom Memory(1) Phase1 Children of the Quatum』

著/富永浩史? 本文イラスト/toi8? 表紙・口絵イラスト/尾崎智美?

発行/メディアファクトリー MF文庫J

 さまざまなの仕事を処理するエージェント……得に非合法の部分の仕事をしている女……クラウ。彼女は12歳のとき、同じ名前の少女に「リナクス」と呼ばれる未知のエネルギーと接触したことにより生まれた、人ならざる者の力を持つ、もとの少女天箕クラウとは別の存在――。 成人した今は一人で仕事をこなし、戦いに刺激を求め暮らしていた。彼女には、もう一人、対となる存在がいるはずだが、しかしそれを求めるあまり孤独にさいなまれていた。

 そしてある以来から戻った日、胸から光があふれ……そしてそれは一人の少女の形を取る。それは12歳のクラウそっくりな少女。彼女は少女に「クリスマス」と名づけ、そしてその少女に愛情を感じ、そしてともに暮らす。しかし、彼女に追っ手がかかる……。

 同名のアニメーションの小説版、MF文庫J8月新刊。 ……といいつつ、自分はアニメはみたことがないわけですが。近未来アクションです。

 主人公の女性は、幼い頃に自分の元となった少女にエネルギーが触れて出来た人ならざる者。しかし、その中には天箕クラウの記憶が残っている……。そしてそこに、分裂した自分の片方が、自分の中から出てきます。それはずっと探していたもので……そしてなんかやたらと過保護に、妹?な少女を守りながら、暮らすことを決意し、すこしずつ変わっていきます。そして、二人はお互いにひきつけあい……。

 ぶっちゃけ自分はアニメは見たことがありません。一切知りませんでした。というか見れるわけねえわけであります。我が家には田舎でテレビ朝日なんてみれるわけがないですし、CSもありません。まだDVDは発売になってませんし……。さらにこの「KURAU」の存在を知ったのは、この小説MF文庫Jの新刊として発売予定にのってから知ったという……。というわけでアニメがどうの、ということではなく、純粋に小説として読んだのですが……これ、おもしろい。小説としてかなり面白いかも。

 まず、月面に作られた巨大粒子加速器の事故で変わってしまった少女……そして少女を愛する父親と研究者の間で苦しむ父親。その葛藤。もともとアニメも小説に向けられるストーリーをたくさん含んでいたのででしょう。しかし、ちゃんと小説になってまして……自分は本当にアニメのほうしらないのでわからないといえばそうなのですが、原作つき小説を読んだときによくある「原作ファンへの妙な媚」*1がなくって、自分は小説としておもしろかった。

 とりあえず、小説ならではの部分も結構あるんじゃないかな~というか地の文がなんとも。あまりあからさまに心理描写をしているかんじじゃないけれど伝わってくると言うか、ダークな感じがいい。さらに、これ(1)となっているおかげか、編につめこんでなくって……。

 以下ネタバレ含む。

 というかですね、とりあえず、新婚さん且つ親ばか且つシスコンなクラウ萌え~。そして、お互いにちゃんとつながっている、想っていると……。

 さらに、おっさんキャラがなんともいいかんじなんですよ。タグは、自分が親馬鹿モードに入っているのを自分の中で突っ込みを入れつつ、それでも話してしまうとか、創は、熱く抵抗はしないが、しかし自分がまだ力を残すために暗くもだが動くあたりとか……。

 イラストは尾崎智美氏という原作のキャラクターデザインの方が表紙口絵イラスト……ですが、口絵のイラストは思いっきり使いまわしだし(公式サイト にあります)キャラクター紹介はセルを切り取った、シャギーが出ているものでして。表紙イラストは……。

 が、本文イラストは「嘘シリーズ」のtoi8氏であります。こっちはすごくいい! 自分はいっそのこと全部toi8氏が書かれたほうが良かったのではなどと思ってみたり(ぉ ファンとしてはそう思ってしまったり。

評価は10中8。(1)となってますし、絶対続編はでるでしょう! 待ちます!

[][][]山本弘『トンデモ本? 違う、SFだ!』

『トンデモ本? 違う、SFだ!』

著/山本弘 

発行/洋泉社

 そもそもSFの定義と言うものは明確なものが無い中で、「SFの本質はバカである」として、18世紀のSFから、近年の作品まで、理屈ぬきに「なにがおもしろいか」をつづったSF入門書。

 なんというか、SF好きのおっさんが(失礼!)近所の最近SFにはまりつつある近所の高校生に、最後にとどめをさすために語っていると言う雰囲気のある本であります。

 いくつかの年代、セクション、作家に分けた中から、なぜこれがすきか、そしてこれはどんなにバカでSFか、ということを、具体的な作品を挙げて、そのあらすじを通して熱く語っております。ただし、そこに良く分からないSF設定のどうのとか、そういう硬い話は一切無い。非常に肩の力のぬけている、本当に同好のともに「これおもしろいんだぜ」みたいな。

 また、自分はライトノベル者でありますので、古典的SFはあんまりしらないんですが、紹介している作品はメジャーな作品ではなく、筆者の山本氏が好きな、どっちかっていうとマイナーな作品を……いや、まいじゃーって言うほうがあってるかもしれない。この場合。さらにそれの語り口が非常におもしろくって、読み物としても非常に面白い。読めば読むほど「あ~読んでみたい」と言う本がたくさん出てくるわけであります。というか十冊ぐらいもうたまっていて……どうも翻訳SFって苦手意識があったんだけれど、かなり読んでみたい作品がでてきましたな。


 そして!その中で、1990年代から2000年代の場所で高畑京一郎『タイムリープ あしたはきのう』や野尻抱介『ふわふわの泉』古橋秀之『サムライ・レンズマン』さらに谷川流『涼宮ハルヒの憂鬱』なども紹介されておりまして、これは……うわ~というかんじであります。特にタイムリープの紹介などは…なんと言っていいものやら(^^;)すげえなぁ。


評価は10中8.5。SFに興味を持った人などには無条件におっすうめしてみる。SF観が結構変わるかも。

[][][]石田敦子『アニメがお仕事!(1)』

『アニメがお仕事!(1)』

著/石田敦子

発行/少年画報社? YKコミックス?

 双子の弟、二太の後を追って東京に……アニメーターになるために東京に出てきた、一応姉の一乃。 高校卒業してアニメーターの道に進んだ二人は、小さな下請けアニメ製作会社にいた。 まだまだ新人の二人はまだ枚数がたくさんこなせなくて貧乏だったけれど、夢を追っている。 そんな日々だったが……最近一乃は、調子を崩していた。その日も送った動画が2カットもリテイクで帰ってきてしまい……

 帯「アニメーターにも青春はある。」 石田敦子最新作。アニメーター、夢を追う二人の双子の物語です。

 なんというか読んでいるうちにじーんと熱くなってくるような、夢を追う人々の物語です。アニメーションのねたも(あと、東洋カープの話も)たくさん出てきますが、本質はやっぱり夢を追う、青春漫画であります。でも、やっぱりアニメーターでもある石田敦子氏の作品。何気ないシーンがやっぱりすごくリアルでありまして、たとえばその場その場に出てくる机や道具なんかもなんかすごくリアルで、そしてそのぶん、夢を追う人々、ストーリーがくっきりと浮かび上がってきている感じ。

 それから、やっぱり自分はこのほんわりした石田敦子氏の絵が好きでありまして……自分は竹下典子さんがいいかも~などと。

 やっぱり石田敦子氏の漫画は……なんていうかなぁ、痛んだけど、まっすぐで、そしてすがすがしい。好きです。

評価は10中8。というか読んだあとなんかむずむずしてくる……。何かしたいと思える。

[][][]okama倉田英之『CLOTH ROAD?(1)』

CLOTH ROAD 1 (ヤングジャンプコミックス)

『CLOTH ROAD?(1)』

漫画/okama 原作/倉田英之

発行/集英社 ヤングジャンプコミックスウルトラ

 未来。高く発達した技術により、コンピュータが洋服と一体化した時代。世界はその服を作るデザイナーと、それを着、そして戦うモデルが支配していた。そして、それは貧富の差が広がることも意味していた。

 少年、ファーガスは、WAR-KINGと呼ばれる戦いの服を作る。仕立て屋、デザイナーの見習い。しかし、半人前とさげすまれ、親方にはまだ服すら作らせてもらえない……。 あこがれの女性も春を売る……そんなスラム街で、無力感に襲われていた。 そんな時、親方が倒れたと言う知らせを受ける。 手術には250万かかると言う。そんな金はないと打ちひしがれる彼の元に、突然現れるやたらと元気な少女。彼女は、自分を双子の姉だと名乗り、そしてWAR-KINGで戦ってファイトマネーを得ればよいという。そして挑戦が始まる……。

 『R.O.D』の倉田英之が脚本を担当、独特の絵を描くイラストレーターにして漫画家okamaが漫画を担当した、近未来アクション。読了。

 なんというか脚本はとても倉田英之氏っぽいかんじであります。そしてそこに独特の線のokama氏+めがねでぶっきらぼうな少年+元気少女、といえばも~~~~。

 舞台となる世界は、コンピュータが服と同化した世界。デザイナーはシステムを折るがごとく服を作る。そしてトップブランドが世界を支配している世界です。そしてそれはまるで高度に発達した世界が、再び中世のような身分を、貧富の差を生み出してしまったという……。

 すごく世界観が破天荒でかつ独特。コンピュータ=服 プログラマ=デザイナーと言うことと、そしてWAR-KINGと呼ばれる戦いに結びつけるためにつくられたような、世界がいいかんじであります。さらに、戦いのシーンがすごく動いて伸びがある独特のokama氏の絵がぴったりあって……。かちっとかたまってない、有機物の、生きているものが戦っている感じで、主観の動き、伸びる線で描かれてます。なんというか細くて動きのある絵です。

 自分は……ファーガスが、ペルリヌに憧れを抱き、同時にどうしようもない苛立ちと、閉塞感と、絶望を覚える……そのシーンにぞくぞくしました。 ペルリヌさんのあのいつも眠そうな、ぼんやりしているけれどどこか違うものをみていそうなあの目がいいな……と。


評価は10中8。 そしてやっぱりちゃんとジャンプ系の王道はたどっているんだなぁ、というところがなんとも。

*1:無意味に戦闘シーンを長々と書いてみたり、無意味なサービスシーンとか……ああいうのがあると普通に小説として買って読む人はさめるんだよなぁ……映像作品をそのまま文字にするというか、脚本に加筆しただけのようなものはありがちだがつまらん。……最近は避けるようになったのでだいぶお目にかかっていないけれど。特にアニメがまだ製作途中なのに、小説執筆の経験が無い脚本家が書いており、さらにイラストがアニメスタジオの名前が入っている奴はちゃんと原作ファンならファンアイテムとしておもしろいけれど、いきなり知らずに読むと……おもしろいつまらない以前に「なにこれ」と思うだけでありまして。閑話休題。

トラックバック - http://book.g.hatena.ne.jp/TakamoriTarou/20040904

2004年09月01日(水曜日)

[]2004年09月発売予定新刊チェックリスト

 2004年09月発売予定新刊の私的チェックリスト。ISBNはまだ未発売なのでほぼすべてカラです。

 情報は、FANTASY Bookmarkさま他、出版社取次ぎ、オンライン書店よりいただきました。


トラックバック - http://book.g.hatena.ne.jp/TakamoriTarou/20040901

最近の日記の見出し

bookグループキーワードの検索
 
-広告-

↑adsenseモジュールです。(javasprctが使用できない方は見えません。)

 
2000 | 01 |
2004 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 |
2005 | 01 |
2006 | 03 |

Valid CSS!

354906 pagerank anniversaireRSS feed meter for http://book.g.hatena.ne.jp/TakamoriTarou/