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2005-03-31

[]今月の三冊200503 4/16冊 はてなブックマーク - 今月の三冊200503 4/16冊 - BookSynapse

堀江敏幸強化月間。特に後半は堀江敏幸をゆっくりゆっくり読んでいた。(4/23更新)

堀江敏幸ゼラニウムISBN:4022577029

どれも「自分と異なる誰か」との交流を些細なエピソードでつづって、そこにその人の肌触りやにおいみたいな存在感を感じさせる短編集。登場人物がみな異国人ということで、必然的に異文化との出会いがあるのだけれど、それが「外国人ってこうなんですよ」という描写にならずに、たまたまつきあいがあった人の背景に、違った文化で育って暮らしている事実が自然にとけ込んでいて、そういうものの見方ができる視線のあり方が心地よい。

人間同士のつきあいの下に流れる文化の厚みが、決して決定的に乗り越えられないものでもなく、そうはいっても同じではあり得ない(同じ国の人だっておなじこと)豊かなものであること、その豊かさに日々のドラマ(喜劇でも悲劇でも)が支えられているという信頼感のようなものを強く感じた。

適度にのんびり、適度に色っぽくて刺激的、適度に異文化交流、適度に文化的。そんな短編集

堀江敏幸『一階でも二階でもない夜 回送列車2』ISBN:4120035360

ちょうど首都高を走るバスで読みはじめた、冒頭の「静かの海」ですっかり心奪われて、そこからは半月かけてゆっくりゆっくり読んだ。

「静かの海」は道路に囲まれた殺風景な公園で、サッカーをする若者たちと出会った経験を書いたもの。自分がその場に行きあっても、サッカーには興味がないこともあって、目の端に映して通り過ぎてしまうであろう風景を、心おどる体験としてまるでSFのような美しさで描きだしていて、こういう余人には知りえない快感を、文章で共有させてくれる人の存在、文章の存在に感謝したくなる。

全編この調子で、汲んでも汲みつくせない涼やかな泉に出会った気分。これからもおりにふれ、大事に読みかえすと思う。

「図書カード」という短いエッセイを読んでいて、バーコード化で失われた「図書館の図書カードを通した他の読者との交流」が、はてなASINページに形を変えて存在していることを思い出して、この機能のありがたみを再確認した。

江國香織『赤い長靴』ISBN:4163236104

夫が自分の言うことを全然きいてくれない、生返事ばかりする。要らないというのに、ものを買って押しつけてくる。言っておいたのに、外出に不機嫌になる。ずかずかと入り込んでは空気をかき混ぜ乱雑にする。自分で計画しておいて、旅行にはなかなか出かけない。なにを言っても何も返ってこない。要らないと言っても買ってよこす、クリスマスのお菓子の詰まった赤い靴が捨てられない。細かな日常のことごとで浮かび上がる、戦慄すべき夫婦のディスコミュニケーション。でも夫婦ってこういうものだろうなという真理のにおいがある。

「ほんとうのこと」を言ってしまうと家族は壊れるしかない。いつも紙一重のところで回避される「ほんとうのこと」。

夫がいない時に一番夫がいとおしい、というのは「亭主元気で留守がいい」で言い当てられて以来の暗黙の了解だけど、べつにこれは夫婦に限らず、人はひとりでいる時、もっとも人のことを純粋に求められるということなんだろうと思った。こういう感覚は身に覚えがある。

『知っていますか子どもたちの食卓』ISBN:4140804807

再読。

一人で食べる、バランスが悪い、量が多い(少ない)、同じものばかり食べる…。出版されてから5年がたって、こういう経験をした子が大挙して大人になりつつある。そりゃあ毎日吉牛でも、ココイチでも平気なわけだよと思う。そして『希望格差社会』の冒頭での青年の言葉(ろくなもの食ってないから長生きしない、だから年金なんて払わない)になる。

たぶん、この子たちの親は知識がないんじゃなくて(家庭科の授業は受けているはず)、『変わる家族 変わる食卓―真実に破壊されるマーケティング常識』で書かれていたように、言ってる事とやってる事は別なんだろう。

年を追うごとに、自分の身体を気づかった生活が出来る人はどんどん限られた層になっていく。それはつまり、そうなってもかまわない社会や市場になりつつあるからだ。若い時は安い賃金で使い、廉価のジャンクフードを食べさせ、そうなると当然病気になりがちだから、医療は徐々に自己負担の傾向を強めつつある。こうなったらコンビニで低カロリーの栄養バランスのいい弁当しか売らず、そうでない商品には高額の税をかけるとか、そういう方向しかないのかもしれない。

2005-03-14

[]レビュー機能プライベートモードユーザーには使えない はてなブックマーク - レビュー機能はプライベートモードユーザーには使えない - BookSynapse

http://d.hatena.ne.jp/hatenadiary/20050310

プライベートモードユーザーはレビュー機能が使えないので、こことの使い分けで悩まなくて済むのはいいのですがやっぱりちょっとさみしいです。

サービス間の移動リンクでは、プライベートモードになっているサービスはとばしてもらえたらいいのになぁ。プライベートモードっていうのもユーザーに関するひとつの情報なので仕方ないのでしょうか。


香雪ジャーナル - エントロピーの増大と崩壊、ゲマインシャフトとゲゼルシャフトからはてなを考える。―はてなダイアリー正式版公開2周年に寄せて

http://d.hatena.ne.jp/yukatti/20050313#hatenacommunity

を読みながら、プライベートモードユーザーの居心地の悪さについて考える今日この頃。ためらいながら使うせいで、よけいにどっちつかず(ダイアリーとアンテナのみプライベート、フォトライフとグループ、ブックマークはパブリック)の状態に陥っている身としては頷くことしきりです。

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