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2004-07-02新書マップ研究

[]新書マップを使ってみる はてなブックマーク - 新書マップを使ってみる - BookSynapse

http://shinshomap.info/

1時間くらいいじくり回して、「新書マップ」というより「新書リストもしくはテーママップ」であるという結論に達しました。

途中経過はまたあとで書きます。

はてなダイアリーキーワード新書マップ」

http://d.hatena.ne.jp/keyword/%bf%b7%bd%f1%a5%de%a5%c3%a5%d7

以下追記

Webcat Plusとの違い

常々愛用していてWebcat Plusが使いにくいと感じたのは、書店で買える平易な本も、大学図書館にしかないような高くて古い専門書も一緒くたに表示するところでした。そのあたりを解消する手段としてまず新書に目をつけるっていうのはうまいこと考えたなぁという感じです。新書というのは比較的手に入りやすいですし、基本的にそれなりの経歴の著者が一般向けに書いた、入門書的位置づけの本が多いことも利点といえます。ただこのところ新書も出版点数に比例してトンデモ系が増えてるので、その辺は必ずしも安心できないですが。

概要

白い点が入力した文章を分解して抽出したキーワードと、それに関連が深いと見なされているキーワードで、黄色い点が「そのキーワードを書誌情報として含む本」を含むテーマ、ということのようです。それぞれの点に触れると、含まれるもの同士が光ります。つまり友達の友達は友達と見なす要領で、とっぴょうしもないものも表示されるわけで。その辺はWebcat Plusとよく似てます。*1

テーマをクリックすると選ばれた本がずらっと表示され、左側には背表紙の画像が。詳細画面はWebcat Plusと共有。同じ本を含むテーマと、テーマによっては一連の本の「読書ガイド」へのリンクがあるところが便利。

実例

進化
  • →進化
    • 『進化とはなんだろうか』同じものを第一候補として思い浮かべたのでとりあえず納得。
  • →進化を目で見る
    • このテーマはいいなぁ。つまり証拠を見せろ証拠を!という相手に「証拠」をとなる実例を突きつけるためのテーマ。
  • →いい男
    • なんですかこれ!『女は男のどこを見ているか』は、ああなるほどそういう需要が、と妙に納得。いい男って女のにとってのいい男なのか。でもちゃんと『もてない男』が入ってる…。「読書ガイド」を読むとこれってつまり男性学なんでは?他にちゃんと「男性論」っていうテーマはあるのでよけいにおかしいです。
男性
  • →「いい男」は出るのに「男性論」が出ない。おしい。
構造主義
  • 構造主義
    • 『寝ながら学べる構造主義』に、『はじめての構造主義』これも納得。「読書ガイド」でそれぞれの関係もわかって良い。特に

構造主義』(北沢方邦著、講談社現代新書)は、日本ではまだポピュラリティを獲得していなかった時代に書かれた先駆的な解説書。しかし、実存主義全盛時代の1968年当時、この本は若者たちにどのように受け止められたのか気になる。

の部分は、やっぱりこういうことは機械には任せられないと実感させられます。

ニーチェ
  • ニーチェ
    • そのものズバリのテーマがあった。これもまた、読書ガイドがいい。

竹田がニーチェを分かり易く整理し伝えようとしたのに対し、永井は難解なニーチェを難解なまま、ときには疑問点や複数の解釈の可能性を提示しながら、永井のニーチェとして伝えようとするのである。

ゲーム
  • →テレビゲーム・子どもの脳
    • 予想通り『ゲーム脳の恐怖』が入ってる。「子どもの脳」のラインナップに『心脳問題』あたりがほしいところ。対象を新書に限ったことで、最近の新書で受けやすいタイプの論調一辺倒になるという弱点が浮き彫りに。
  • →おたく文化
    • 冊数は多いものの読書ガイドがないのが残念。さては引き受け手がいなかったか。
  • →日本の雇用
    • こういうものが出てくることで、若者のふがいなさを、ゲームやおたくといったものに関連づける論調がいかに支配的かということがはからずも証明されている、のかもしれない。
ひきこもり
  • ひきこもり、病める若者
    • 最初に「ひきこもり」と入力すると、このテーマだけがぽつーんと表示される。白い「ひきこもり」の点をクリックすると「若者の生態・心理」とかがちゃんと近くにあるのにもったいない。このあたりはシステムで何とかしてほしいところ。ひきこもり打開策として『小・中学生の海外留学事情 : 親と子の自立をめざして』なんかが表示されるのはおもしろい。これはテーマ担当者が選んだのか、機械的に導かれたものか…。

傾向と対策

朝日の記事http://www.asahi.com/culture/update/0627/001.htmlでも制作者の高野教授が「ネット上にテーマ別書棚を作ったというイメージ。」と言っていますが、まさにその通りの感触。思うにこれは連想検索の弱点をどう克服し、長所をどう利用するか、というビジョンのもとに、機械が苦手そうなところを人力(「研究者編集者ら20人」)で補ったものなんじゃないでしょうか。だから、特定のテーマにどんな本を含めるか、という肝心のところが人間によって行われている(おそらく)ということをわきまえて使わないと、と思います。こういうものができたから人間は要らないね!っていうのは大間違い、ということで。

まとめ

マップ化されているのは新書一冊ずつではなく、人の手によってあらかじめ設定されたテーマ(にそって選ばれた本のリスト)だと考えた方がいい。

  • どんなデータベースを使うか、それがどの程度の書誌情報を含んでいるかが結果を大幅に左右する。
  • テーマの与え方、各テーマのラインナップが肝だが、それはおそらく大部分が人の手による。
  • ブックリストとしてはかなり使えそう。まどろっこしいので千のテーマを一覧にしてほしい。
  • Webcat Plusの弱点だった、本同士の違いや特徴はわからないところが、リストの「読書ガイド」によってかなりカバーされている。できれば文責を明らかに。
  • 表示される順番は何によるのか?(テーマ担当者による?)
  • どこまでが人の手によるものでどこからが機械処理なのかはっきりさせてほしい。
  • 右のリストと左の本の画像が一致しないのは混乱する。
  • 今後は選者をはっきりさせてテーマを一般公募するとおもしろいのでは。エキサイトブックスのニュースな本棚とか、『使える新書』の著者の皆さんとかから。

お願い:検索システムの知識はかなりいい加減なので、変なことを言ってたらつっこんでください。

関連

*1Webcat Plusの連想検索は「言葉の意味の近似性」によるものではなく、あくまでも「数値的計量による言葉相互の近接性」を根拠としています。ですから、予想外な結果になったり、一見関連性が不明な図書、関連語が検索の結果表示されることがありますが、それは本システムのひとつの特徴であるとご理解ください。http://webcatplus.nii.ac.jp/about_plus/system.html

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