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2004-05-23アレン・カー『禁煙セラピー』

アレン・カー『禁煙セラピ

[][][][]アレン・カー『禁煙セラピーはてなブックマーク - アレン・カー『禁煙セラピー』 - BookSynapse

ISBN:4845411636ISBN:4845405059

内容

たばこをやめたいのにやめられないと嘆く人は、心の底ではタバコをやめたいとは思っていない!喫煙者がタバコをやめられない心理を分析し、タバコが必要だという思いこみを捨てることで、禁煙する方法を提案する。

感想

受動喫煙防止策が具体化して、喫煙場所がどんどん減り、たばこも値上がりしたので、「やめる」「やめたい」という話をよく聞くようになった。今までも科学的な事実を羅列する事で、たばこの害を説いて禁煙を勧めるオーソドックスな本はあったものの、搦め手で攻めるこの手の本が一冊ぐらいあってもいいだろうということで選んだのがこれ。

当方生まれてこのかた、一服たりとも吸ったことがない非喫煙者なので、途中までは「はははは、かわいそうー」と読んでいたのだけれど、読み進めるうちに喫煙者の不安や苦しみを慮った記述の数々に、自分も吸いたいのに、やめるよう説得されているような妙な気分になってくる。

で、ふと思い立って自分がやめようにもやめられない趣味嗜好を「喫煙」当てはめてみて、この本の残酷さを思い知った。

  • 「読書」をやめられないのは、読書すること自体が、次の本をまた読みたくさせるからです。
  • 「ネットをする」ことで、何かいいことがありますか?お金と時間と健康を損ねるばかりではありませんか。本当にそれが自分にとって必要なのかどうか、よく考えてみてください。

…恐ろしい。

結局、喫煙をはじめとする人間の全ての嗜癖行為は自分の脳がさせていることであって、それを断ち切るには脳から変えるしかない、という『唯脳論』ISBN:4480084398みたいな論理なんだろう。安野モヨコ『脂肪という名の服を着て』ISBN:4396762798で、エステサロンの店員が主人公を「心がデブ」と表現したのを思い出した。喫煙者は身体が喫煙者なのではない、心が喫煙者なのだ、という。

喫煙者の苦しみを知り、非喫煙者であることの幸せをしみじみと実感できる本。そしてまた、自分の中のやましい部分も刺激されてはらはらする。自己啓発セミナーの洗脳プログラムみたいなところもあるので、その手の手法の前向きな*1利用としてちょっと新鮮でもあった。

宣伝

黙って置いておいて、自分から手にとってもらうしかないような。この本は結局、やめたい、とどこかで少しでも思っている人にしか効果がないと思う。

外装

表紙のたばこはどう見たって変なデッサン。廉価版ISBN:4845405059の方がシンプルだけどなぜかマッチの絵。

関連

*1:煙草吸って悪いか!という人には気に障るだろうけど

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