芹沢蔵書目録 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2008-09-09

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イナイ×イナイ (講談社ノベルス)

イナイ×イナイ (講談社ノベルス)

キラレ×キラレ (講談社ノベルス)

キラレ×キラレ (講談社ノベルス)

新シリーズ「Xシリーズ」2作。これまでの作と違い、過去シリーズとの接点に乏しい。

はじめて探偵役が職業探偵に。ただし3人中一人はバイト、一人はバイトですらない。設定的にも「飛び抜けて鋭い」という感じではなく、むしろ足で稼ぐような地道さが見える。

登場人物たちのぎこちない会話は、なんとも「理系の考える文系の会話」みたいな印象。

総体としてはカタルシスに欠ける。森がこのシリーズで何を狙っているのかよく解らない、とはいえ面白くないというわけでもない。微妙な路線だ。

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2008-09-05

[]『ファイナル・シーカー レスキューウィングス』 『ファイナル・シーカー レスキューウィングス』 - 芹沢蔵書目録 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『ファイナル・シーカー レスキューウィングス』 - 芹沢蔵書目録 『ファイナル・シーカー レスキューウィングス』 - 芹沢蔵書目録 のブックマークコメント

自衛隊の航空救難隊、なかでもとりわけハードな降下救助員の話。


航空救難というのは第二次大戦期のドイツ空軍に始まったもので、当初は主に北海に墜落したパイロットの救助を想定していたという。(海面着色剤ダイマーカー)などもドイツ軍による発明。

この当時は

  1. 水上機で遭難者捜索
  2. 浮舟を投下
  3. 着水して救助

だったが、現在ではヘリによる救助が主となっている。時折災害救助を行なっているのが報道されるので見覚えあるだろう。


ヘリからのロープによる(懸垂降下ラペリング)といえば空挺部隊の任務とするところであり、空挺部隊はどの国でも陸軍きっての精鋭部隊であるが、降下救助員というのは正にそれを専門とし、かつ(実戦投入されることのない空挺と異なり)実務を幾度も経験しているという稀有な存在である。

海上保安庁が海上自衛隊よりも実戦経験豊かであるように、航空救難隊は習志野の空挺部隊より精鋭であると言える。なにしろ彼らの出番というのは自衛隊ならまず出動しないような状況-----濃霧による視界不良や荒天の中での飛行・滞空、増水する急流や高波で荒れる海面への降下など、救助作業それ自体が自身の身を危険に晒すような行ないなのだから。


自衛隊の救難部隊というのは色々な意味で矛盾に満ちた存在である。人を殺すのが仕事の軍隊にあって人を助けるのが任務の部隊であり、また人を助けるために自らの命を賭す存在。


プロフェッショナルを書かせたら右に出るものはない小川一水による、プロ中のプロの仕事を書く一作、面白くなかろう筈もない。

ただ、ライトノベルレーベルからの出版だったためか「幽霊憑き」などの設定がやや邪魔ではあるかも知れない。それだけが残念。

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