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2007-10-25

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生ける屍の死 (創元推理文庫)

生ける屍の死 (創元推理文庫)

唐突に読みたくなって再読。とは言っても前に読んだのは刊行直後、もう20年近くも前のことだから内容はほとんど記憶にない。僅かに「死者が蘇える」「主人公は死んでる」ことを憶えていただけ。


舞台はアメリカの田舎町、多数の登場人物を説明する表が付く。作者名を認識していなかったら海外ものの翻訳かと思うところだ。

事件はこの"墓の町"トゥームズベリの葬儀屋一族を中心に進行する。途中幾度も死学や米国の葬儀に関する解説が入り、衒学的な濃さを漂わせる(いや、どこまで本当なのかよく判らないんだが)。

入り組んだ事件ながら綺麗に解決。思い起こすと要所要所に的確に伏線が張られているが、読んでいる最中そうとは気付かないのも実に巧み。勿論死者の蘇生は単なるネタではなく、事件の鍵を握る重要なギミックなのだが、そうと判っていて尚この真相に辿り付くのは容易なことではあるまい。


それにしても、我ながらよく読んだものだ。文庫版で700ページ近い大著で、当時たしか中学生だったと思うのだが。それだけ惹き付ける文章力のある作品ということか。

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