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2007-07-25

[]『うさぎドロップ(1、2)』 『うさぎドロップ(1、2)』 - 芹沢蔵書目録 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『うさぎドロップ(1、2)』 - 芹沢蔵書目録 『うさぎドロップ(1、2)』 - 芹沢蔵書目録 のブックマークコメント

うさぎドロップ (1) (FC (380))

うさぎドロップ (1) (FC (380))

うさぎドロップ  (2) (Feelコミックス)

うさぎドロップ (2) (Feelコミックス)

書泉ブックタワーに行ったら立ち読み用のものが置いてあったので確認、即購入。


30歳の独身サラリーマンが、祖父の葬儀の席で幼ない隠し子に会い、引き取り手のいないその子を引き取って「未婚の父」になるという話。

育児というのは本当に大変で、それは子供の行動に手を焼かされるといっただけのことではなく生活パターン自体を子供に合わせて変化させねばならなかったり育児のための様々な手続きだったり、要するに「これまで知らなかった様々なこと」が一度に押し寄せることの大変さだ。既婚者が半年以上に及ぶ妊娠期間を経てさえ気構えの難しいそれが、まったく唐突に訪れるというのはどういう状態だろうか。

複雑な人間関係の話だし、ともすればサスペンス的になりがちな設定だが、不思議と穏やかだ。あまり話さない少女、仕事以外での付き合いを得意としない30男、どちらも暗くなりがちな要素を持っているが、それでも沈んだ雰囲気はあまりない。その代わり女の子っぽく華やぐこともないが。

ゆっくり読み返したくなる子育て漫画だった。連載中で完結していないことが嬉しいやら悲しいやら。

[]『ラブやん(8)』 『ラブやん(8)』 - 芹沢蔵書目録 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『ラブやん(8)』 - 芹沢蔵書目録 『ラブやん(8)』 - 芹沢蔵書目録 のブックマークコメント

んー。カズフサのポジビリティがどんどんロストしてゆくのだが、作者ちゃんとラストまで考えてあるのか時々心配になる。

例によって子供には読ませられない。

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2007-07-20

[]『Self-Reference ENGINE』 『Self-Reference ENGINE』 - 芹沢蔵書目録 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『Self-Reference ENGINE』 - 芹沢蔵書目録 『Self-Reference ENGINE』 - 芹沢蔵書目録 のブックマークコメント

Self‐Reference ENGINE (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

Self‐Reference ENGINE (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

これをなんと形容すべきか。抽象SF?論理SF?数学SF?

人類が造り出した巨大知性体によって(このあたりは明確ではないが)時空構造が多重化してしまった世界。時間軸はもはや流れ続ける存在ではなくなり、空間軸のひとつになった。

巨大知性体は人間を含む環境全体-----というか世界全体-----というか宇宙全体を演算により現実化している。必要に応じて過去と未来を改変し続け、分裂多重化した宇宙を元の状態に戻すべく別宇宙の自分自身と戦い続ける。

人間により作られた巨大知性体はそれ自体が人間を含む世界そのものであり、人間に作られるはるか以前から存在し続ける。

NeaSideでは人間の話に始まって巨大知性体や分裂多重化した宇宙の話へと、つまり近い位置から遠い位置へと発展してゆく一連のストーリーは、FarSideに入って唐突に最も遠い位置から、即ち巨大知性体を以てしても理解の及ばぬ超越知性体へと飛び、そこからまた収束してゆく構成。

ここまでくると、SFはもはや物理理論というより言葉遊びに近い。それゆえに普段SFと縁遠い文学系の人でも楽しめるのではないか……というのは何か偏見あるいは誤解かも知れないが。

徹底してメタ論理的であり非人間的であり、かつユーモラスな作品であった。

個人的にはEventとJapaneseがお気に入り。

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2007-07-18

[]『ブロークン・エンジェル』 『ブロークン・エンジェル』 - 芹沢蔵書目録 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『ブロークン・エンジェル』 - 芹沢蔵書目録 『ブロークン・エンジェル』 - 芹沢蔵書目録 のブックマークコメント

リチャード・モーガン2作目。前作との時系列がよく解らないが、こっちの方が過去の話なのだろうか。

SFベースの舞台設定でハードボイルドを描いた前作に対し、今作はハードボイルドな主人公を据えたSFだ。


この世界には火星人がいるらしい。火星人とは言っても火星に発生した人種なのかどうかはよく解らない。単純に、火星で最初に発見されたというだけにも思える。

前作でも(歌う塔ソングスパイア)と呼ばれる火星産の謎のオブジェクトがちらと登場したが、今回は本格的に火星人の遺物に目を向ける。その遺物とは-----

これ以上は読んで頂くとして、前回がSF分不足に思えた人にはお待たせしました、前回のハードなアクションシーンが気に入った人にはご期待下さい、と言っておく。


火星人の生理機能についての解説は多分終盤への伏線だろうと思ったら、やっぱり……

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2007-07-10

[]『オルタード・カーボン(上下)』 『オルタード・カーボン(上下)』 - 芹沢蔵書目録 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『オルタード・カーボン(上下)』 - 芹沢蔵書目録 『オルタード・カーボン(上下)』 - 芹沢蔵書目録 のブックマークコメント

オルタード・カーボン

オルタード・カーボン

某所で紹介された作家サイバーパンクというか、退廃的未来世界でのハードボイルドという感じ。


精神を完全にデジタル化できるようになった世界。人はみな自身の精神を保存し、死んでもそれを新たな肉体に入れて再生する。肉体は自身のクローンである場合もあるが(それは一部の金持ちの特権だ)多くは人造スリーヴであったり死者の肉体であったりする。代用炭素殻-----Alterd Carbon。

死という言葉に重みはない。本当の死とは、保存された精神データが消去されたときにのみ起きる。それ以外は精々仮死状態のようなものだ。

その代わりに、拷問は高度に発達した。「死んでも口を割らない」などという現象は既にない。死んだら、新たな肉体に入れ直してやればいいだけだ。いや、実際には肉体すら必要なく、精神だけを同等の感覚を与えるヴァーチャルな世界に放り込めば済む。

死のない世界は楽園ではない。それは尽きることのない悪夢だ。

少ない手掛かり、見えない筋道。場当たり的な捜査とトラブル。混迷する状況、ふいに見える光明と終盤での劇的な情報連鎖。ミステリ/SFとしてのカタルシスには欠けるかも知れないが、決して退屈することはない。

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2007-07-03

[]『銀河おさわがせ中隊』シリーズ 『銀河おさわがせ中隊』シリーズ - 芹沢蔵書目録 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『銀河おさわがせ中隊』シリーズ - 芹沢蔵書目録 『銀河おさわがせ中隊』シリーズ - 芹沢蔵書目録 のブックマークコメント

2作目までは高校の頃読んでいたのだが、続編が出ていたのを知ったのは最近のこと。著者が連名になっていたことと、6冊目が刊行されたことを知ったのはたった今、Amazonから1冊目が探せなくてハヤカワからISBNを引っ張ったから。

コメディファンタジーで有名になったアスプリンの、コメディスペオペシリーズである。大富豪にして宇宙軍大尉であるウィラード・フールが厄介払いを受けて赴任した先の独立愚連隊を、宇宙軍屈指の精鋭部隊に仕立て直す話。

2巻までの大らかなドタバタっぷりが好きなのだが、3巻からは執筆者が変わった所為か微妙にノリが違う印象。なんというか……ドタバタまでのお膳立てが周到になった分、やや周りくどい感じである。

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