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2007-06-25

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月光とアムネジア (ハヤカワ文庫JA)

月光とアムネジア (ハヤカワ文庫JA)

日本のようで日本でないどこか異世界の話である。

謎の現象「レーテ」。電磁波を遮断し言語機能を失わせる霧に包まれた空間内では、3時間ごとに記憶がリセットされる。度重なるリセットは重篤な記憶障害を引き起こすが、一方でレーテ禍を経験した者はその影響に耐性が付き、影響が比較的軽微に済むという。

かつてレーテにより記憶を失ったアガダ原中県の刑事は、秘密結社ホッファ窯変の会を裏切って逃走する暗殺者、町田月光夜を追ってケモン帆県との県境に発生したレーテに突入する。

3時間ごとに記憶を失うという特殊状況、誰が敵で誰が味方かまったく判らない陰謀劇。日本語なのに聞き覚えのない固有名詞の羅列。この混沌の霧が晴れた時、すべての謎も解ける。

SFでありミステリのようでもあるが、整合性を確認するよりもホラー作家らしく違和感を醸す文体を素直に受け入れて楽しむが吉。

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忌まわしい匣

忌まわしい匣

ホラー短編集。扉絵に惹かれて借りる。

ホラーというよりSF的風合いの強い電波大戦と「非ー知」工場、それにホラーとしての演出が秀逸なおもひで女、この3篇が秀逸。

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屍の王 (角川ホラー文庫)

屍の王 (角川ホラー文庫)

正しく長編ホラー小説。娘を失い堕落したルポライターが書く、フィクション自伝「屍の王」。しかしその執筆中に、かつて同名の小説が刊行されていたこと、自身の記憶が曖昧であることが明らかになってゆく。


主人公が草薙、その妻が菊理、娘が奈美……という辺りで概ねプロットは読める。ついでに言えば同名の小説を書いていたのは伊佐名、編集者の名は泉守道というのだが。

予想できてしまう分、ややオチが弱いように感じてしまうものの、全体としては秀逸なホラーである。ただ、主人公の身に迫るものがないので恐怖感は弱い。

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もやしもん(5) (イブニングKC)

もやしもん(5) (イブニングKC)

今回は特典にストラップか何か付いていたらしいが、特別であることに興味がないので通常版を買う。

長谷川のフランス行、日吉の改装(というか破壊)、収穫祭、まあそんな感じで。いつもの通り淡々と馬鹿騒ぎという感じ。


ところでカヴァー外すとアニメ用の設定画が出てくるのだが、こうして見るとアニメはまったく原作のタッチを再現していない。いや別にそれが悪いことというわけではないが。

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金魚屋古書店 5 (IKKI COMICS)

金魚屋古書店 5 (IKKI COMICS)

もはや言うこともなし。

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ZOOKEEPER(3) (イブニングKC)

ZOOKEEPER(3) (イブニングKC)

大鷹の話が終わって、今度はチーターと象。前巻に引き続き、象も途中終了で次巻へ続く。

チーターの話では、この漫画の主人公の特質である「ろくに的も見ないで引き金を引くのにど真ん中に命中」な感じが堪能できる。良いプロットだ。

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無限の住人(21) (アフタヌーンKC)

無限の住人(21) (アフタヌーンKC)

不死編は終了、逸刀流は江戸を追われ、愈々物語も終盤へ。

これだけの力作が終わってしまいそうであることは悲しむべきなのかも知れない。まあ月刊誌なので、あと1〜2年は大丈夫だと思うが。

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2007-06-04

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ηなのに夢のよう (講談社ノベルス)

ηなのに夢のよう (講談社ノベルス)

このシリーズは、事件の真相(というか動機)自体がすべて共通なので、今更謎解き的楽しさはない。そういう意味では既にミステリではないのかも。

むしろS&Mの、あるいは四季に繋がるラインとしての楽しみ。1冊完結の短期的ストーリーと、これまでのすべての話を串刺しにする長期的ストーリーが頭の中で平行処理されている。

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サマーバケーションEP

サマーバケーションEP

神田川を源流井の頭池から河口までひたすら歩く、ただそれだけの物語。淡々として、しかしドラマティックな。

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僕たちは歩かない

僕たちは歩かない

山手線1周のうちに余った2分。視界の隅に捉えた逆順の信号。そういう何かによって入り込んだ、2時間余分な東京に集う料理人たち。

短かく軽いながらも、これは確かに魔術書だ。

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牧野は「かまいたち2」で悪印象*1があってなんとなく敬遠していたのだが、読んでみて今まで避けていたことを後悔した。

大阪に落下した隕石。原因も治療法も不明の奇病。非合法に流通する幻覚剤、謎の宗教、日本を牛耳る老人……ホラーでもなく、SFでもない。ただディストピア小説と呼ぶべきか。

[]『楽園の知恵 -あるいはヒステリーの歴史』 『楽園の知恵 -あるいはヒステリーの歴史』 - 芹沢蔵書目録 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『楽園の知恵 -あるいはヒステリーの歴史』 - 芹沢蔵書目録 『楽園の知恵 -あるいはヒステリーの歴史』 - 芹沢蔵書目録 のブックマークコメント

牧野の短編集。ある種の悪夢のような、奇妙な異世界が連続する。ミヒャエル・エンデの鏡のなかの鏡―迷宮を思わせるものがある。つくづくとこの人はホラーでもSFでもなくディストピア、あるいはバロック(妄想としての)作家だと思う。

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環・水惑星年代記 (ヤングキングコミックス)

環・水惑星年代記 (ヤングキングコミックス)

続の次は環。これで閉じた円環を成すのか、それとも螺旋に続くのか。

白眉は月の話。氏の描くSFは科学としての考証は甘いものの、夢が詰まっていて嬉しくなる。

*1:牧野が悪いというわけではなく、彼の担当したホラー部分は結構秀逸だったのだが、他の面で出来が良くなかったので

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