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2007-01-31

[]『私と月につきあって』 『私と月につきあって』 - 芹沢蔵書目録 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『私と月につきあって』 - 芹沢蔵書目録 『私と月につきあって』 - 芹沢蔵書目録 のブックマークコメント

ロケットガール』シリーズ第3巻。今回は2巻でちらりと登場したアリアンの5人娘との共同ミッションである。月へ行く5人娘……セーラーM‥‥いやいや。


他天体への有人着陸というのはそれ自体難事業であり、充分にスリリングな冒険と成り得るのだが、当然それだけで済む筈はない。待ち受ける困難、それを解決する奇策。夢物語ではなく、ほぼ現代技術そのままでも、これだけのSFが可能なのだということを見せつけられる。


しかしやっぱり、一番のポイントは宇宙技術に10年越しの夢を託す科学者/技術者のひとことだったりするのだが。

[]『アバラ』 『アバラ』 - 芹沢蔵書目録 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『アバラ』 - 芹沢蔵書目録 『アバラ』 - 芹沢蔵書目録 のブックマークコメント

ABARA (上) (ヤングジャンプコミックス)

ABARA (上) (ヤングジャンプコミックス)

ABARA (下) (ヤングジャンプコミックス)

ABARA (下) (ヤングジャンプコミックス)

例によってよく判らない話。「白奇居子<シロガウナ>」と呼ばれる何か異界の生物がいて世界を壊すこと、それを同種生物を元に作り出した生物兵器「黒奇居子」で対抗しようとしていること、は解る。が、それしか判らない。ラストまで突き離しまくり。


弐瓶作品にしては珍しく、人間を殺戮する抑圧的組織は登場しない。

あと「検眼寮」の大図書館が素敵すぎる。

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2007-01-30

[]『暁の密使』 『暁の密使』 - 芹沢蔵書目録 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『暁の密使』 - 芹沢蔵書目録 『暁の密使』 - 芹沢蔵書目録 のブックマークコメント

暁の密使

暁の密使

日露戦争前、単身チベットへ赴いた学僧の苦難と、当時の世界情勢での日本の決断を描いた作。

北森不得意の長編ながら、ミステリではないせいかいつもの冗長さはあまりなく、ちょっとした冒険譚としてそれなりに読める仕上がり。その代わり盛り上りもなく焦点も弱い。歴史陰謀ものを書こうとして書き切れなかったような印象。

ただチベット行の厳しさだけは出ている。何故に最後の秘境と呼ばれ、交通の便の悪い場所をしてチベットと呼ぶのかは良く解る。

[]『血液魚雷』 『血液魚雷』 - 芹沢蔵書目録 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『血液魚雷』 - 芹沢蔵書目録 『血液魚雷』 - 芹沢蔵書目録 のブックマークコメント

血液魚雷 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

血液魚雷 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

それまでの作がどうも暴力的世界を描くものだったようなので期待もしていなかったのだが、紹介文に魅かれるものがあったので借りてみた。

期待の程度に反してなかなの良書で、荒唐無稽にならぬリアリティを持って「ミクロの決死圏」をスリリングに描いている。

人物描写はいまいちで「自分の体内に寄生虫がいたからといってパニックになるような医者は嫌だ」とか「女同士の確執とかそういう人間ドラマは不要」とか思うところはあるものの、体内(それも血管内部のみ)を詳細に写し出す医療機器や住血管鞭毛虫の生態などは非常に興味深い。

ともすればホラーとして描かれかねない題材をきっちりSFに仕立てるところは好感。

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百鬼夜行抄(15) (眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)

百鬼夜行抄(15) (眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)

今回は結構ダーク。いや、モノがモノだけにストーリーはいつも暗いのだが、今回はアンハッピーエンドが目立った。

あと恋愛の情念が重い。

[]『庭先案内(2)』 『庭先案内(2)』 - 芹沢蔵書目録 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『庭先案内(2)』 - 芹沢蔵書目録 『庭先案内(2)』 - 芹沢蔵書目録 のブックマークコメント

庭先案内2巻 (ビームコミックス)

庭先案内2巻 (ビームコミックス)

「おさんぽ大王」と「ゆず」で妙にルポ漫画家として印象付けられてしまったが、本来はメルヒェン漫画家である。その才を十二分に発揮しているシリーズ。

表紙の眩惑感が良い、のだけれど帯を外したときの空白が気になる……帯前提のデザインというのはちょっと頂けない(帯に相当の仕掛けを施すのでなければ)。

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BIOMEGA 1 (ヤングジャンプコミックス)

BIOMEGA 1 (ヤングジャンプコミックス)

BIOMEGA 2 (ヤングジャンプコミックス)

BIOMEGA 2 (ヤングジャンプコミックス)

あの東亜重工が絡む話だが、どうやら別世界のようだ。

生体を改変し生ける屍を造り出すウィルス禍に侵蝕された世界。家々を巡回し、感染者を狩り出す保健機構、立ち向かう東亜重工の人造人間。例によって巨大建築と超人のデストピア。

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2007-01-26

[]『続 水惑星年代記』 『続 水惑星年代記』 - 芹沢蔵書目録 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『続 水惑星年代記』 - 芹沢蔵書目録 『続 水惑星年代記』 - 芹沢蔵書目録 のブックマークコメント

続水惑星年代記

続水惑星年代記

恋愛と少しのSF。軽くて心地良い、のだけれど突っ込み所を少しだけ。

水素気球はイオンエンジンが動作する高度まで上がらない。どうしてもやるなら、例えば高高度まで上がった気球からエンジンを射出して軌道に乗せるぐらいのことは必要だろう。

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カレンのファスナー (ジェッツコミックス)

カレンのファスナー (ジェッツコミックス)

この人はファンタジーの書き手だけれど、安易な「剣と魔法」的ファンタジーを書かない人だ。

魔法その他の非現実的設定が出てくるとしても、それは「そのような非現実性が存在したらどのような世界になるか」と描くための材料に過ぎない。この姿勢はむしろSF的。

[]『ゆきのはなふる』 『ゆきのはなふる』 - 芹沢蔵書目録 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『ゆきのはなふる』 - 芹沢蔵書目録 『ゆきのはなふる』 - 芹沢蔵書目録 のブックマークコメント

ゆきのはなふる

ゆきのはなふる

読み切りとして単行本巻末などに分散収録されていた、鶉山の主様シリーズを1冊に。

表題作は、割合安穏として突き抜けた明るさのあるわかつき作品中では格段に寂しさの強い、しずかな作品。

[]『日本ふるさと沈没』 『日本ふるさと沈没』 - 芹沢蔵書目録 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『日本ふるさと沈没』 - 芹沢蔵書目録 『日本ふるさと沈没』 - 芹沢蔵書目録 のブックマークコメント

日本ふるさと沈没―ORIGINAL COMIC ANTHOLOGY (ANIMAGE COMICS SPECIAL)

日本ふるさと沈没―ORIGINAL COMIC ANTHOLOGY (ANIMAGE COMICS SPECIAL)

日本沈没の映画化、というよりはむしろ日本以外全部沈没の方に乗ったんではないかという印象のある作品集。様々な漫画家が(多分、基本的にそれぞれの出身地域を舞台として)それぞれの「日本沈没」を描く。

昔から読んでいる作家は大概、良い作品を仕上げてくるのだけれど、一方で名前も知らなかった作家はどうにもアレなものばかりだ。

こんなところにTONOが描いていたのは吃驚した。

[]『ごくせん』 『ごくせん』 - 芹沢蔵書目録 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『ごくせん』 - 芹沢蔵書目録 『ごくせん』 - 芹沢蔵書目録 のブックマークコメント

ごくせん 1 (YOUコミックス)

ごくせん 1 (YOUコミックス)

TUTAYAでレンタルしてきたらしく10巻まで。

絵はあんまり好みでなかったのだが勢いで笑える。

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2007-01-22

[]『ひとりっ子』 14:26 『ひとりっ子』 - 芹沢蔵書目録 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『ひとりっ子』 - 芹沢蔵書目録 『ひとりっ子』 - 芹沢蔵書目録 のブックマークコメント

ひとりっ子 (ハヤカワ文庫SF)

ひとりっ子 (ハヤカワ文庫SF)

表紙もタイトルもあまりSFっぽくないが、例によって例の如く量子力学を中心としたアイデンティティものSF。個人的に最もヒットだったのは「ルミナス」ある意味で「万物理論」に近いものがある。

[]『星と半月の海』 14:26 『星と半月の海』 - 芹沢蔵書目録 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『星と半月の海』 - 芹沢蔵書目録 『星と半月の海』 - 芹沢蔵書目録 のブックマークコメント

星と半月の海

星と半月の海

動物園/水族館を中心とする短編集。色々考えたくなるようなバックグラウンドを示しつつ、読み物として純粋に楽しめる作品。

やろうと思えばこれ一つ一つで長編か書けるんじゃないかと思うとちょっと勿体なくもあり、しかし著者独特の浮遊感というか疾走感のようなものを考えると、これくらいの長さで丁度良いのかも知れない。

[]『チェーザレ』 14:26 『チェーザレ』 - 芹沢蔵書目録 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『チェーザレ』 - 芹沢蔵書目録 『チェーザレ』 - 芹沢蔵書目録 のブックマークコメント

チェーザレ 破壊の創造者(1) (KCデラックス)

チェーザレ 破壊の創造者(1) (KCデラックス)

チェーザレ 破壊の創造者(2) (KCデラックス)

チェーザレ 破壊の創造者(2) (KCデラックス)

掲載誌でずっと読んでいるので内容は把握しているのだけれど、どうしても家に置きたくなって買ってしまった。

しっかりした画力と構成力。西洋史には詳しくないので内容については判断しかねるが、読む限りでは破綻はない。

あまりにきっちり歴史物の風合いなのでてっきり原作付きかと思っていたのだが、監修者はいるものの作は著者自身のようだ。


ていうかこれはつまり「モヒカン賊対ムラ人」。

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2007-01-17

[]『シンギュラリティ・スカイ』 『シンギュラリティ・スカイ』 - 芹沢蔵書目録 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『シンギュラリティ・スカイ』 - 芹沢蔵書目録 『シンギュラリティ・スカイ』 - 芹沢蔵書目録 のブックマークコメント

シンギュラリティ・スカイ (ハヤカワ文庫SF)

シンギュラリティ・スカイ (ハヤカワ文庫SF)

重苦しい作品。舞台設定が「技術を制限し情報を統制した独裁国家」なのだから仕方なくもあるが、文体もそれにマッチした重苦しさ。

ハードSFを期待したのだが実際には地味スペースオペラだった。敵たる「フェスティヴァル」の存在理由/行動原理が面白い。

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移動都市 (創元SF文庫)

移動都市 (創元SF文庫)

錆鉄の臭い紛々たる上質のディストピアにして冒険譚。走行する巨大都市という設定だけでもかなり胸踊るものが。


ところで何か他にも移動する巨大都市ものSFがなかったっけ?

(検索中)逆転世界 (創元SF文庫)だった。リクエストしておこう。

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これ確か、リアルタイムにドラゴンマガジン連載分を読んでいたのだけれど、ちょっと恥ずかしい絵柄だったのもあって単行本は買わず終いだったのだ。

がアニメ化を前に復刊されたのと、やはり野尻抱介作品は一通り押さえておこうと思い直したので購入。だが3巻が未刊行。


要するに低コストロケット小説である。かなり現実的である。壮大でないハーSFである。ただ設定が色々とアレゲ。

ロケットは打ち上げに膨大な燃料を要求する。ペイロードに比例して燃料消費も増える。であれば、可能な限りペイロードは軽い方が良い。そこで小柄な女子高生を採用。エローイ。

NASAばりの気密服はぱんぱんの風船なので身動きに不自由だし、減圧時間が必要なので船外活動まで時間がかかる。そこでぴっちりしたスキンタイト宇宙服。エローイ。

ロケットはM-Vばりの個体燃料、いや違ったハイブリッドロケット。今ならCAMUIで、と思うところだが何せ12年前の作品である。

アポロ風のカプセル型往還船はスペースシャトル式が流行った当時には見向きもされなかったが、事故(これも本書中で予言されてしまった)以来俄に注目が集まっている形態。

2巻では探査機オルフェウスによる冥王星探査、そして惑星定義の再考が予言されている。

スキンタイトにしたところで単なるネタではなく、今真剣に研究が進められている方式。

と、まあ実に示唆に富んだ作品なので宇宙もの好きは必読。


個人的なツボは10年越しのプロジェクトであるオルフェウスの夢を語る研究者。こういう所こそ、宇宙開発ものの正しい泣きどころだ。

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